日本裁判官ネットワークブログ

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あの人

2011年08月03日 | 瑞祥

 7月2日の日本裁判官ネットワーク主催シンポジウム「裁判員裁判の量刑」にパネリストとして出ていただいた田口真義さんです。先日お見かけしたお顔が新聞に出ていましたので、引きつけられました。連日の引用で申し訳ありませんが、8月2日付け朝日新聞の「耕論」(テーマは「裁判員の守秘義務」)に、論者として登場されていたのです。

論者は、ほかに日弁連裁判員本部事務局次長、法科大学院長(元裁判官)でした。田口さんは、裁判員の経験から、守秘義務のあり方について発言されています。テーマの関係では本筋ではないかもしれませんが、最後に、「もう1つ提言したいのは「裁判官も語って欲しい」ということです」とのくだりには目新しさを感じました。先日のシンポで何かを感じていただけたのかもしれません。田口さんは、「裁判官も会見に出て、意見や感想を語ってもらえれば、市民と司法の距離はぐっと縮まるはずです」と述べておられます。それが実現するかはともかくとして、裁判官による裁判員制度に関する意見交換会の結果が最高裁のHPで公開されています。田口さんの提案にもつながる面があるので紹介しておきます。各高裁毎にとりまとめていますので、下記ぺージの最下段「裁判員裁判に関する裁判官意見交換会の結果についてー東京高等裁判所開催分、大阪高等裁判所開催分、名古屋高等裁判所開催分」の各高裁ファイルを開いて是非ご覧下さい。http://www.saibanin.courts.go.jp/topics/09_12_05-10jissi_jyoukyou.html

それにしても、田口さんが不動産業を営んでおられることは、今回の朝日新聞で初めて知りました。 重要事項説明、接道義務、構造計算など法律に係わることは、お仕事柄案外身近なのかもしれませんね。また、分野は違えど、法的な感覚や法律の運用の一端を経験していただいたことが、日々の生活やお仕事に役立つといいですね。裁判員の経験を日常で生かしていただくのも裁判員裁判の1つの目的かもしれません。