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白老・ポロト湖畔、象徴空間の施設整備進む アイヌ文化の発信拠点2020年4月オープン

2018-12-02 | アイヌ民族関連
苫小牧民報 2018/12/1配信
 2020年4月24日に白老町のポロト湖畔に開設されるアイヌ民族の文化復興拠点「民族共生象徴空間」の施設整備が進んでいる。中核の国立アイヌ民族博物館は、骨組みの進展で大型施設が姿を現し、体験交流ホールや体験学習館などの工事も着々。ポロト湖東側の高台では、アイヌ民族の遺骨を保管する施設の建設も始まっており、いずれも19年に完成する予定だ。
 象徴空間は、国がポロト湖周辺の約10ヘクタールの土地に整備。17年度に造成工事を始め、今年から施設の建設工事が本格化した。メインの国立博物館は、地上3階建て鉄筋コンクリート造り(一部鉄骨造り)。幅約130メートル、奥行き約40メートル、高さ約20メートルの大きさで、延べ床面積は8600平方メートル。アイヌ民族の資料展示室や研究交流室、ポロト湖を一望できるカフェなどが設けられる。建物の鉄骨を組み上げる作業が進み、関係者によると、工事の進捗(しんちょく)率は44%に達している。来年11月末には完成する予定だ。
 アイヌ文化を発信する共生公園のエリアでは、エントランス棟や体験交流ホール、体験学習館、工房の工事も進む。国立博物館の西側に設けるエントランス棟(面積1300平方メートル)は、扇状の建物2棟で構成。団体利用者向けガイダンス室のほか、一般客用の案内所、飲食スペースなどを備える。来年1月まで基礎工事を行い、その後に建物の本体工事に着手、夏ごろの完成を目指している。
 体験交流ホール(同1666平方メートル)は、鉄骨造り2階建て。ステージの背面をガラス張りにし、ポロト湖を一望しながら古式舞踊などが鑑賞できる造りで、来年12月中の完成を予定。修学旅行など団体利用者向けの体験学習館では、ムックリ作りやアイヌ語学習などの体験プログラムを用意し、アイヌ文化に触れてもらう施設。基礎工事が終わり、来年春ごろに完成する。木彫り製作などができる工房は、来年3月末までに建物が出来上がる。
 また、ポロト湖東側の高台4・5ヘクタールの土地に整備する慰霊施設では、アイヌ民族の祭具イクパスイをモチーフとした高さ30メートルのモニュメントが完成。鉄骨造り平屋建ての慰霊施設(同200平方メートル)の工事もほぼ終わり、隣接するアイヌ民族の遺骨保管施設(鉄筋コンクリート造り平屋建て、同800平方メートル)の整備が行われている。外壁にアイヌ民族の墓標を装飾し、遺骨保管室の納骨壇数は2304個。慰霊施設全体は、来年秋の完成を目指している。
(白老支局・完戸雅美)
https://www.tomamin.co.jp/news/main/15196/
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