NHK 09月12日 19時22分
先住民の文化や権利について考えてもらおうと、十勝の浦幌町で、北欧の先住民「サーミ」の男性がふだんの暮らしなどついて紹介する講演会が開かれました。
この講演会は、浦幌町立博物館などが企画し、11日夜は、北欧の先住民「サーミ」で、フィンランド出身のアスラック・ホルンバルグさんが、講師を務めました。
アスラックさんは、初めにサーミの人たちがサケ漁やトナカイの放牧をして暮らしてきたことやサーミの言語などをスライドで紹介しました。
また、フィンランドをはじめとした北欧の国々には、それぞれの地域に暮らすサーミの代表で構成される議会があり、サーミの文化や言語をいかに守っていくかという方針を決め、政府に提言したり国際的な声明を出したりしていることなどを説明していました。
講演を聞いた浦幌町のアイヌ民族の団体「ラポロアイヌネイション」の差間啓全会長は「先住民族の議会があるなど、とても進んだ取り組みがされていると分かりました。今後も海外の先住民族との交流を通して学んでいきたいです」と話していました。
アスラックさんは「私もサケ漁師であり、浦幌のアイヌとは共通点が多いです。この講演を通して、日本の先住民族についても考え権利と文化が結びついているということを分かってほしいです」と話していました。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/sapporo/20240912/7000069799.html