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先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

サケをマレクでエイッ!! 千歳緑小5年児童、アイヌ民族伝統の漁法学ぶ

2023-09-26 | アイヌ民族関連

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北海道新聞2023年9月25日 22:45

マレクを使ったアイヌ民族の伝統漁法を体験する児童ら

 【千歳】アイヌ民族の伝統的な漁法とサケの皮をはぐ体験学習が25日、サケのふるさと千歳水族館近くの水路で行われ、市立緑小の5年生約60人がアイヌ文化への理解を深めた。

 同校が異文化への理解を進めようと、5年生対象に毎年行っている。講師はアイヌ民族文化財団(札幌)から派遣されたアイヌ文化活動アドバイザーで、千歳アイヌ協会の中村吉雄会長ら4人。サケのふるさと千歳水族館が協力した。

 授業では講師が「なるべく足音を立てないで」と注意する中、児童3人が約70センチのシロザケ3匹をマレク(もり)で突いて捕獲。

・・・・・

(工藤さえら)

※「マレク」のクは小さい字

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/914719/


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アイヌ民族・キツネの「霊送り」 記録映画、札幌で28日再上映 北村監督ら対談も

2023-09-26 | アイヌ民族関連

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北海道新聞2023年9月25日 22:16

映画のポスターを手に来場を呼び掛ける豊川容子さん

 アイヌ民族が1986年に営んだキタキツネのイオマンテ(霊送り)を記録した映画「チロンヌプカムイ イオマンテ」の上映会が28日、札幌市北区の札幌エルプラザ3階ホール(北8西3)で開かれる。札幌では昨年6月に上映されたが、再上映を求める声が多く改めて企画した。

 イオマンテは故・日川善次郎エカシ(長老)らが釧路管内弟子屈町の屈斜路湖を望む美幌峠で75年ぶりに行った儀式。その記録映像を北村皆雄監督が補修し、儀礼中のアイヌ語の日本語訳字幕などを加えた。日川エカシと妻が自宅でキツネを愛情を込めて育てる姿のほか、カムイノミ(神への祈り)やリムセ(踊り)の様子も映している。

 ・・・・・・

 上映会は28日の午後2時(昼の部)と午後6時30分(夜の部)の2回。上映後、北村監督が札幌の芸術家集団アイヌアートプロジェクトの結城幸司代表(昼の部)、北大大学院文学研究院の小田博志教授(夜の部)と対談し、豊川さんのライブも行う。一般2千円、中高大生千円。問い合わせは川上さん、電話090・5468・3811か、メールyokotoyokawa@gmail.comで。(植村佳弘)

※「チロンヌプカムイ」のプと「リムセ」のムは小さい字

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/914693/


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先住民族の教訓示す アフリカの仮面寄贈 人類学研究者・安渓さん、二風谷アイヌ資料館に

2023-09-26 | アイヌ民族関連

会員限定記事

北海道新聞2023年9月25日 19:06

安渓さんが資料館に寄贈した仮面。(右から)レガ民族の「ケモナ」と別の1点、ソンゴーラ民族の2点、レガ民族の別の1点、ベンベ民族の1点

■92年に続き2度目「精神世界の教科書見て」 

 【平取】世界の先住民族の民具を展示する町二風谷の萱野茂二風谷アイヌ資料館に、アフリカのコンゴ(旧ザイール)のレガ民族らが作った六つの仮面が寄贈された。送り主は、長年同国で調査を続けた山口県立大の名誉教授で人類学研究者の安渓遊地(あんけいゆうじ)さん(72)=山口県在住=。故萱野茂さんと交流があり、現地で集めた仮面を1992年に続き資料館に持ち込んだ。

 寄贈された仮面は、コンゴ東部の南キブ州とマニエマ州に住む先住民族のレガ民族の3点とソンゴーラ民族の2点、ベンベ民族の1点。全て木や動物の骨で作られている。仮面のデザインには人生の教訓が込められ、儀式での歌や踊りの際、身に着けたり持ったりして若者に伝えるという。

 レガ民族の仮面の一つ「ケモナ」は丸い穴の目が特徴で、「大きな目を開けて物事をよく見極めなさい」との教えを表現した。ソンゴーラ民族の2点は耳や顔が細長く、安渓さんは「獣のようだが、人の心のありようを表している」といい、強い態度で相手を激しく非難する人に対する戒めを込めた。ベンベ民族の仮面の詳細は不明。

・・・・・ 

同館の入館料は大人400円、小中学生150円。午前9時~午後5時。11月16日~4月15日は事前予約が必要。問い合わせは同館、電話01457・2・3215へ。(杉崎萌)

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/914693/


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にっぽん丸、また白老来て 2度目寄港、出港 町が記念品

2023-09-26 | アイヌ民族関連

会員限定記事

北海道新聞2023年9月25日 18:58

にっぽん丸のスタッフに記念品を渡す大塩町長(左)

 【白老】商船三井クルーズ(東京)が運航する大型クルーズ船「にっぽん丸」が21日、白老港に寄港した。同船の寄港は昨年6月以来2回目で、町は同船のスタッフに記念品を贈った。

 にっぽん丸は今回、北海道や東北地方を巡る5泊6日の船旅の一環で訪れた。

 約250人の客を乗せて18日に横浜港を出発し、20日に宮城県石巻市を経て、21日に白老港に接岸。乗客は専用バスで民族共生象徴空間(ウポポイ)や洞爺湖有珠山ジオパークを巡った。

 ・・・・・

(斎藤雅史)

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/914512/


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アイヌ語由来 地名紹介本

2023-09-26 | アイヌ民族関連

読売新聞2023/09/26 05:00

県内40年ぶり調査、発行

再編集した本を手に笑顔を見せる太宰会長(7日、宮城県大崎市で)

 東北アイヌ語地名研究会は、アイヌ語由来とみられる県内の地名を紹介する本「北上山地と三陸中北部」を発行した。アイヌ語地名研究の第一人者・山田秀三(1899~1992年)が残したノートを基に、会員らが約40年ぶりに県内の調査地を再訪し、現在の写真を添えて再編集した。太宰幸子会長(79)は「地名には昔の人の経験や伝えたいことが隠れている。防災などの参考にしてほしい」と期待している。(有村瑞希)

 山田は東京で生まれ、東京帝大法学部を卒業。官僚となり、1941年に仙台鉱山監督局長に着任した。その際、東北各地に残る美しい響きの地名に興味を持ち、アイヌ語研究の道に進んだという。

 ノートは、山田が81年にアイヌ語地名調査で県内を訪れた際に書き残したもので、当時同行した横浜国立大の村崎恭子・元教授が保管し、約15年前に太宰会長の手に渡っていた。太宰会長はコロナ禍で本来の講演活動などが制限されたことから、本格的に復刻版の作成に着手。昨年4~10月、会員らと改めて山田の足跡をたどり、推考を加えた。

 例えば、「 長内(おさない)」はアイヌ語で「o-sat-nai」。つまり「川尻・乾く・川」と解釈でき、実際に会員が岩泉町の長内川を訪れると、確かに川に水は流れていないことを確認した。

 他にも、県内に複数ある「 折壁(おりかべ)」は「後戻りする・川」を意味する「horka-pet」で、「h」の発音が消えて変化したものという。調査した花巻市大迫町の「折壁川」もN字状に後戻りするように流れ、山田の調査でも、一関などの「折壁」は川がN字状に流れていたと紹介されていた。

 また、再調査では新たな発見もあった。田野畑村の「目名」は「mem(泉池)-nai(川)」。山田は当時、語源となる湧き水を見つけることができなかったというが、再調査では住民への聞き取りで湧き水が確認された。太宰会長は「地名は生活に密着している。アイヌの人々は食料を求めて歩く際、飲料水が飲める場所の目印としてこの地名を付けたのではないか」と推察した。

 太宰会長は「地名を読み解くことで、先人が言いたかったことを解読できた時の喜びは大きい。地名は地質や地形を正直に伝え、防災にも活用できるはず」と調査の意義を強調した。

 本は盛岡市先人記念館で閲覧でき、北上市立中央図書館、二戸市立図書館では貸し出しを行っている。今後、県立図書館でも閲覧できるようになる予定。問い合わせは太宰会長(080・9629・6854)へ。

https://www.yomiuri.co.jp/local/iwate/news/20230925-OYTNT50081/


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アイヌの言葉で祈り、サケの恵みに感謝 石狩川で伝統儀式 北海道

2023-09-26 | アイヌ民族関連

毎日新聞 2023/9/25 14:15(最終更新 9/25 14:15) 368文字

石狩川へのサケの恵みに感謝するアイヌ民族の儀式「カムイチェプノミ」=北海道旭川市の旭橋近くの河川敷で2023年9月24日、土屋信明撮影

 北海道旭川市の石狩川河川敷で24日、サケの恵みに感謝するアイヌ民族の伝統儀式「カムイチェプノミ」が開かれた。あさひかわサケの会(寺島一男代表)などで作る実行委員会が主催し、今年で36回目。旭川チカップニアイヌ民族文化保存会の川村晴道さん(24)が祭司を務め、サケの会の会員ら約30人が参加した。

 旭川ではかつて大量のサケの遡上(そじょう)が見られたが、川の汚染などにより1969年からサケの回帰が途絶えた。サケを呼び戻そうと市民団体が稚魚の放流を続け、2003年に回帰を確認した。寺島代表によると昨年は約1000匹が帰ってきたが、今年はまだ未確認だという。

https://mainichi.jp/articles/20230925/k00/00m/040/034000c


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ランブカ・フィジー首相、国連総会で力強く演説

2023-09-26 | 先住民族関連

笹川平和財団(2023年9月25日、ニューヨーク、フィジー政府/PACNEWS)

抄訳

シティベニ・ランブカ・フィジー首相は、先週金曜日(※9/22)にニューヨークでの国連総会で行った演説の中で、太平洋を「Zone of Peace(平和地帯)」とする概念を紹介した。

太平洋フォーラム首脳が発表した「地域の安全保障に関するボイ宣言」に呼応するように、ランブカ首相は、このコンセプトが世界秩序に対するブルー・パシフィック(Blue Pacific)の貢献になると強調した。

ランブカ首相は、世界最大の海洋であり、重要な炭素吸収源であるブルー・パシフィックの重要性を認識し、その保護と持続可能な管理の必要性を強調した。

ランブカ首相は、「青い太平洋大陸のための2050年戦略(2050 Strategy for the Blue Pacific Continen)」と、「先住民族の権利に関する国連宣言(United Nations Declaration on the Rights of Indigenous Peoples, UNDRIP)」、「部族および先住民族の権利に関するILO条約第169号(ILO Convention 169 on the Rights of Tribal and Indigenous People)」を含む人権協定および条約の実施に向けた取り組みについて言及した。

そして、国際平和を脅かす複雑な問題や地政学的対立の激化の原因が、いかに利己的な目標によるものであるのかを強調し「これらの多発する危機に対処するために多国間決定を活用するのではなく、私たちは生存のために集団行動を必要とする予測不可能な時代に生きていることを強調し、各国が団結するよう要請する」と述べた。

首相は、地政学的緊張と気候変動に対する太平洋地域の脆弱性を指摘し、気候変動が太平洋の平和と安全に対する脅威として認識されていることを強調した。

首相は、また、どの国も孤立してこの問題に取り組むことはできないと強調し、誰一人取り残されることのないよう、「共通の富(Common Wealth)」を共有するアプローチを呼びかけた。

ランブカ首相はさらに、Covid-19パンデミックがフィジー経済、特に経済回復に不可欠な観光セクターに与えた影響についても言及した。

同首相は、世界的な課題の相互関連性と、効果的な多国間主義による統合的対応の必要性を強調した。

持続可能な開発に関し、ランブカ首相は、事務総長の「我々の共通のアジェンダ(Our Common Agenda)」と持続可能な開発目標(SDGs)の加速を支持するフィジーのコミットメントを表明した。

また、同首相は、「未来サミット」開催に向けた事務総長のイニシアチブを称賛し、世界的な協力を強化する極めて重要な機会であるとした。

ランブカ首相は、2030アジェンダが中間地点に差し掛かる中、「行動への呼びかけ(Call to Action)」に応えるため、より強力なパートナーシップを求めた。

また、フィジーの平和維持要員が6つの国連ミッションに参加していることや、国際法に基づく事務総長の「平和のための新たなアジェンダ(New Agenda for Peace)」との整合性など、世界の平和と安全保障に対するフィジーのコミットメントを強調した。

ランブカ首相は最後に、気候行動(climate action)、気候変動への強靭性(climate resilience)、COP28の重要性、特にロス・アンド・ダメージ基金の運用方法の最終的な決定へのフィジーのコミットメントを確認した。 そして、小島嶼開発途上国による気候変動資金へのアクセスを可能にするため、世界金融構造を早急に改革するよう呼びかけた。

国連総会での首相の演説は、世界平和、持続可能性、そして現代の差し迫った課題への取り組みに対するフィジーの献身的な姿勢を強調するものであった。

一方、ランブカ首相は、太平洋諸国、特に小島嶼開発途上国(SIDS)の安全保障と強靭性にとって、経済的繁栄が極めて重要であることを強調した。

同首相は、これらの国々が世界経済との関わりにおいて直面する特有の課題を強調し、脆弱性に対処し、経済発展を支援するための緊急の改革を求めた。

「はじめに、我々は、太平洋諸国の安全保障および将来のショックに対する経済的強靭性を構築する上で、経済的繁栄が重要であることを強調する。」「経済回復、持続可能な開発、そして主権独立(sovereign independence)を目指す上で、経済的な道筋(economic pathways)の強化は極めて重要である」と首相は述べた。

さらに首相は「世界的な金融機関が持つ力の不均衡がある。国際的な基準や規範に関する世界的な議論において、(太平洋を含む)開発途上国の意見が反映されていない。」「既存のグローバル金融アーキテクチャーは、資源と機会への不平等なアクセスにつながるグローバルな経済的不平等を永続させている」と述べ、世界的な財政管理とマネーロンダリング防止基準によって、小規模な行政当局に不釣り合いな負担がかかっていることを強調した。。

また首相は「SIDS(小島嶼開発途上国)にとって、アクセスに関する多国間協議に参加し、提唱するための継続的な闘争は、非常にコストがかかるものであり、経済的進歩、統合、強靭性への変革的行動の道筋を阻害する可能性がある。」と述べた。

コメント

昨年12月、フィジーで55議席を争う全国比例代表制による総選挙が実施され、バイニマラマ氏率いる当時の与党フィジーファースト党26議席、野党のランブカ氏率いるPeople's Alliance党21議席、ティコンドゥアンドゥア氏(元バイニマラマ氏の部下)およびビーマン・プラサド博士率いるNFP党5議席、故ガラセ元首相の旧SDLから発展したSODELPA党3議席という結果となりました。そして、その後の国会招集後に行われた議員による首相選出投票で、フィジーファースト26+SODELPA1の計27票に対し、People's Alliance 21+NFP5+SODELPA2が計28票を集め、ランブカ連立政権が誕生しました。

以下、フィジーにおける情報収集や分析に基づく、筆者の主観的な見立てとなります。

まず、各政党には次のような特徴があります。なお、フィジーの人口構成はおおむね先住民系5割強、インド系4割弱、他にロトゥマ、アジア・欧州系等からなり、インド系住民はイギリス統治時代に農業従事者として移住した人々の子孫を中心に、グジャラート州などから移住した人々の子孫で主にビジネスに従事する方々からなります。

・People's Alliance:支持者は主に先住民系で強めの支持者を含む。多文化多民族国家を維持するも先住民系の権利確保の傾向。

・NFP:支持者は主にインド系、先住民系それぞれのインテリ層。

・SODELPA:支持者は主に温和な先住民系。先住民系エリート層優遇・伝統的権威保持の傾向あり。

・フィジーファースト:先住民系の伝統的権威に影響されず、皆平等。多民族多文化国家を標ぼう。先住民系保守派にはインド系優遇とみる人たちもいる。

ランブカ連立政権が誕生した際、先住民系の権利、特に伝統的権威を保守する国に戻ることが予想されており、先住民系を中心とする支持者に期待されていました。キャスティングボードを握るSODELPAもその点からランブカ連立政権に加わったと考えられます。

フィジーファーストは多民族多文化国家への改革をすすめ、経済発展を優先させ順調に国の経済発展が進んでいましたが、コロナ禍により経済が失速したことに加え、長期政権を変える必要性を認識した従来の支持者が離れた結果、敗れたとみることができます。政権交代後はさまざまな問題によりNo.1のバイニマラマ前首相もNo.2のサイエド=カイユム前司法長官も議員を辞職し、現在は元JICA研修員でもあるセルイラトゥ元大臣が党首となっています。

また、ランブカ首相とバイニマラマ前首相には深い因縁があります。

かつてランブカ首相は軍司令官時代の1987年にクーデターを2度起こし、いずれもインド系政権を倒しました。1992年から1999年には伝統的首長のカミセセ・マラ首相の後を継いで首相を務めました。

2000年にはインド系チョードリー政権を倒すため先住民系の民間人スペイトがクーデターを起こし、これを当時のバイニマラマ軍司令官が制圧しました。当時、スバ市内での陽動作戦もあり、その戦略的手法や多くの武器が用意されていたことなどから、破産した民間人による暴動などではなく、軍関係者が関わっていたのではないかといったさまざまな疑問が残されています。その後、同年にはフィジー軍のバラックにおいてバイニマラマ軍司令官が銃撃される暗殺未遂事件も発生しました。当時を知るインド系住民からは感情に火が付いた先住民系住民により、インド系住民が安心できない状態に至り、豪州やNZに移住する人々が増えたと聞きます(詳細省く)。

その後、先住民系ガラセ政権が誕生しましたが、2006年12月、約1年間の交渉の末、先住民系エリート層優遇から多民族国家へ国家改革などを目的としたバイニマラマ軍司令官による無血クーデターが発生しました。先住民系政権に対する初のクーデターでした。この結果、2007年から2014年までのバイニマラマ暫定政権、2014年の総選挙による民政復帰を経て、2022年までバイニマラマ政権が継続しました。この期間、2000年クーデターに関与したとみられる軍関係者やランブカ元軍司令官支持者は冷遇される傾向がありました。

こういった背景から、昨年末のランブカ政権誕生の際には、2000年クーデター周辺の人々やバイニマラマ政権下で冷遇されていた(と考えられている)先住民系の人々の復権、バイニマラマ政権下で廃止された伝統的権威によるGreat Council of Chiefs(GCC)の再建などが注目されていました。

しかし、そういった先住民系住民の期待はありつつも、連立政権成立後のランブカ政権は極端な先住民系優遇の姿勢をとることはなく、温厚なランブカ首相が国内や太平洋島嶼地域内で前政権がもたらしたさまざまな傷の修復に努めてきたように見えます。そこには、バイニマラマ政権下の独断的な手法が一因となり昨年7月にPIF(太平洋諸島フォーラム)から脱退したキリバスのマーマウ大統領に対する伝統的手法による謝罪(これにより今年2月キリバスが誇りを維持したままPIFに復帰)、バイニマラマ政権下で緊張が高まった豪・NZとの関係の改善(バイニマラマ政権下でも豪・NZとの関係は回復していたが、以前のようにより親しくなった)、中国との間で深まった関係性のリセット、民間部門における不可思議な関係性のリセットなどが含まれます。

この温和な姿勢の一方で、現地メディアでは、先住民系の伝統的権威を有する人々のポストを期待して連立政権に合流したSODELPA党には不満があるとの報道があり、のちに同党がこれを否定するという動きもありました。別の記事では、今年に入り、フィジーから豪、NZ、米、カナダへの移民が増えており、その数は1万人を超えていると報じられています。

そのような中、四半世紀ぶりに国連の場に復帰したランブカ首相を与党・野党双方の支持者が注目しており、これに対しフィジー政府からランブカ首相の活躍を伝える本記事が発出されました。

ランブカ首相は今回の演説で、先住民の権利、太平洋を平和地帯にという概念、フィジーの国際平和維持への貢献、国際社会の協働行動、経済の重要性、国際的金融構造の改善(フィジーは多くの債務を抱えている)などについて述べています。これは、地政学的競争や島嶼国が考える安全保障(気候変動や経済など)といった考えが概ね理解されていることを前提とし、一つ深く掘り下げた具体的な議論に繋げていく考えがあるように思われます。

今週、第2回米国・太平洋島嶼国サミットがニューヨークで開催されます。より具体的な行動を求める太平洋島嶼国に対して、どのような成果がもたらされるのか注目されます。

(塩澤英之主任研究員)

https://www.spf.org/pacific-islands/breaking_news/20230925-1.html


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ブラジル アマゾン先住民の土地の権利を保護する判決

2023-09-26 | 先住民族関連

アベマ9/25(月) 7:26配信

ブラジルのボルソナロ前大統領

 ブラジルのアマゾンで暮らす先住民などが昔からの土地の所有を認めるよう訴えていた裁判で、最高裁判所が訴えを認め、先住民の権利を保護する判決を下しました。

【映像】判決に昔ながらの恰好で踊る先住民

 ブラジルのボルソナロ前大統領は、アマゾン先住民の土地の所有権について、1988年の新憲法公布までに申告したものに制限しようとしていました。

 アマゾンの土地開発や農業ビジネスなどを擁護する一方で、先住民の権利が制限される内容だったため、裁判となっていました。

 最高裁は21日、判事11人が投票を行いうち9人が「憲法が保障する先住民の権利に反する」と違憲の判決を下しました。画期的な判決に先住民は昔ながらの恰好で踊ったり涙を流して抱き合ったりと喜びを分かち合いました。

 アマゾン地域ではブラジルの発展に伴い、土地の収奪や、水銀汚染をもたらす違法な採掘などが先住民の暮らしを脅かしています。(ANNニュース)

https://news.yahoo.co.jp/articles/28510f28444d02337229eb182529acf421ca687d


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モラレス元大統領が出馬表明 ボリビア、25年選挙に

2023-09-26 | 先住民族関連

東京新聞2023年9月25日 15時02分 (共同通信)

ボリビアのエボ・モラレス元大統領=2019年11月(ゲッティ=共同)

【サンパウロ共同】南米ボリビアの左派エボ・モラレス元大統領は24日、2025年の大統領選への出馬をX(旧ツイッター)で表明した。モラレス氏は19年の大統領選で4選の勝利宣言をしたが、不正疑惑と抗議デモを受けて辞任した。

 モラレス氏は同国初の先住民出身大統領として06~19年に在任。辞任後はメキシコやアルゼンチンに約1年間亡命していた。モラレス氏はXで、支持者の「願いを受け入れ」出馬を決めたと表明。アルセ現大統領は自身の後継者だが「政府からの攻撃で(出馬を)余儀なくされた」とも言及、現政権との溝を示唆した。

https://www.tokyo-np.co.jp/article/279613


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サケ豊漁祈願、チェプ祭に3千人【白老】

2023-09-26 | アイヌ民族関連

室蘭民報2023.09.25

古式舞踊などが披露されたチェプ祭

古式舞踊や伝統料理…

 サケ豊漁と漁の安全を祈願し、海の恵みに感謝するアイヌ民族の催事「第33回しらおいチェプ祭」(実行委主催)が24日、白老町石山の汐音ひろばで開かれた。古式舞踊などが披露され、サケを使った伝統料理が振る舞われた。

 「チェプ」はサケの意。サケを授けてくれる神に感謝し、町内外の人に民族の文化や歴史に理解を深めてもらう狙い。約3千人(主催者発表)が足を運んだ。

 実行委の山丸和幸委員長は「これからも町内の各団体のご協力を仰ぎながら、この祭りが続くように頑張っていきたい」とあいさつ。その後、帯広カムイトウウポポ保存会が古式舞踊、シンガー豊川容子さんがアイヌの歌と語りユカラを披露した。

 白老産サケの販売やチマチェプ(焼きサケ)やチェプオハウ(サケ汁)、いなきびご飯などの提供があったほか、ムックリの制作や演奏、アイヌ文様刺しゅうの体験、アイヌ語のクイズ、サケのくじ引きなどがあり、来場者を楽しませていた。

https://hokkaido-nl.jp/article/30983


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とまこまいコミュニティ放送がFMラジオ公開生放送

2023-09-26 | アイヌ民族関連

苫小牧民報2023/9/25配信

 苫小牧市内唯一のコミュニティーFMラジオ局、とまこまいコミュニティ放送は23日、イオンモール苫小牧で公開生放送を行った。同市出身のお笑いコンビで吉本興業札幌支社所属の「スクランブル」がスペシャルゲストとして出演。買い物客をはじめ同局の番組…

この続き:368文字

ここから先の閲覧は有料です。

https://www.tomamin.co.jp/article/news/main/118699/


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デビュー15周年の飯豊まりえさんが語る、与えられた物語と役割から外れた素の私

2023-09-26 | アイヌ民族関連

@DIME9/25(月) 17:40配信

やわらかい笑顔と澄んだ声、清らかで知的な印象をたたえる俳優・飯豊まりえさん。現在25歳の彼女は、10歳でデビューしてから、ファッションモデル、声優、俳優と表現の幅を広げ続けてきました。

【写真】飯豊まりえさんの他のカットもチェック

最近は、NHK 連続テレビ小説『ちむどんどん』や映画『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』での演技が高い評価を受け、テレビドラマ『何曜日に生まれたの』(ABCテレビ・テレビ朝日系・野島伸司脚本)では主演を務めています。

そんな飯豊さんの、デビュー15 周年を記念した写真集『かの日、』(小学館)が発売されました。自ら企画立案とプロデュースを行った本作と、プライベートについて伺いました。

かけがえのない瞬間を伝えたい

――写真集の多くは、季節や場所などテーマを決め、そこでのベストショットを収録した作品が多いです。しかし、『かの日、』はそれとは真逆。強いテーマはなく、季節や場所もばらばら。だからこそ、ページをめくるたびに、忘れていた記憶のかけらが見つかるような物語性があります。

そうなんです。わかりやすいものもいいのですが、意識しないと気付かないこと、時代に流されて知らない間に消えてしまうもの、かけがえのない瞬間を伝えたいという思いがありました。

撮影は、24歳から25歳の約1年間。季節も春夏秋冬と変わって行っています。ロケ地も、東京の下町、沖縄、日光などさまざま。土砂降りのキャンプ場や、雪が降る中に撮影したこともありました。そして、衣装は私服で、メイクもセルフメイクで臨みました。

物語の中に、その“役割”から外れた、素の私自身がここにあると思います。

――ほとんどをフィルムで撮影したと聞きました。ご自身も趣味でフィルムカメラを使うと伺っています。

10代の頃から使っています。きっかけは、ソール・ライターさん(米国人写真家/1923~2013年)の作品を観たこと。ニューヨークの日常風景が芸術作品になっていることに感動し、見よう見まねで撮り始めたんです。

同時期に、荒木陽子さんの『愛情生活』(作品社)というエッセイ写真集に出会いました。写真から愛情があふれてくるような温かさとリアリティに憧れています。

フィルムカメラはデジタルとは異なり、余白や体温があるような気がするんです。撮影していても、何が映っているかわからないですし、現像までに時間がかかることも、それもひとつの物語のようだと感じています。

今、使っているカメラは、オリンパスのフィルムカメラ『エクリュ』と、富士フイルムの『ナチュラクラシカ』。いずれも、気軽に使えるコンパクトカメラです。

「ウンチクを知り、それを人に伝えるのが好き」と語る飯豊まりえさん

――『かの日、』の写真には、ストーリーを感じる作品が多いです。飯豊さんは「物語性」に重きを置いているように感じました。

物語は好きで、撮影の待ち時間はたいてい本を読んでいます。学生時代は詩集やファンタジーが好きでしたが、最近は小説が多いです。

恩田陸さんの作品群を読み進めながら、同時に『街とその不確かな壁』(村上春樹著/新潮社)に取り掛かったり、アイヌ民族の昔話を読んだり。

好奇心が赴くままに複数の作品を、同時進行で読むタイプです。鉱物の図鑑も好きですね……図鑑といえば『寿命図鑑 生き物から宇宙まで万物の寿命をあつめた図鑑』(いろは社)が面白かったです。

人、動物、日用品、建築など13カテゴリーの「寿命」が紹介されているんです。「ソメイヨシノの寿命は80年」「開封した化粧品の寿命は4.5か月」などなど。始まりがあるから、終わりがあり、いつか消えていくという万物の宿命のようなものを感じました。

私はこういう“ウンチク”が大好きで、知識って得ると人に言いたくなるじゃないですか。よく、仕事仲間や友達に「またウンチクだよ~」と言われます(笑)。

漫画も昔からよく読んでいて、最近は漫画『コジコジ』(さくらももこ著/幻冬舎)のページをめくったり。

漫画といえば『スキップとローファー』(高松美咲著/講談社)も好きです。

人間関係の悩みや心模様がとても丁寧に描写されており、いろいろ共感できるところがあるんです。見事にどハマリしました。働く人にこそおすすめの作品です。

この作品の主人公・岩倉美津未ちゃんは、高い目標を掲げて、地方から上京して東京の進学校に入学。個性豊かで魅力的な友達といろんな経験をするのですが、これが私のかつての姿に重なりました。

私も15年前、美津未ちゃんのように自然豊かで自由な場所で生活していて、「芸能のお仕事をがんばるぞ!」と都会へと出てきたのです。最初は勝手がわからず、戸惑うこともありましたが、たくさんの方にいろんなことを教えていただき、ひたすらに歩んできました。

この作品はアニメにもなっているのですが、観るたびに、私も声優として参加したかった、と思います(笑)。

――アニメ作品にも多数出演する飯豊さんは、「声優の仕事はとても好きです。アニメの映像では伝えられることが限られているから、言葉の密度が濃いんです」と語ります。

後編では、芸能界の移り変わり、これまでの仕事で出会った「カッコいい大人」や懐かしさの本質、最新写真集『かの日、』撮影時の裏話などを紹介します。

飯豊まりえ

モデル/俳優。1998年1月5日生まれ、千葉県出身。2009年ファッション雑誌「ニコプチ」でモデルデビュー。2012 年に女優デビュー後、数多くのドラマ・映画で活躍。主な出演作にドラマ『岸辺露伴は動かない』シリーズ、『君と世界が終わる日に』シリーズ、映画『シライサン』、『いなくなれ、群青』など。ドラマ『オクトー ~感情捜査官 心野朱梨』では主演を務めた。2023年は、映画『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』、アニメ映画『ブラッククローバー魔法帝の剣』で声優としての出演も話題に。『Oggi』専属モデル、『MORE』レギュラーモデル。主演ドラマ『何曜日に生まれたの』は日曜よる10時より放送中。

撮影/五十嵐美弥(書籍静物) スタイリスト/コギソマナ(io) ヘア&メイクアップ/AYA(TRIVAL) 取材・文/前川亜紀

衣裳クレジット/ドレス73万9200円・パンプス14万8500円(ボッテガ・ヴェネタ ジャパン〈ボッテガ・ヴェネタ〉)  TEL0120-60-1966    トップス・アクセサリーはスタイリスト私物。※すべて税込み

@DIME編集部

https://news.yahoo.co.jp/articles/f1950bceaf24b7c6dbe5f40496fe3e26d44e482a


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