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2023年度政府予算案のポイント

2022-12-24 | アイヌ民族関連
北海道新聞12/24 02:02 更新
 1次産業振興、日ロ外交、エネルギー問題、アイヌ政策や新型コロナウイルス感染症対策など、日本・北海道を取り巻く課題は山積している。2023年度政府予算案は暮らしの安心につながるのか。内容を整理した。
■1次産業 食料安保強化へ麦・大豆国産化 

 農林水産関連は前年度比0・4%減の2兆2683億円となった。ウクライナ危機に伴う穀物の輸入価格高騰を受け、食料安全保障の強化に向けて283億円を計上した。食料自給率向上を目指し、海外依存度が高い麦や大豆などの国産化を進める事業に173億円を盛り込んだ。コメ余りが課題となる中、米粉を使った商品の開発・普及を支援する事業に8億円。海外に依存する化学肥料の安定供給対策に1億円を充てた。
 主食用米から麦や大豆などに転作した生産者に支払う「水田活用の直接支払交付金」は4・3%減の2918億円。麦や大豆、テンサイなど畑作物の生産を支援する交付金は3・6%減の1984億円、飼料高騰で経営環境が悪化する畜産・酪農家の経営安定対策は1・4%減の2265億円と、経営所得安定対策は軒並み減額となった。
 クリーン農業を目指す「みどりの食料システム戦略」関連では、化学肥料や農薬の使用を低減しつつ生産性を高める技術開発に32億円を計上。牛のげっぷから発生する温室効果ガスを減らす畜産・酪農家の支援費として63億円を確保した。
 水産分野では、引き続き水産物の資源管理に重点を置く。漁業資源減少の一因とされる外国漁船の違法操業の取り締まりを強化。サケの回帰率を高める放流体制への転換も支援する。資源低迷で漁業者が単一の魚種に頼れなくなる中、1隻で複数の漁法を使える多目的船の導入などに13億円を充てた。(佐々木馨斗)
■日ロ外交 侵攻で経済協力大幅減
 日ロ関連は、ロシアのウクライナ侵攻を受けた関係悪化により、大幅な減額が目立った。日本政府は対ロ制裁を続けており、経済協力分野の多くの事業は計上を取りやめた。
 経済産業省は、エネルギーなど8項目の日ロ経済協力プランの関連予算として、22年度当初予算では日本企業とロシアの現地企業を結び付ける貿易投資促進事業など16事業に21億円を計上したが、今回は見送った。農林水産省も同様に、同プラン関連の予算を計上しなかった。
 同プランは安倍晋三政権時代の16年にロシア側に提案。経済協力をてこに北方領土交渉を進展させようと予算を計上してきたが、ウクライナ侵攻を受け、岸田文雄首相は同プランを見直す方針を示していた。
 外務省の北方領土関連経費も前年度当初比16%減の3億1千万円。特に、北方四島での日ロ共同経済活動に向けた経費は前年度当初の3700万円から630万円へ大幅に減額した。
 一方、サハリン州との協力事業に関する援助金約1億5千万円は計上した。四島周辺水域での日本漁船の安全操業協定の履行条件としてロシア側が求めており、今後も継続して支払う意向を示した格好だ。
 内閣府の北方領土関連費は前年度当初予算と同額の約17億円。新規事業として、北方四島での生活史アーカイブを構築するための調査研究に1千万円、映画館CMや小学生新聞など多媒体を組み合わせた領土問題の広報・啓発に5千万円を盛り込んだ。(土屋航、玉邑哲也)
■アイヌ政策 ウポポイ関連費横ばい
 アイヌ政策関連は前年度当初比1%減の58億円となった。このうち胆振管内白老町の民族共生象徴空間(ウポポイ)の管理運営などの費用は、前年度当初から横ばいの31億1400万円を計上した。
 アイヌ政策推進交付金は同2%減の20億300万円。交付金を巡っては、当初予算とは別に2日に成立した22年度補正予算で、道内各地にあるアイヌ文化の伝承などの拠点「生活館」の改修の支援などとして3億4千万円を計上しており、内閣官房は「市町村からのニーズの増加には対応できる」としている。
 このほかアイヌ文化の振興・普及啓発関連に3億1900万円、生活向上関連に3億4300万円を盛り込んだ。(松下文音)
■コロナ対策 司令塔新設で4億円
 新型コロナウイルス感染症関連では、感染症対策の司令塔機能を担う組織として2023年度中に内閣官房に新設する「内閣感染症危機管理統括庁(仮称)」関係費に4億円を計上した。厚生労働省は普段から対応力を高めるために、感染症対策部を設置し職員25人を増員する。
 統括庁では、危機的な感染症が国内で発生した場合に各省庁が的確に対処できるよう、初動対応の研究や実動訓練を実施する。
 新型コロナ対応で得た知見を基に、対策の有効性を分析したりシミュレーションしたりする。国際的な脅威となる感染症についても啓発し、予防を促す。
 厚労省は、健康局に感染症対策部を設け、統括庁と連携を図る。ワクチン接種や検疫の体制確保などの新型コロナ対応に関する費用は、22年度第2次補正予算で3兆円超を計上しており、97億円にとどまった。
 そのうち8億円を保健所や地方衛生研究所の体制強化に充てる。治療薬などの開発や供給を加速させるために、アジアでの臨床研究や臨床試験のネットワークを構築する事業費は3億円を計上した。
 その他、必要な対策は予備費5兆円のうち4兆円の枠の中から充てる。
■エネルギー 海底送電線開発に力
 2050年の脱炭素社会の実現などを目指すGX(グリーントランスフォーメーション)の推進に向け、脱炭素化関連事業に重点配分した。道内関連では、再生可能エネルギーの導入拡大に向けた海底送電線の技術開発や石炭火力発電所から出る二酸化炭素(CO2)の利活用を進める。
 政府はGX関連に今後10年で20兆円規模の支出をし、民間投資を喚起する方針。23年度は新たに4896億円を計上。一般会計と切り離し、エネルギー対策特別会計で管理する。22年度補正を合わせたGX支援の「16カ月予算」は1兆5335億円に上る。
 北海道と首都圏をつなぐ海底送電線の整備に向けた技術開発費として新たに10億円を盛り込んだ。政府は脱炭素化や首都圏の需給逼迫(ひっぱく)の解消に向け、200万キロワット分の海底送電線を30年度に新設することを目指す。
 関西電力の石炭火力発電所「舞鶴発電所」(京都府舞鶴市)から出るCO2を液化し、苫小牧港まで海上輸送して再利用する実証事業は前年度当初比2・8%減の80億円を計上した。
 釧路コールマイン(KCM)などの炭鉱技術を外国に伝える国の研修事業などには、前年度当初と同額の13億5千万円を充てた。研修事業は例年KCMに委託しており、委託分も前年度と同じ10億3千万円だった。後志管内寿都町と神恵内村で調査が進む、原発の使用済み核燃料から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場に関する技術開発は5・4%増の37億円とした。(土屋航)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/780085/

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23年度開発予算5705億円確保 幅広い自然災害に対応

2022-12-24 | アイヌ民族関連
北海道新聞12/23 22:50
 2022年度当初から3億円増の5705億円を確保した23年度予算案の北海道開発予算は、日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震への対策など、幅広い自然災害に対応する。防災のため、開発局の定員も3年連続で増やす。この他、観光振興や脱炭素の取り組みにも注力していく。
 巨大地震の対応では、津波による浸水を回避する盛り土構造の高規格道路の整備を進める。国道が浸水した際の代替路にも使える。
 地方自治体の裁量で支出できる社会資本整備総合交付金は5・4%減らし、下水道などの補助金に振り替えた。大雨被害が増える中、雨水管整備を札幌市などで集中的に行う。空港整備費は55億円と12・2%減らしたが、大雪に備え、新千歳空港で航空機や除雪車が走る誘導路の複線化を進める。
 予算案と合わせて、23年度の開発局の定員を13人増やすことも公表した。増員は3年連続。各地の開発建設部の人員を手厚くすることで、災害対応を迅速にする狙いだ。
 港湾は前年度当初比0・2%増の174億円とした。コロナ禍で停止していた国際クルーズ船の受け入れが来春にも再開する中、小樽港で大型クルーズ船に対応できるよう既存岸壁の改良工事を進める。
 アイヌ民族の伝統普及啓発などの費用は横ばいの15億円。胆振管内白老町の民族共生象徴空間「ウポポイ」の年間来場者100万人の目標達成に向けて、魅力発信を強化する。釧路港沖合の島防波堤では、二酸化炭素を吸収する藻場を造成する事業に引き続き取り組む。(米田真梨子)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/780044/

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アイヌ政策関連予算58億円 前年度当初比1%減

2022-12-24 | アイヌ民族関連
北海道新聞12/23 20:43
 アイヌ政策関連は前年度当初比1%減の58億円となった。このうち胆振管内白老町の民族共生象徴空間(ウポポイ)の管理運営などの費用は、前年度当初から横ばいの31億1400万円を計上した。
 アイヌ政策推進交付金は同2%減の20億300万円。交付金を巡っては、当初予算とは別に2日に成立した22年度補正予算で、道内各地にあるアイヌ文化の伝承などの拠点「生活館」の改修の支援などとして3億4千万円を計上しており、内閣官房は「市町村からのニーズの増加には対応できる」としている。
 このほか、アイヌ文化の振興・普及啓発関連に3億1900万円、生活向上関連に3億4300万円を盛り込んだ。(松下文音)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/779945/

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令和5年度予算政府案の決定に関する知事コメント

2022-12-24 | アイヌ民族関連
北海道新聞 2022/12/23
 本日閣議決定された令和5年度予算政府案は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止と社会経済活動の両立を図りつつ、グリーン社会の実現やデジタル田園都市国家構想の実現に向けた取組、さらには、農林水産業の振興や防災・減災、国土強靱化など、これまで市町村や関係団体等の皆様方と一体となって国に提案・要望してきた事項が反映されたものと受け止めています。
 このうち、北海道開発予算は、今年度当初予算より3億円増の5,705億円が計上されました。 
 生産空間の維持・発展による食料安全保障、観光振興への更なる貢献や日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震への対応を含む、国土強靱化の強力な推進、ゼロカーボン北海道等の実現に加え、「民族共生象徴空間(ウポポイ)」等を通じたアイヌ文化の復興・創造及び国民理解の促進、北方領土隣接地域振興対策など、必要な予算が確保されたものと考えています。
 また、地方財政対策に関しては、地方交付税などの一般財源総額(交付団体ベース)が前年度を0.2兆円上回る62.2兆円とされたほか、臨時財政対策債が抑制されたところです。 
 現時点では、本道への具体的な影響は明らかではありませんが、今後の予算編成過程において、精査してまいりたいと考えています。
 私としては、本道への重点配分など必要な財源の確保に努めながら、国の施策・予算を最大限に活用し、感染症をはじめとする様々なリスクへの対応に万全を期すとともに、物価高騰等への対応など足下の影響を緩和しながら、将来の成長につながる取組を後押しし、道民の皆様の暮らしの安心と本道経済の活性化を図ってまいります。また、脱炭素化やデジタル化といった社会変革の動きの本格化や、世界的な食料需給を巡るリスクの顕在化を踏まえ、「エネルギー」「デジタル」「食」の3つの分野の取組を進めるなど、活力あふれる北海道の実現に向けて、全力で取り組んでまいります。
令和4年12月23日
北海道知事 鈴木 直道
(総合政策部計画局計画推進課)
https://www.pref.hokkaido.lg.jp/ss/tkk/hodo/gcomment/r4/138568.html

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首相、内閣改造を検討 22年内にも 秋葉復興相や杉田総務政務官交代か

2022-12-24 | アイヌ民族関連
北海道新聞12/23 10:35 更新
 岸田文雄首相が年内にも内閣改造を行う方向で検討していることが23日、分かった。「政治とカネ」の問題で批判を浴びている秋葉賢也復興相や、体調不良が指摘される谷公一国家公安委員長、アイヌ民族などへの侮蔑(ぶべつ)的な投稿を行っていた杉田水脈総務政務官を交代させるとの見方が浮上。内閣支持率が低迷する中、体制の刷新をアピールし、来年の通常国会に臨みたい考え。
 内閣改造を巡っては来年1月下旬召集予定の通常国会前に行う案が取り沙汰されていた。ただ、首相は1月上旬の訪米に意欲を示しているとされ、1月16日にスイスで開幕するダボス会議への出席も検討しており、日程が窮屈になっている。与党内では23日の新年度予算案の閣議決定後、来週中にも改造に踏み切るとの見方が強まっている。
 秋葉氏は親族に政治資金を還流させた疑惑や、秘書2人が昨年の衆院選で選挙運動の報酬を受け取っていた問題が浮上しており、臨時国会で厳しい追及を受けた。党幹部は「通常国会は乗り切れない」との見方を示しており、交代を求める声が強まっている。
 谷氏は今月8日、会議中に体調不良を訴え、病院に搬送された。各地で雪害が頻発する中、防災行政のかじ取りが不安視されている。杉田氏はアイヌ民族や性的少数者らを侮蔑的に表現したブログの投稿などの一部を撤回し、謝罪したが、「丁寧な説明ができていない」(党関係者)との声は根強い。
 首相の防衛費増額に伴う増税方針に異を唱えた高市早苗経済安全保障担当相の交代も取り沙汰されるが、高市氏を代えた場合、党内の保守層の離反を招きかねず、今のところ交代は予定していない。(石井努)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/779548/

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第3回テーマ展示ウアイヌコㇿ コタン アカㇻ― 民族共生象徴空間(ウポポイ)のことばと歴史 ―

2022-12-24 | アイヌ民族関連
インターネットミウジアム12/23
国立アイヌ民族博物館 | 北海道

ウアイヌコㇿ コタン」は「民族共生象徴空間」をアイヌ語で表現した名称です。「ウアイヌコㇿ」は「互いを敬う」、「コタン」は「集落」という意味で、民族共生には互いを敬い合うことが重要という思いが込められています。当施設は2020年7月に開業し「アイヌの歴史・文化を学び伝えるナショナルセンター」として位置づけられています。
本展タイトルの「ウアイヌコㇿ コタン アカㇻ」は、「民族共生象徴空間を私たちがつくる/つくった」という意味です。本展では開業に至った経緯と、所在する土地の歴史をポロトコタン(1984年に旧アイヌ民族博物館開館)を中心に紹介します。こうした歴史とともに、ウポポイの現在として、アイヌ語を第一言語とし、アイヌ語による解説文や案内表示などに取り組んでいることを紹介します。
会期 2022年12月13日(火)〜2023年2月12日(日)
開催中[あと50日]
開館時間 9:00~17:00
(入館できる時間は閉館時間の30分前までです。)
料金 民族共生象徴空間(愛称「ウポポイ」)入場料でご覧いただけます。
ウポポイ入場料
大人 1,200円(960円)/年間パスポート 2,000円
高校生 600円(480円)/年間パスポート 1,000円
中学生以下 無料
※( )は20名以上の団体料金。
※障害者とその介護者各1名は無料です。入園の際に証明書等をご提示ください。
※展示のご観覧には、オンラインによる事前予約(日時指定)をお勧めします。
※詳細はこちらをご確認ください。
https://ainu-upopoy.jp/ticket/
休館日 毎週月曜日及び年末年始(12月29日~1月3日) ※月曜日が祝日または休日の場合は翌日以降の平日が休館日になります。
チケットを買う https://ainu-upopoy.jp/ticket/
観覧時間の目安 ~60分
公式サイト https://nam.go.jp/exhibition/floor2/special/akar2022/
会場 国立アイヌ民族博物館
住所 〒059-0902 北海道白老郡白老町若草町2-3
0144-82-3914 (公財)アイヌ民族文化財団
https://www.museum.or.jp/event/110007

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【総務省】政務三役に問題噴出 野党からの追及相次ぐ

2022-12-24 | アイヌ民族関連
財界2022-12-23
総務省の政務三役に問題が噴出し、臨時国会で野党から追及を受ける場面が相次いでいる。まずは、政治資金を巡る問題で辞任した寺田稔前総務相。週刊文春の報道で、関係する政治団体が妻に事務所の賃料を支払っていた問題が指摘されたほか、関係する政治団体が故人を会計責任者にしていた問題が浮上。昨年の衆院選で選挙運動費用収支報告書に虚偽の記載をしたとの疑惑も報じられた。
 寺田氏は当初、疑惑について「問題はない」などと反論していたが、総務相は政治資金や選挙制度を所管する省庁の大臣であるだけに、事態は時間の経過とともに深刻化。最後は事実上の更迭となった。
 後任の総務相に起用されたのは松本剛明元外相。松本氏は就任会見で「一瞬たりとも停滞をさせられない分野が多々ある。緊張感を持って全力で取り組む」と強調。「政治とカネ」の問題が相次ぎ発覚していることを問われると、「政治資金は法にのっとり、適切に処理をすることが大変大切。説明を含め、政治に対する国民の信頼が得られるよう努めることが重要」との認識を繰り返した。
 杉田水脈総務大臣政務官は過去の発言が国会で不適切だと批判され、撤回に追い込まれた。問題となったのは、杉田氏がブログに投稿した「チマ・チョゴリやアイヌの民族衣装のコスプレおばさん」や、月刊誌に寄稿した「LGBTには生産性がない」といった表現。
 松本氏は、一連の発言について「チマ・チョゴリやアイヌの民族衣装については、民族の誇りに関わることでもあり、LGBTについても、拙い表現であるということは間違いない」と指摘。杉田氏は「傷ついた方々に謝罪し、表現を取り消す」と述べ、発言を撤回した。
https://www.zaikai.jp/articles/detail/2281

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【天覧奇術師・阿部徳蔵の生涯 #4】 震災孤児救済に一肌脱ぐ

2022-12-24 | アイヌ民族関連
共同通信2022年12月23日
 昭和天皇に3度マジックを披露した希代の奇術師・阿部徳蔵。その生きざまと、日本におけるマジックの歴史を「東京アマチュア・マジシャンズ・クラブ」の石崎健治さんが紹介する連載の第4回。
 1923年9月1日に発生した関東大震災は、10万5千人余りの死者、行方不明者を出す未曽有の大惨事だった。同月中に警視庁に保護された孤児や迷子の数は千人を超えていたとされる。
 当時、小石川伝通院(東京都文京区)の近くに住んでいた阿部徳蔵自身も被災者の1人だったが、発生から約2カ月後の11月12~22日、関西で開催された震災孤児救済のためのチャリティー公演に出演している。
 筆者の手元には、各会場の入場券5枚と番組表(プログラム)が残されている。公演タイトルは「阿部氏 科学的マジック試演大会」。主催は「震災孤児救済 阿部氏科学的マジック研究後援会」とあり、阿部の支援者だった侯爵徳川義親の企画によるものであろう。
 会場は中之島中央公会堂(大阪府)、京都青年会館(京都府)、神戸県議事堂(兵庫県)、県立第一高等女学校講堂、商業会議所。女学校と商業会議所の所在地は不明だが、やはり関西と思われる。
 入場料は中之島、京都、神戸の3カ所が2円で、府県不明の2カ所が1円50銭。当時の公務員初任給を参考に現在の価値に換算すると、4千~5千円程度だ。券の番号から入場者は各600人前後と推定され、公演収入は計1千万円を超える。

阿部徳蔵によるチャリティー公演の入場券
 新聞社が後援をしているので会場費は負担してもらえた可能性が高く、案内状などの製作費、運営費用、阿部や司会者の交通滞在費を差し引いても、この5公演で多額の救済金が集まったことは間違いないだろう。
 震災から間もない頃に、アマチュア奇術家1人のみの出演で、このようなチャリティー公演が成立したことに驚くとともに、畏敬の念を覚える。
 なお翌年の6月には、同じメンバーにより「アイヌ研究家の英国人バチエラー博士の為」のチャリティー公演が、東京・有楽町で開催された。(アマチュア奇術家)
   ×   ×
 いしざき・けんじ 1948年東京都生まれ。2008年から東京アマチュア・マジシャンズ・クラブ(TAMC)会員。活動の一環として、阿部徳蔵の業績研究を手がける。
https://www.47news.jp/culture/entertainment/8730966.html

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斎藤幸平さん 『ぼくはウーバーで捻挫し、山でシカと闘い、水俣で泣いた』

2022-12-24 | アイヌ民族関連
毎日新聞 2022/12/24 東京朝刊 有料記事 845文字
 ◆斎藤幸平(さいとう・こうへい)さん
 (KADOKAWA・1650円)
現場で鍛錬、つかんだ「共事者」
 ベストセラー『人新世の「資本論」』の著者で気鋭の経済思想家が全国を歩き、時に打ちのめされながらもつかんだものを記録した一冊だ。
 2022年3月まで2年間、毎日新聞で連載した「斎藤幸平の分岐点ニッポン」をまとめた。初回の「ウーバーイーツで配達してみた」から追加取材した「アイヌの今」まで23テーマが並ぶ。「専門のマルクス研究ではどうしても主語が大きくなる。一歩間違うと権威的になりかねない。広い視野で現実から学びたかった」。高校卒業から30歳まで米国とドイツで暮らし、日本の社会運動も知りたいと思っていた。
 「2年間を通して感じていたのは、当事者でない自分がどう現場に関わればよいのか、ということだった」。現地に滞在できるのは1、2日。「それだけのことで問題を語るのはおこがましいのでは」というためらいがあった。そんな時、福島県いわき市で出会った地域活動家、小松理虔(りけん)さんの「共事者」という考えに勇気をもらった。小松さんは、誰でもゆるい関わりに根ざした「共事者」なのだから、共事者として福島について…
この記事は有料記事です。 残り341文字(全文845文字)
https://mainichi.jp/articles/20221224/ddm/015/070/028000c

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国会議員の仕事ぶりを測るにはどうすべきか…1人政党でも国を動かせる「質問主意書」という武器

2022-12-24 | アイヌ民族関連
プレジデントオンライン12/23 9:17 配信
自分が投票した国会議員の仕事ぶりを確認するには、どうすればいいのか。参議院議員の鈴木宗男さんは「質問主意書の提出ぶりを確認してはどうか。主意書への回答は国会答弁以上の重みをもつ。提出本数と内容を見れば、その議員がどれだけの熱量をもっているのかがわかる」という――。
■当時は質問の機会すら与えられなかった
 国策捜査で逮捕されて裁判を戦っていた私は、平成16年の参議院選挙は北海道選挙区から無所属で立候補して落選。平成17年に地域政党「新党大地」を結成して、衆議院選挙で北海道ブロックの比例候補として当選し、国政に復帰しました。
 新党大地の国会議員は私だけですから、一人会派でした。
 国会の本会議や委員会での質疑時間は、議員の人数に比例して各党へ割り振られます。かつては全体で与党2対野党8の配分でしたが、与党の要請によって3年前から3対7になりました。
 議員が2人以上いれば会派と認められ、質疑の機会が得られますが、時間は限られます。一人会派には、機会さえ与えられないんです。私が自分の考えや主張を表す方法は、質問主意書しかありませんでした。
■主意書への回答は国会答弁よりも重い
 国会に提出された質問主意書は、議長が認めた上で内閣へ送付されます。担当の省庁を決めて答弁書を作成し、関係省庁との協議と内閣法制局による審査を経て、担当課長、審議官、局長、大臣までの決裁がなされ、内閣で閣議決定されるという手順です。答弁書は2週間以内に作成すると決められています。
 国会での答弁はあとから訂正できますが、質問主意書は閣議決定を経て総理大臣の署名が入ったものですから、直しがききません。国会答弁よりも重いのです。
 質疑はその時々の議題による制約を受けますが、質問主意書は国政全般について内閣の見解を求めることができます。質疑の機会が多い与党の議員は出さないのが不文律ですから、野党議員にとって武器です。私が自民党に所属していた頃には、共産党の議員がよく使っていました。
 たくさんの質問主意書を提出した議員の歴代ランキングがあります。
 立憲民主党の山井、逢坂、長妻各氏は、質問主意書を活用しています。自民党に所属する娘の鈴木貴子・衆院議員は、新党大地と民主党の野党時代に提出した本数です。
 私の2156本は、衆院議員時代だけの数です。さらに、参議院議員になってから現在まで3年2カ月の間に、23本出しています。しばらく破られない記録でしょうね。
■アイヌ、密約、高価なワイン…質問で国を動かしてきた
 国会が開いている期間しか出せないので、1日に3本も5本も書いたときがありました。党に所属している議員は、政調のチェックを受けて決裁をもらわなければ、提出できません。しかし一人会派の私は、誰もチェックしてくれません。いい加減なものを出して勉強不足だと笑われないよう、必死に努力するしかありませんでした。
 私がこれまでに出した質問主意書を内容別に見ると、36本がアイヌ民族についてです。その中で、アイヌを日本の先住民族だと初めて政府に認めさせたことは、大きな成果だったと自負しています。
 外務省が公開した外交文書を基に、沖縄返還の条件として核の再持ち込みを認めるという密約や、本来はアメリカが支払うはずの土地の原状回復費400万ドルを日本側が肩代わりしていた問題についても追求しました。
 要人が外国を訪問するとき、現地の大使館がサポートします。その接遇の順位、序列も明らかにさせました。送迎や宿舎手配といった便宜供与の格付けです。皇族や首相、閣僚のAAから、国家公務員・地方公務員のDDまで、7ランクに分かれているのです。
 国務大臣経験者が現職の国会議員より格上であることや、各省庁の局部長が国会議員と同格で、同じ官僚への厚遇ぶりが見えたことなど、初めて公表されたので読売新聞で大きな記事になりました。
■「負担」なのは不都合なことを隠そうとするから
 外務省でいえば、購入しているワインの金額についても質問しました。狸穴のロシア大使館の向かいにある事務次官公邸が何に使われているか、普通の国会議員は知りません。ここは外務省の隠れ家で、外国から要人が来たときに高いワインを飲ませて接待するのです。こんなムダ遣いをさせてはいけないと思って質問したところ、答弁書には、
 〈平成12年から平成16年までに外務本省において購入したワインは合計で2177本であり、その総額は1644万3038円である。〉とありました。
 あるいは、国民の税金である予算から、外務省が官房機密費を20億円も上納していた問題。これが廃止されたのも、私が質問主意書を出したことがきっかけです。
 質問主意書が官僚の仕事の負担になっているとか、細かい質問を繰り返すのは乱発だという批判があるのは知っています。
 ですが、この点について、佐藤優さんは一刀両断してくれました。
 「正直に書けば2、3分で済みます。過去の不都合を突かれたくなかったり、つじつまを合わせたりする必要があるから、書くのに時間がかかるんです。役人が負担だと言うのは、ごまかそうとするからですよ」
 これが、外務官僚として経験豊富な佐藤さんの見立てでした。
■仕事をしているかしていないかが一目瞭然
 私の質問主意書はなぜ効果があったかというと、長く政権与党の中にいて、内情をよく知っているからです。だから役人は、いい加減な答弁が書けずに困るわけです。
 私は、この11月にも1本出しました。内容は、日本共産党が破壊活動防止法の調査対象団体であるかどうかです。この件については毎国会、必ず出しています。内閣によって判断が変わる可能性がありますから、現在も破防法が適用されているかどうか、常に確認する必要があるのです。
 質問主意書は、議員本人が勉強しているかどうかのバロメーターでもあるんです。勉強していなければ、何を質問すればいいかがわからないわけですから。
 どの国会議員が、何本の質問主意書を出しているか。それはどんな内容で、それに対してどんな閣議決定がなされたかは、国会のホームページにアクセスすれば簡単に読むことができます。
 国会で質問せず、議員立法の発議もしない、質問主意書も出さない議員がいます。あなたが貴重な一票を投じた議員は、どれくらい仕事をしているのか、していないのか。一目瞭然ですから、ぜひ確認してみてください。
 私はあと2年半の任期のうちに、前人未到の2200本を目指そうと思っています。
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鈴木 宗男(すずき・むねお)
参議院議員/新党大地代表
1948年、北海道足寄町生まれ。拓殖大学政経学部卒業。1983年、衆議院議員に初当選(以後8選)。北海道・沖縄開発庁長官、内閣官房副長官、衆議院外務委員長などを歴任。2002年、斡旋収賄などの疑惑で逮捕。起訴事実を全面的に否認し、衆議院議員としては戦後最長の437日間にわたり勾留される。2003年に保釈。2005年の衆議院選挙で新党大地を旗揚げし、国政に復帰。2010年、最高裁が上告を棄却し、収監。2019年の参議院選挙で9年ぶりに国政に復帰。北方領土問題の解決をライフワークとしており、プーチン大統領が就任後、最初に会った外国の政治家である。
https://finance.yahoo.co.jp/news/detail/20221223-00064671-president-column

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薗浦健太郎氏にイーロン・マスク氏、森保一監督に杉田水脈氏…年の瀬の退場劇、残留劇を振り返った

2022-12-24 | アイヌ民族関連
東京新聞2022年12月23日 06時00分
 政治資金パーティーの収入を過少記載した疑惑で、薗浦健太郎氏(50)が衆院議員を辞職し、自民党を離党した。米国では、ツイッターを買収して間もないイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が早々の退任を表明。年の瀬に退場劇が相次ぐ。一方で物議を醸しながら居残る人も。それぞれの事情を考えた。(岸本拓也)
◆早期政界復帰の思惑か
「収支報告書に誤った記載をしたのは、私にも一定の責任がある」。薗浦氏は21日、辞職後にコメントを発表した。書面1枚で、記者会見はなかった。
 薗浦氏の資金管理団体と政治団体で、パーティー収入を政治資金報告書に少なく記載していた疑惑が浮上。東京地検特捜部は22日に政治資金規正法違反(虚偽記入など)の罪で、薗浦氏らを略式起訴した。
 裁判所の略式命令で罰金刑が確定すると、公民権が停止される。期間は原則5年だが、裁判所の判断で短縮される場合もある。11月時点で関与を否定していた薗浦氏。一転して辞職した背景に、反省の意を示して公民権停止期間の短縮につなげ、政界復帰を図る思惑がにじむ。
 ただ、真に反省しているなら、会見で説明し、追及も甘受すべきだろう。読売新聞記者の経歴を持つ薗浦氏。復帰の際に会見の映像が使われたら、悪い印象を与えかねないとの元記者の勘が働いたのか。政治ジャーナリストの角谷浩一氏は「次の選挙になればみそぎは済んだと考えるのは政治家の勝手な都合だ。少なくとも自らに投票し、民意を示した地元の有権者への説明責任はある」と厳しくみる。
◆株価6割下落で焦り?
「民意」に従ったのがマスク氏。10月に総額440億ドル(当時の為替レートで約6兆4400億円)でツイッターを買収してCEOに就任した。
 直後からリストラで従業員を大量解雇。「言論の自由」を重視すると表明しながら、自身を担当する記者のアカウントを一時凍結するなど迷走を重ねた。
 不透明な運営で混乱する中、マスク氏は今月18~19日にツイッターで自身の進退をアンケートした結果、退くべきだという回答が57.5%に上った。これを受けてマスク氏は「こんな仕事を引き受けるような愚かな人が見つかり次第、辞任する」と表明した。
 ツイッター騒動の傍らで、マスク氏がCEOを務める電気自動車(EV)大手テスラは年初来の株価が6割下落。ツイッターばかりに構っていられないのが実情のようだが、投げ出した感は否めない。
 スマホジャーナリストの石川温氏は「EV業界は中国のライバル企業が登場し、テスラも盤石ではない。一方、6兆円で買収したツイッターも黒字化しないとどうしようもないし、焦りはあるだろう。でも、火中の栗を拾うようなCEOの後任がすぐ見つかるとは思えない」と話す。
◆下馬評覆し続投
 去る人もあれば、残る人もいる。肯定的な例となりそうなのがサッカー日本代表の森保一監督だ。先のワールドカップ(W杯)では強豪のスペインやドイツを破る采配がさえた。下馬評を覆して結果を出した森保氏が続投する見通しだ。
◆差別発言、撤回も謝罪もないのに…
 熱望される人ばかりではない。数々の差別的発言で物議を醸した杉田水脈衆院議員。薗浦氏の議員辞職だけでなく、政治とカネの問題で寺田稔前総務相ら閣僚3人も辞任したが、杉田氏は総務政務官として残る。
 辞任ドミノを何とか食い止めたい岸田文雄首相の心理の表れとの指摘もある中、角谷氏はこう批判する。「杉田氏は総務相の指示を受けて発言のいくつかを修正したが、大半は撤回も謝罪もしない。そんな人を岸田首相は『適材適所』だと言い続ける。差別を肯定する内閣だと、国内外に発信し続けているようなもの。国益にもマイナスだ」
https://www.tokyo-np.co.jp/article/221541

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松本潤、時代劇初出演作「永遠のニシパ」完全版で地上波初放送決定

2022-12-24 | アイヌ民族関連
モデルプレス2022年12月23日 12時00分

「永遠のニシパ~北海道と名付けた男 松浦武四郎~」(C)NHK
【モデルプレス=2022/12/23】嵐の松本潤が、時代劇初出演作となったNHKの北海道150年記念ドラマ「永遠のニシパ~北海道と名付けた男 松浦武四郎~」(2019年放送)が、2023年1月3日よる11時40分に96分完全版で再放送されることが決定。地上波で完全版が放送されるのは初となる。
◆松本潤、時代劇初出演作「永遠のニシパ」完全版で地上波初放送決定
北海道命名150年を記念して制作した壮大な歴史ロマン。北海道の名付け親・松浦武四郎の格闘の物語が、96分の完全版で、今よみがえる。
「この男がいなかったならば、北海道は生まれなかった」。幕末の志士にして北海道の命名者である武四郎。“北海道”が誕生するまでの、その知られざる格闘の人生をダイナミックな映像でドラマ化。北海道各地の自然を舞台に、数々の豪華キャストが共演した。本格的な時代劇初挑戦となる松本の熱演と、雄大で美しい山河の映像により、武四郎の雄姿が現代によみがえる。 (modelpress編集部)
◆あらすじ
ペリーの黒船来航、ロシアの国境画定要求など江戸幕府は海外列強から開国を迫られる未曾有の危機にあった。武四郎(松本潤)は蝦夷地をロシアから守らなければならないと決意して蝦夷地を探査する。蝦夷地探査はアイヌの人々の案内で行われた。そして武四郎はアイヌ文化の豊かさやアイヌの人々のやさしさに共感していく。しかし、やがて蝦夷地を経営している松前藩のアイヌへの搾取略奪の実態を目の当たりにするようになる。
武四郎はアイヌの女性リセ(深田恭子)と出会う。リセは美しく気高く家族を守っているが多くを語らない過去のいきさつがあり、愁いを帯びた瞳が印象的だった。武四郎は江戸に帰り、蝦夷地図を出版する。そしてアイヌが搾取されている厳しい実態を告発した。これに激怒した松前藩は武四郎に様々な妨害工作を仕掛け、遂には武四郎の命を奪おうと刺客を放つ。命からがらに追われながらも武四郎は幕府に雇われて、ふたたび蝦夷地を探査することになる。
◆過去放送歴
<総合テレビ>
・2019年6月7日(金)北海道先行放送(北海道のみでの放送)…85分版(紀行あり)
・2019年7月15日(月)全国放送…83分版(紀行あり)
<BS4K>
・2019年9月23日(月)…89分版(紀行なし本編のみ)
<BSプレミアム>
・2020年2月1日(土)…96分版(紀行なし本編のみ)
【Not Sponsored 記事】
https://news.nifty.com/article/entame/showbizd/12160-2066241/

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「先住民族」撤回を求める陳情に賛成多数 豊見城市議会 沖縄

2022-12-24 | ウチナー・沖縄
琉球新報12/23(金) 11:20配信
 【豊見城】豊見城市議会(外間剛議長)は22日、12月定例会最終本会議で「沖縄の人々を先住民族とする国連勧告の撤回を求める意見書の採択を求める陳情」を賛成多数(賛成9、反対7、退席4)で採択した。傍聴席では採択しないことを求める琉球先住民族まぶいぐみぬ会の与那嶺貞子さんらが、審議を見守った。
 陳情は「沖縄の人々で先住民族との認識を持つ人は極めて少数派であり、国連の勧告は誤りだ」などと指摘。その上で、日本政府に勧告の撤回を求める意見書を採択し提出することを求めた。
 与那嶺さんらは、市役所前で不採択を求める意思を示すためのスタンディングなどをした。採択後、「アイデンティティーは人それぞれで、議会が先住民族ではないと決めるようなことはおかしい」と疑問を投げかけた。
 (照屋大哲)
https://news.yahoo.co.jp/articles/db1394d639538106603db66bb3c83070b286177a

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女性の健康を支える株式会社ハナミスイは途上国の女の子を支援する国際NGOプラン・インターナショナルに寄付しました。

2022-12-24 | 先住民族関連
株式会社ハナミスイ2022-12-23 13:40
女性のインティメイトエリア専用のケア商品を扱う株式会社ハナミスイ(本社:東京都新宿区、代表:方 智煥、以下ハナミスイ)は、女性が直面している課題に取り組む国際NGOプラン・インターナショナルの支援の輪を広げるため、展示会の物販売上から、91,500円を寄付いたしました。
ハナミスイは「女の子だから」というだけの理由で差別され、機会を奪われている女の子や女性たちの問題に焦点をあて、彼女たちが「生きていく力」を身に付けることを目指し、支援するプラン・インターナショナルの活動に共感し、以下のガールズ・プロジェクトに参加させていただきました。
●「先住民族の女の子の収入向上」プロジェクト
●「早すぎる結婚の防止」プロジェクト
●「暴力の被害にあった女の子を守る」プロジェクト
●「女性性器切除から女の子を守る」プロジェクト
ガールズ・プロジェクトは、女の子たちを差別や偏見、有害な習慣から守ります。彼女たちが力をつけ、自身や家族、地域社会や次世代にまでポジティブな変化をもたらすためのサポートをします。
2022年10月20日~22日に東京ビッグサイトで行われた第1回Femtech Tokyoで、主力商品や新商品を特別価格で販売し、その売上金の一部である91,500円を、ガールズ・プロジェクトに寄付いたしました。
また、対象商品をご購入のお客様には、売上の一部がプラン・インターナショナルに寄付される旨をお伝えし、感謝の気持ちと共にハナミスイのオリジナル缶バッチをプレゼントいたしました。
2023年に出展する展示会でも、売上の一部をプラン・インターナショナルへの寄付を予定しております。今後もハナミスイは国内外の全ての女性のために、社会貢献に取り組んでまいります。
国際NGOプラン・インターナショナルについて
プラン・インターナショナルは、80年以上にわたり、子どもの権利を推進し貧困や差別のない公正な社会を実現する国際NGOで、世界75カ国以上で活躍しています。子どもの権利が守られ、女の子が差別されない公正な社会を実現することを目標としています。日本では1983年に活動を開始し、寄付を募るだけでなく、開発教育、市民への啓蒙活動なども行っています。
https://newscast.jp/news/5037992

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夏は金色で冬は青くなるトナカイの目、どうなっている?

2022-12-24 | 先住民族関連
ナショナルジオグラフィック2022.12.24
極夜に適応して目の色を変える唯一の哺乳類、驚きの仕組みと能力
 トナカイに備わった驚異的な能力は、クリスマスイブにサンタクロースとプレゼントを乗せたそりを引いて空を駆け抜けることだけではない。
 極地に近い高緯度にすむトナカイ(Rangifer tarandus)は、太陽の光がほとんど当たらない冬の間、食料を探したり、捕食者から逃れたりしやすいように、目の構造を変化させることができるという。
 トナカイの目の奥には、輝板(タペータム)と呼ばれる鏡のような層がある。夏の間、それはターコイズブルーの筋が入った黄金色のオパールのように輝いているが、冬になると深い豊かな青色に変わる。こんな芸当ができる哺乳類はトナカイだけだ。
 なぜそのような現象が起こるのか、科学者たちは長年の間この謎に取り組んできたが、込み入った謎を解きほぐすには、宇宙物理学者、神経科学者、そしてスカンジナビアの先住民族であるサーミ族が長年かけて集めたトナカイの眼球が必要だった。
「大変珍しく、奇妙な、それでいて完全に理にかなった素晴らしい生物学的メカニズムです」。この研究論文の著者で、英ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンの神経科学者であるグレン・ジェフリー氏は、そうコメントする。論文は、6月29日付けで学術誌「英国王立協会紀要B」に掲載された。
太陽が昇らない極夜に適応
 ノルウェーのトロムソや米アラスカ州ウトキアグビク(旧名称はバロー)などの北緯70度ぐらいになると、冬の間60日以上太陽が昇らない極夜が続く。トナカイは1日12~24時間、こうした深い薄闇の中で過ごしている。
「カナダのユーコン準州やマニトバ州北部でも、冬の間に昼夜の区別はありますが、ここにはそれがありません」と、トロムソにあるノルウェー北極大学サーミ研究センターの研究者ニコラス・テイラー氏は話す。「ここは、特別な環境なんです」
 極夜の薄明りは夏の昼間と比較すると10万分の1以下の明るさで、太陽からは青い光しか届かない。「空に巨大なフィルターがかかっているようです。そのフィルターが、オレンジの光を取り除いて、青色だけを通過させるわけです」と、論文の共著者で宇宙物理学者のロバート・フォスベリー氏は話す。
 薄明りに適応する動物はたくさんいる。多くの動物が持っているのが、光を吸収する網膜の後ろにある輝板だ。
 ほぼ暗闇のなかだけで生きていると、取り入れられる光子は一つも取りこぼしたくない。しかし、目の中に入った光子を網膜の光受容体がうまく受け止められないことがある。すると、その後ろにある輝板がそれを跳ね返し、もう一度網膜に吸収させることができる。ネコなど一部の夜行性の動物は、輝板の跳ね返しによって光受容体に当たる光を倍以上にすることができると、米テネシー大学ノックスビル校の動物眼科学者ブレイディー・フート氏は説明する。
 輝板の色は動物によって異なるが、多くの場合、黄味がかった金色か緑がかった色をしている。ネコやアライグマの目が暗闇で不気味に光るのはこのためだ。

ミナミジサイチョウ(Bucorvus leadbeateri)の目。(PHOTOGRAPH BY DAVID LIITTSCHWAGER, NAT GEO IMAGE COLLECTION)
 では、トナカイの輝板はなぜ冬になると青色になるのだろうか。それはおそらく、長い薄闇が続く冬期に、青やそれ以下の波長の範囲で光を最大限に吸収するためだと思われる。
 人間の目で見える色は、波長が400ナノメートル前後の青色から700ナノメートル前後の赤色までだが、トナカイはそれよりも短い波長の紫外線まで知覚できる。紫外線は人間の目には有害で、雪目などの損傷の原因となる。
 紫外線が見えることの利点は2つあると、フォスベリー氏は言う。まず、雪のなかで食べ物が見つけやすくなる。トナカイが冬に食べる地衣類は紫外線を吸収するため、暗闇で紫外線を跳ね返す雪のなかで目立って見える。また、トナカイを捕食するオオカミやホッキョクグマの毛皮も紫外線を吸収するため、やはり雪を背景にしたときにトナカイの目につきやすい。
 ほかにも極地にすむ動物たちがトナカイと同じような目を持っている可能性は高いが、米ダートマス大学の人類学者ナサニエル・ドミニー氏は「まだそこまで研究が進んでいません」と話す。
どうやって目の色を変える?
 次なる疑問が、少々難問だった。トナカイはどのようにして目の色を変えるのだろうか。その謎の解明に取り組んだのが、宇宙物理学者だ。
 北極圏の極夜における視覚状態を調べていたフォスベリー氏は、輝板が光の波長に合わせて自己調節していると考えた。
 フォスベリー氏とジェフリー氏は実験室で、サーミ族が集めたトナカイの眼球を解剖し、実験を行った。
 トナカイの輝板は、液体のなかに浮遊する極小のコラーゲンの線維が並んだ特殊な結晶(フォトニック結晶)でできている。解剖の結果、この結晶が夏と冬で形を変え、それによって輝板の色が変化していることが明らかになった。夏に採取された眼球は、液体に浮かぶ線維がまばらで、結晶は赤みがかった光をよく反射する。冬に採取した眼球には線維がぎっしりと詰まり、主に青い光や、それに近い紫外線までも反射できるようになる。
 暗闇でトナカイの瞳孔が開き、目の中を流れる水を排出する小さな出口がふさがれ、眼圧が上昇する。すると、輝板のコラーゲンが圧迫されて、水晶体の形が変わる。明るくなる夏は、瞳孔が元に戻るようだ。
「冬のトナカイの目は、夏の千倍以上敏感になります」と、テイラー氏は言う。
 しかし、その特徴的な適応がトナカイに害をもたらす場合がある。ジェフリー氏によると、昔からサーミ族がトナカイを放牧してきた地域に、今は高圧線が引かれている。そこから放出される紫外線が、トナカイの目には花火のように見え、トナカイたちを怯えさせるという。サーミ族は現在、トナカイの群れを守るため裁判で戦っている。(参考記事:「犬ぞりは誤り、観光業が作った間違いだらけの北欧サーミ文化」)
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/22/122200601/?ST=m_news

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