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<ウポポイ オルシペ>38 紙芝居の「ポン劇場」 多様な文化を伝えたい

2022-05-05 | アイヌ民族関連
北海道新聞05/03 05:00
紙芝居の「ポン劇場」はチセ(家)のぬくもりを感じてもらいながら実施している
 「民族共生象徴空間(ウポポイ)」内にあるチセ(家)で行っている「ポン劇場」は、カムイ(いわゆる神)とアイヌ(人間)のつながり、昔の暮らしや今の暮らしを紙芝居で楽しくわかりやすく紹介しているファミリー向けプログラムです。
 「ポン劇場」を企画・実施するにあたって大切にしているコンセプトは、「アイヌ文化を通して世界にはいろんな人がいて、いろんな暮らしをしていることがあたりまえなんだ!」ということです。壮大なコンセプトに聞こえるかもしれませんが、これを基に内容を検討してきました。
 「ポン劇場」に参加された多くの方々には、伝え方や内容に満足していただいております。しかし、一般的にアイヌ文化の説明を行う場合、過去に視点が向きがちで、アイヌ民族の現在の姿が伝えきれていないように感じます。昔のことだけを伝えるのではなく、子どもや大人に対しても日常的に関わっている文化だと説得力を持たせるためにも、新作の紙芝居ではある家庭の文化伝承のありかたを見てもらっています。現在、アイヌ自身はどう思っているのか一例として伝えることがとても大切だと思います。
 「アイヌ文化」の今と昔を知ると、自分たちが普段慣れ親しんでいる文化にも共通性や独自性があることに気づけると思います。そして、その気づきが「相手を認める」「自分も認めてもらえる」という人の心の温かさにつながっていきます。それが「ポン劇場」紙芝居を通して大人から子どもに伝わってほしいことです。<文・写真 民族共生象徴空間運営本部文化振興部体験教育課主任=メトット(秋山里架)>
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/676640

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突然ヒグマと遭遇?「ゴールデンカムイ展」で旅路の果てを見届けろッ!【内覧会レポート】

2022-05-05 | アイヌ民族関連
アニメアニメ2022.5.4 Wed 12:00
2022年4月28日から6月26日まで、東京ドームシティ Gallery AaMo(ギャラリー アーモ)にて「ゴールデンカムイ展」が開催されています。

野田サトル先生による原作マンガは電子書籍版を含めてシリーズ累計発行部数1900万部を突破(※2022年4月時点)。アイヌが残した金塊をめぐる争奪戦は、多くの人々から注目を集めました。
4月28日に最終回を迎え、物語は終着駅にたどり着いたばかり。興奮冷めやらぬなか開催となった「ゴールデンカムイ展」では、どのような杉元佐一たちに出会えるのでしょうか。アニメ!アニメ!編集部では内覧会に潜入し、ファン心をくすぐる見どころを探ってきました。
■杉元の軍帽、尾形の銃だけじゃない! 物からも伝わる人物の息吹
会場に入り、まず目に入るのは大きなヒグマ。立ち上がった姿で展示されており、遠くからでも存在感抜群です。間近で見ると、その迫力に圧倒されるはず。身長157cmの筆者は完全に見下ろされました。この大きさの動物に山で遭遇したとしたら……とっさに迎え撃つことは、常人には難しいでしょう。
杉元やアシ(リ)パたちの強さを実感したところで、展示に目を移していきます。
第1ゾーン「金塊争奪戦の開幕」はキャラクターに焦点を当てた内容。印象的なシーンのイラストとともに、野田先生所蔵の作画資料などを見ることができます。
杉元のトレードマークである軍帽や、背嚢(はいのう)に取り付けられた飯ごう、杉元のオソマが入っていた弁当箱など、ファン必見のアイテムばかり。公式ファンブックに写真が掲載されていたものも、実物を目にすると持ち主が生きた証が伝わってきて感動を覚えるはずです。
そしてひときわ目を引くのはスケベすぎるマタギの写真……ではなく、杉元が愛読していた雑誌『少女世界』の実物。本編内で表紙の絵柄が忠実に再現されていたことがわかります。
『ゴールデンカムイ』らしく、作中に登場したもののモデルとなった銃の展示も充実。尾形の三八式歩兵銃は会場奥を狙い撃つかのような位置にたたずんでいます。展示ケースの横から見ることもできるので、ぜひ尾形と同じ目線を追体験してみてください。第4ゾーン「それぞれの役目」にも、杉元の三十年式小銃や土方のウィンチェスターライフルM1892などが展示されていました。
鶴見中尉や月島軍曹の軍服、鯉登少尉のサーベルのモデルになったものなど、第七師団にまつわる資料も盛りだくさん。ともに展示されたイラストと比較すると、再現率の高さを実感できます。
マキリの彫刻や、アイヌの文様が刺繍された衣類は細かな装飾に見入ってしまうはず。マキリの作画資料はキャラクターによって大きさも装飾も異なるので、会場内で見比べてみてください。
■感情が闇鍋状態……それでも笑顔になれる展覧会
キャラクターの個性が光る展示はまだまだ続きます。
第2ゾーン「24人の刺青囚人」は、作中に登場した囚人たちを網羅できる内容です。
入口が網走監獄風のデザインになっているのも、ファンにはたまりません。
本編内で絶大なインパクトを残した囚人たち。展示の壁も、キャラクターに負けず劣らずの迫力です。人相手配書から今にも飛び出しそうで、看守のようなドキドキ感を味わえます。
さらにその先の第3ゾーン「命を繋ぐものたち」にはアイヌやロシアなどの文化を紹介するコーナーも。
ヴァシリの頭巾など、作画資料はここにもたくさん飾られています。
ロシア文化といえば欠かせないのがバーニャ。展示スペースの大きさからも、人気の高さが伝わってきます。
飯テロ作品としても知られる『ゴールデンカムイ』。チタタ(プ)など、アイヌ料理のサンプルも用意されています。見ているだけでお腹が空いてくるので、展覧会に行く前に軽食をとっておくことをおすすめします。
カラーイラストが一堂に会しているのが、第5ゾーン「黄金色名画廊」。単行本よりも大きなサイズで飾られているので、細かな描き込みがよくわかります。とくにキャラクターが勢揃いした公式ファンブックの表紙は圧巻!
単行本の表紙と裏表紙は全体図を見ることができるため、本とはまた違った印象に。美麗イラストの数々を目に焼き付けてください。
愛にあふれた展示を堪能したあとは、公式ショップを探訪。展覧会開催を記念したオリジナルグッズを多数販売しています。ラインナップはどれも個性的で、遊び心を感じるものばかりです(※商品画像は最終サンプルを撮影しております)。
とくにインパクトが大きかったグッズが、「尾形の棒鱈ポーチ」。シンプルな布地の上に、棒鱈が立体的にあしらわれています。一見すると『ゴールデンカムイ』グッズに見えないような、わかる人にはわかるデザインがナイス。船賃の代わりに思わず差し出したくなります。
さて、ここで紹介した展示内容はほんの一部。野田先生からの大きな愛を感じるコメントやイラストの数々にも魅了され、涙や鳥肌、愛おしさなどさまざまな感情が闇鍋状態になっていくはずです。
それでも最後は必ず笑顔になれる「ゴールデンカムイ展」。東京会場開催後は京都や福岡も巡回するので、ぜひ足を運んでみてください。
■おまけ
会場のどこかに隠れマタギたちがいるぞッ! 前だけでなく、上にも注目してみてください。
「ゴールデンカムイ展」
東京会場:東京ドームシティ Gallery AaMo(ギャラリー アーモ)
会期:2022年4月28日(木)~6月26日(日)※会期中無休
※アシ(リ)パのリとチタタ(プ)のプは小文字が正式表記
(C)野田サトル/集英社
https://animeanime.jp/article/2022/05/04/69270.html

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