先住民族関連ニュース

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タスマニアデビル姉妹人気 多摩動物公園

2016-07-04 | 先住民族関連
読売新聞 2016年07月03日
 オーストラリアの有袋類動物タスマニアデビルの2匹が、多摩動物公園(日野市)で6月から公開され、人気を集めている。タスマニアデビルは病気の流行で減少し、世界中の動物園で飼育する保全プロジェクトが展開中。国内では多摩動物公園が唯一飼育しており、多くの親子連れが希少種を一目見ようと訪れている。
 公開されているのは、3歳の姉妹2匹で、名前は先住民族の言葉で星という意味の「マルジューナ」と、影という意味の「メイディーナ」。のんびり屋のマルジューナに対し、メイディーナは活発だという。
 野生のタスマニアデビルは1996年に伝染性の顔のがんが見つかり、2008年に絶滅危惧種に指定された。飼育されているものは順調に数を増やしており、今回は動物の生態について学んでもらおうと主に教育普及目的で姉妹が来園した。
 つぶらな黒い瞳で愛くるしい表情をしているが、口は大きく、強いあごを使って動物の死体を集団で食べる。その際、うなるような声を出すことから、「デビル」と呼ばれているという。
 姉妹は仲良しで、動物公園の担当者は「餌を奪い合うことはないので、うなり声を聞くことはできないかもしれない。解説パネルを設置しているので、ぜひ動物について知ってほしい」と話している。
 来園を記念し、10日までスタンプラリーを実施中。午前9時半~午後5時開園(入園は午後4時まで)。水曜休園。問い合わせは同園(042・591・1611)。
http://www.yomiuri.co.jp/local/tokyotama/news/20160702-OYTNT50222.html

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永久凍土の地で学ぶ子どもたちの姿が教えてくれること

2016-07-04 | 先住民族関連
WIRED.jp-.07.03 SUN 18:30
ロシア極北地方の先住民族、ネネツ族。普段はツンドラでトナカイたちとともに生活しているこの民族の子どもたちは、夏から春にかけての9カ月間を、街の寄宿学校で過ごす。フォトグラファー、桑島生の写真集『Tundra Kids』は、そんな伝統的な生活と街での生活を行き来する子どもたちの姿をとらえたポートレイト集だ。

伝統衣装を身にまとった女の子。
PHOTOGRAPH COURTESY OF IKURU KUWAJIMA
毎年8月になると、1機のヘリコプターがロシアのツンドラの最北端にやってくる。そこは先住民族、ネネツ族が何世紀にもわたって遊牧生活を送ってきた場所だ。ヘリコプターはネネツ族の子どもたちを乗せ、南の寄宿学校へ連れて行く。これから9カ月間、子どもたちはその学校で、外の世界について学ぶのだ。
ネネツ族は、ロシアの先住民のなかでは最も人口が多い民族のひとつで、約45,000人が北極圏の北方林やツンドラに居住している。彼らは狩猟と遊牧で生計を立てており、季節によって北へ南へ、数百マイル先の放牧地までトナカイを連れて移動する。
彼らの生活様式を考えると、国営の寄宿学校は子どもたちの教育にとって最良の機会といえるだろう。
日本人フォトグラファーの桑島生は、こうした寄宿学校のひとつであるSanatornaya Shkola No 1.を訪ね、写真集『Tundra Kids』のための子どもたちの美しいポートレイトを撮影した。
子どもたちはトナカイと暮らすわけでなく
桑島の魅力的な写真は、2つの文化の融合を垣間見せてくれる。
「子どもたちのアイデンティティやライフスタイルが変化しているのです」と、彼は言う。「学校はこの変化の重要な要素です」
桑島が初めて学校について耳にしたのは2014年の1月で、友人たちとロシアのコミ共和国地域を探索していたときだった。ヴォルクタ市に立ち寄ったとき、地元の人が学校のことを口にしたのだ。桑島は、すぐにその学校を見に行かなくてはいけないと考えた。
「北の地の写真というと、先住民がトナカイと一緒にいるイメージのような、決まりきった表現があります」と彼は言う。「しかし寄宿学校では、違う側面を見ることができるのです」
http://wired.jp/2016/07/03/arctic-school-portraits/#


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【書評】袋小路に入った世界の矛盾と亀裂 『ジャッカ・ドフニ 海の記憶の物語』『半減期を祝って』津島佑子著

2016-07-04 | アイヌ民族関連
産経ニュース 2016.7.3 13:30

 「ジャッカ・ドフニ」とは北方少数民族のウィルタ族の言葉で「大切なものを収める家」という意味である。網走にあった、この名を冠した少数民族の文物を展示した小さな博物館を、26年前に訪れたときの記憶が作家によみがえる。創設者であった北川ゲンダースという人物が急逝した後、この博物館は休館・閉館に追い込まれるが、8歳で不慮の死を遂げた息子と尋ねたときの幸福な記憶は、作家のなかに永く息づいており、この壮大なスケールの長編小説はここから出発する。2011年9月の網走への再訪。「大切なもの」の喪失感は、6カ月前の東日本大震災と福島第一原発の事故という未曽有の災厄と重なり、その痛恨から、時空をこえた17世紀前半のキリシタン弾圧期を生きた、一人の少女の物語が誕生する。
 アイヌの母と日本人の混血の少女チカップは、幼くして孤児となり、キリシタンの少年ジュリアンとの出会いなどから、九州・マカオ・台湾・ジャカルタなどの広大な空間への逃避行の冒険へと向かう。迫害と流浪のなかで少女を支えるのは、アイヌの血の響きとしての母の歌(「神の歌」という意味のカムイ・ユカラ)であり、各地で邂逅(かいこう)する多様な民族の、虐げられた人々の魂である。
 作品は北方民族から東アジアへの海洋と空間へと拡がりつつ、古代から現代までの歴史を内包して叙事詩的小説の様相を呈する。この長編は作家の遺作となってしまったが、ライフワークと呼ぶにふさわしい巨大な物語である。そして作品の根底にあるのは、作家の現代における巫女(みこ)的な語りの力に他ならない。
 代表作『火の山-山猿記』や、東日本大震災を受けて描かれた『ヤマネコ・ドーム』などの長編にも、語りの自在なスタイルが展開されており、物語は古代のシャーマンのような作家の語り部としての才能によって、時に呪術(じゅじゅつ)性を帯び、地上の現実を揺るがす神々の声の雷を内に秘めていた。
 本書もまた、史実を使いながらも、それを超える想像力の翼と、口承文芸の語りや歌謡のリズムが横溢(おういつ)している。しかし、そうした作家の小説技法は、幻想や神秘へと読者を誘うのではなく、この世界の現実そのものを、すなわち今日の戦争やテロ、暴力や差別、権力、核、政治などの生々しい目の前にある矛盾と亀裂を露呈させる。
 短編集としての遺作『半減期を祝って』の表題作は、3・11以降の原発事故を受けた近未来小説であり、「セシウム137」が「半減期」をむかえた30年後のこの国の未来を、ブラックユーモア風に苛烈に描き出す。オリンピックの熱狂が歪(ゆが)んだナショナリズムを生み出すという政治的風刺もあるが、そこには常にマイノリティーやエスニックな領分への眼差(まなざ)しを注いできた、この作家の世界に対峙(たいじ)する根源的姿勢が、ある悲哀を帯びた軽やかさのなかで貫かれているように思われる。
 その悲哀感は、作家自身が自らの死を見つめるなかで浮かび上がってきた感情であるというよりは、むしろ近代文明の袋小路に入り込み、希望やユートピアを語れなくなっている現代世界に、今ここに生きている、われわれ人間の低い声そのものであろう。作家は最後の力を振りしぼって、その声を文学に昇華し体現した。
 ■『ジャッカ・ドフニ 海の記憶の物語』(集英社・2500円+税)
 ■『半減期を祝って』(講談社・1300円+税)
 ※津島氏は今年2月死去。
 評・富岡幸一郎(文芸評論家)
http://www.sankei.com/life/news/160703/lif1607030019-n1.html

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世界最古の可能性/釧路のアイヌ民族衣装

2016-07-04 | アイヌ民族関連
釧路新聞 2016年07月03日
  釧路市立博物館で常設展示していた「アイヌ民族木綿衣」が、アイヌ民族の衣装としては世界最古の可能性が高いことが分かった。木綿衣は1951年に寄贈されたコレクションの一つで、国立民族学博物館(民博、大阪府)などの研究チームの調査で明らかになった。ロシアの博物館が所蔵する、世界最古とされるものと共通性や類似性が極めて高いというのが根拠。調査結果は今年度末にもまとまる予定で、博物館では現在展示を中止し、専門家とともに保管方法を検討している。      
http://www.news-kushiro.jp/news/20160703/201607031.html

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アイヌ民族遺骨、北海道博物館など3施設にも 正規手続き経ず

2016-07-04 | アイヌ民族関連
北海道新聞 07/02 05:00、07/02 11:43 更新
 アイヌ民族の遺骨が、北大など全国の大学以外に、道内の博物館に保管されていることが、北海道新聞の調べで分かった。文化財として公となっている遺骨を除き、 北海道博物館 (札幌市)など3施設に計16体が明確な位置づけがないまま保管されている。博物館にあるアイヌ民族の遺骨については、国が全国規模で調査を進めており、大学保管の遺骨同様、慰霊や保管、返還などの扱いが議論となりそうだ。
 道内では、遺跡の発掘に伴ってアイヌ民族の遺骨が見つかるケースは珍しくない。文化財保護法に基づく埋蔵文化財として主に市町村が所有し、報告書などで公表されている。こうした手続きを踏んでいないアイヌ民族の遺骨が保管されていないか、博物館法に規定される登録博物館など道内の主要な博物館や資料館計35施設に尋ねた。
 その結果、道が運営する北海道博物館が5体を、函館市立函館博物館が10体(10人分に相当するか調査中で正確には「10件」)を、室蘭市民俗資料館が1体を、それぞれ収蔵室などで保管していると回答した。
 3施設の遺骨は、寄贈などで外部から持ち込まれたり、前身施設から受け継いだりしていた。いずれも、身元や埋葬時期、発掘の経緯などについて詳しい調査は行われていなかった。また、遺骨返還の権利を有するアイヌ民族らに保管状況が広く知らされていなかった。
 北海道博物館など3施設以外は、釧路市立博物館が取材に対し「回答を差し控える」と答え、残る博物館は文化財以外の遺骨を保管していないとした。アイヌ民族の遺骨が博物館に保管されている可能性は以前から指摘されており、文部科学省は全国の博物館など約5千館を対象に調査している。
 北大など全国12大学に保管されているアイヌ民族の遺骨約1600体も、多くは文化財ではない。遺骨収集の方法、保管や慰霊のあり方について、アイヌ民族らから問題を指摘されている。博物館の遺骨についても、こうした点が問われる可能性があり、胆振管内白老町に整備される「民族共生象徴空間」での慰霊も含めて今後、検討が求められそうだ。
 政府は、大学に保管されている遺骨について、身元が分かるものについては希望する遺族らに返還する方針。分からないものは、「象徴空間」に集めて慰霊するか、もともと埋葬されていた地域のアイヌ民族団体などへの返還を検討している。

アイヌ民族の遺骨を保管している道内の主要博物館(判明分)
博物館       遺骨数    入手の経緯など
・函館市立函館博物館 10体(10件) 4体は北大医学部元教授の家族から、1994年に寄託(後に寄贈)された。元教授が千島列島の占守島などで発掘したものとみられる。残る6体は、前身施設から受け継いだり、工事現場から出てきた遺骨が持ち込まれたりした。
・北海道博物館(札幌) 5体 道内の郷土史家と医師から1970~80年代に寄贈された。このうち3体のラベルなどに、見つかった場所とみられる道南の地名が記されている。
・室蘭市民族博物館  1体 開館時から保管しているが、提供者などは不明。

http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/society/society/1-0288812.html


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