先住民族関連ニュース

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「ビジュアル年表 台湾統治五十年」乃南アサ著

2016-07-02 | 先住民族関連
日刊ゲンダイ 2016年7月1日

 戦後71年が経ち、台湾がかつて日本の植民地だったことを知る日本人も少なくなりつつある。
 日本が台湾をなぜ領有することになり、どのように植民地経営をしたのか。そして被植民地となった台湾にはどのような人々が生き、暮らしていたのか。本書は、国立台湾歴史博物館を訪ねた折、そこに「日本人の知らない日本が、台湾には残っている」と衝撃を受けた人気作家が、双方の歴史としてちゃんと知っておく必要があるとつづったビジュアル歴史クロニクル。同博物館と秋恵文庫収蔵の日本統治時代の史料を紹介しながら、日本による台湾統治の50年間の歴史を時系列でたどる。
 日本による台湾統治は、日清戦争に勝利し、1895(明治28)年の日清講和条約調印によって遼東半島や澎湖諸島とともに割譲され始まった。
 戦争に勝った高揚感とともに乗り込んだ日本だが、当時の台湾はマラリアをはじめとする風土病が蔓延、先住民族と漢族、そして漢族同士の争いが絶えず、清国政府が持て余すほど治安が安定しない島だった。
 講和条約締結後、すぐに初代台湾総督に任命された海軍大将・樺山資紀と北白川宮能久親王が率いる近衛師団が台湾東北部から上陸する。しかし、条約のことを何も伝えられていない台湾は独立宣言をして激しく抵抗。全島平定には6カ月かかり、1万4000人にも及ぶ台湾住民の犠牲者が出たという。
 後に日本の首相になる桂太郎が2代目、乃木希典が3代目の台湾総督に就くが、内地から移住した日本人は台湾人にさげすまれるほど行いが悪く、土匪・匪徒と呼ばれる武装集団の鎮圧もままならず、安定にはほど遠い状況が続く。
 持て余してフランスへの売却論まで出る中、第4代総督に就いた陸軍中将・児玉源太郎と彼の右腕として民政局長に任命された医師・後藤新平の活躍によって、現代へとつながる台湾の基礎が築かれたという。
 以後、1945年、戦争に負けた日本がポツダム宣言を受諾して台湾の主権を放棄するまで50年間の歴史を、作家ならではのテンポ良い文章で詳述。
 日本語の使用を奨励するホウロウ看板や、横暴な日本人に反発し、警察駐在所や役所などが襲撃され百数十人の日本人が殺害された「霧社事件」の資料、そして日本の農村そのものの開拓村の風景写真などの貴重な図版とともに、歳月に埋もれ、日本人の記憶から消えつつある歴史を伝える。(講談社 2800円+税)
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/book/184691

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「イナウ」市文化財に 輪島市教委、奉納額4点

2016-07-02 | アイヌ民族関連
中日新聞 2016年7月2日

市有形文化財に指定されたイナウ奉納額を手にし、「大事に守っていきたい」と話す小松与一さん=輪島市門前町黒島町で
アイヌ民族の祭具 北前船で伝来
 輪島市教育委員会は一日、北前船の交易により、同市門前町黒島町に伝来した、アイヌ民族の祭具「イナウ」を備えた奉納額四点を市有形文化財(歴史資料)に指定した。イナウの奉納は、江戸時代末期から明治時代中期に隆盛した北前船交易を通じて、海運業が栄えた地域に伝わったとされる。市教委は、アイヌ文化を取り入れ、航海の安全を祈るときに使われたことを示す貴重な資料になるとみている。(山本義久)
 イナウの奉納額は、黒島町の若宮八幡神社の拝殿正面に二本一対で四つの額に収納され飾ってある。奉納額は、回船船主だった角海(かどみ)家が二点、七野(しちの)家が一点、残り一点は祈願者不明。角海家は一八八七(明治二十)年と八八年、七野家は九〇年に奉納したことが表面に記され、中央に海上安全と書かれている。角海、七野両家は北海道周辺で活躍。イナウは、海上交通の安全祈願の一つとして、信仰があつい船乗りたちに取り入れられたとみられる。ただ入手経路は不明。
 イナウは、アイヌ民族が神事のときに作り、神にささげる祭具。守護神としてまつられ、これを置いた場所が祭壇などの役割を担っていた。ヤナギやミズキを何度も薄く削って作られた。地域によって形は異なり、長さは五~七十センチ。日本各地では「削りかけ」と総称され、木製儀礼具を使った習俗が行われた。イナウが奉納額として残されているのは、全国で黒島町のほか白山市美川南町の藤塚神社にある一点のみという。
 黒島町のイナウ奉納額はケヤキやスギで作られ、縦六六・七~百センチ、横三四・五~四九・五センチ。イナウの長さは四一・二~九〇・七センチ。若宮八幡神社氏子総代の小松与一さん(77)は「地元の名士が奉納した額が歴史的に貴重な資料と分かった。大事に守っていきたい」と話した。
 門前町の櫛比(くしひ)神社である豊作を祈る「万歳楽土(まんざいろくと)」(県指定無形民俗文化財)で、舞人が手にする祝い棒や、輪島市海士、輪島崎、鳳至町の漁師町で、豊漁祈願の際に神棚にまつる「ダイナガボウ」もイナウと似ていることから、市教委は「アイヌ文化と関連性があるかもしれない」としている。
http://www.chunichi.co.jp/article/ishikawa/20160702/CK2016070202000053.html


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北の大地にしかないランドスケープ、アート、美味大特集!

2016-07-02 | アイヌ民族関連
財経新聞-2016-07-01 10:30:00

プレスリリース発表元企業:株式会社CCCメディアハウス
株式会社CCCメディアハウス(本社:東京都目黒区、代表取締役社長:小林圭太)は、北の大地、北海道、この広大無辺の地を遊び尽くすため、注目エリアを完全ガイドした特集、Pen最新号「北海道へ、夏の旅。」を2016年7月1日に発売いたします(一部地域は発売日が異なります)。見たことのない絶景なら世界遺産・知床や利尻・礼文へ、アートに酔いしれたいなら砂澤ビッキの彫刻を収めた記念館やモエレ沼公園へ、美食を求めるなら函館・札幌巡りへ。この夏、行きたくなる北の大地の見どころをピックアップしました。
「北海道へ、夏の旅。」
詳細 URL: http://www.pen-online.jp/magazine/pen/pen-409-hokkaido/
■「北海道へ、夏の旅。」について
広大な北海道でPenが選んだ注目エリアは、7つ。先ごろ北海道新幹線が開通した美食の港町・函館、五感で世界遺産を体験できる知床、農の営みが紡ぎ出した美しい風景が印象的な美瑛・富良野、優しい自然に抱かれた最果ての島、利尻・礼文、北海道ワインの新たな産地となった岩見沢・三笠、見渡す限りのブドウ畑やニッカウヰスキーの蒸溜所をもつ余市、そして新名所が次々に現れている札幌。それぞれたっぷりと魅力を紹介します。
なかでも札幌はコアな情報を厳選しました。観光名所はひと通り訪れたという人には、藻岩山がお薦め。札幌もいわ山ロープウェイ スターホールでは、プラネタリウムで星空を眺めながら、同時に夜景も楽しめます。スイーツなら、安藤忠雄のリノベ建築が注目の、北菓楼 札幌本館へ。道産クリームを使ったクロワッサンシューが秀逸です。いつも何か面白いことが発信されるオープンスペースのカフェや、こだわりの店がひしめく狸小路8丁目も新名所としてとり上げました。
ほかに、生産者とシェフとの交流を深めながら、その日限定のランチを味わうイベント「畑でレストラン」への潜入レポートや、ワインのお供となる道産チーズの紹介、アイヌの彫刻家である砂澤ビッキのミニ特集や、イサム・ノグチが基本設計を手がけたモエレ沼公園、32年にわたり写真文化を育んできた東川町のフォト・フェスタの案内なども。読むほどに行ってみたいと旅心を誘う大特集となりました。
■第2特集は、「おいしい札幌、教えます。」
期待値が高いだけに、絶対ハズさない店に行きたい――それが札幌というデスティネーション。地元の食を知り尽くすフードライターふたりに、鮨、羊、鹿、居酒屋、ラーメン、雲丹、ワイン、バーなどのジャンルごとに、間違いのない店を厳選してもらいました。めったにガイドブックには登場しない店も、こっそり紹介。旅の、出張のおともに必携です。
■媒体概要
名称    : Pen
仕様    : A4変型版/オールカラー
定価    : 650円
発売日   : 2016年7月1日(月2回・毎月1・15日発行)
対象読者  : 30~40代男性、ときには女性も
詳細URL  : http://www.pen-online.jp/

詳細はこちら https://www.atpress.ne.jp/news/106778
プレスリリース提供元:@Press

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ススキノ狸小路の由来は?

2016-07-02 | アイヌ民族関連
日刊ゲンダイ-2016年7月1日

 北海道新幹線が開通し、この機会に北の大地を訪れたいと考える人も増えていることだろう。そんなときに携えて欲しいのが、谷川彰英著「北海道の暗号」(宝島社 900円+税)。地名から北海道の魅力を解き明かす、一味違うご当地ガイドだ。
 札幌一の歓楽街であるススキノの「狸小路」は、かつてタヌキが出没したことが名前の由来だが、これがただのタヌキではない。明治5年、一面の原野だったススキノの開拓が始まり、働き手である男たちが大勢集まった。しかし、夜な夜なタヌキの集団が現れ、男たちの財布から金を巻き上げたという。実は、このタヌキの正体は娼婦。当時ススキノ一帯には巨大な遊郭が形成され、男たちはこの地に足を踏み入れたが最後、タヌキに化かされたかのように散財してしまったというわけだ。
 道内を旅しているとユニークな地名に出合うが、中高年男性の心を掴んで離さないのが、札幌の北にある「増毛(ましけ)町」。アイヌ語で「カモメの多いところ」を意味する「マシケイ」が語源であり、この町に発毛増毛の神様がいるわけではない。しかし、小樽市と余市郡の境にある「毛無(けなし)峠」から増毛町を見下ろすと髪が生えるという都市伝説が生まれていて、増毛町では「増毛町の願い」というスカルプヘアローションを売り出しているというから商魂たくましい。
 名前のユニークさでは川も負けてはいない。空知地方を流れる「オモシロナイ川」は、お笑い芸人の鬼門のような場所だが、オモシロナイはアイヌ語で“島(中州)のある川”という意味。ちなみにアイヌ語では川のことを「ナイ」というため、夕張郡の「ヤリキレナイ(魚の住まない川)」、音威子府村の「オカネナイ(榛の木が生える川)」など、切なくなるような名前の川があちこちで見つけられる。
 他にも、悲恋から普及した男爵芋、札幌が味噌味で函館が塩味のラーメンの秘密など、グルメの裏話も満載だ。
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/book/184693

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