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先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

アイヌ民族調査で倫理審査委設置へ 協会と2団体

2016-07-28 | アイヌ民族関連
北海道新聞 07/28 07:00
 北海道アイヌ協会と日本人類学会、日本考古学協会は27日、北大によるアイヌ民族の遺骨や服飾品の収集が問題になったことを受け、今後の調査研究のあり方を中間報告にまとめ発表した。従来の研究を「アイヌの人々に十分説明しなかった」と反省し、今後はアイヌ民族の関係者を交えた組織を設置して調査研究が倫理的に適切かを審査する方針だ。
 三者は2015年11月から調査研究のあり方を議論。従来の研究について「研究目的の遺骨などの収集で、十分な説明と同意の取得に欠けた」などと見解をまとめた。その上で《1》アイヌ民族が遺骨などに有する権利を尊重する《2》研究者はあらゆる過程でアイヌ民族の意見に耳を傾ける《3》事前同意を前提に透明性の高い枠組みを確保する―などの原則を確認した。
 さらにアイヌ民族の関係者と研究者で構成し、遺体や副葬品の研究利用が倫理的に適切かどうかを審査する委員会を設置する方針を中間報告としてまとめた。
 これらの詳細を8月6日に札幌市内で開くシンポジウムで、北大アイヌ・先住民研究センターの加藤博文教授が説明するほか、日本人類学会と日本考古学協会の研究者4人が最新の研究成果を報告する。
 シンポは午前10時から、札幌市中央区北4西4の札幌国際ビル内の国際ホールで。無料。問い合わせは北海道アイヌ協会(電)011・221・0462へ。
http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/society/society/1-0297842.html

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大人のための京都の音楽祭「OKAZAKI LOOPS」の全貌があらわに!

2016-07-28 | アイヌ民族関連
全公演のチケットが発売されました!
Pen-Online-2016.07.28

"Prelude for Didi & Gogo" photo by 細野晋司
9 月3 、4 日に京都の岡崎で開催される、話題の音楽フェス『OKAZAKI LOOPS』。記者発表会の模様を以前にご紹介しましたが、いよいよ全公演のラインアップも決定し、チケットの一般発売が7月16日より始まりました。バレエダンサーの首藤康之さん、音楽家の高木正勝さん、彫刻家の名和晃平さん、京都市交響楽団常任指揮者の広上淳一さん、西陣織の老舗「細尾」の細尾真孝さんら各界の第一線で活躍する5人をディレクターに迎え、音楽・アート・ダンス、伝統、地域と多様なジャンルが融合する、いまだかつてない音楽祭を目指しています。
9月3日のオープニングには、2016年1月にリニューアルオープンしたロームシアター京都で、LOOPSディレクター・首藤さんと細尾さんがコラボレーションした作品が上演されます。世界的に評価の高い振付家・中村恩恵さんが振付・演出を手掛け、ベルリンを拠点に活躍する気鋭のピアニスト・福間洸太朗さんが出演し、バレエと西陣織が織りなす新たな舞台に期待が高まります。
また映画『バケモノの子』などの音楽を手がけるなど多岐に活躍される高木正勝さんは、アイヌ歌唱、パーカッション、ジプシーヴァイオリン、インド楽器など多様な音楽を融合させて現代の村祭りを表現した、これまでのコンサート「山咲み(やまえみ)」をLOOPSスペシャルバージョン『大山咲み(おおやまえみ)』として上演します。
ほか名和晃平さんとベルギーを拠点とする振付家・ダンサーのダミアン・ジャレさんによるコラボレーション作品『VESSEL』は、“ヘッドレス”と呼ばれる特徴的なポーズを取り入れ、森山未來さんら7名のダンサーが、個体と液体、エロスとタナトスなどの二元性の世界に漂う曖昧な境界線を探る実験的なパフォーマンスアートで、こちらもシアターバージョンとしては世界初演になります。
さらに、9月2日には、20年ぶりに再始動したYEN TOWN BANDと京都市交響楽団による一夜限りの前夜祭があり、4日には現代最強のドラマーと言われている天才ドラマーミルフォード・グレイヴスと世界的なパーカッショニストの土取利行さんによるパーカッションデュオ『宇宙律動』の幻のライブや、ジャズ及びアコースティックをベースに映画やCMなどの音楽制作、楽曲提供など幅広く活動している大橋トリオさんらが出演する『OKAZAKI LOOPS SPECIAL LIVE』が予定されています。
どれも京都・岡崎発の音楽祭ならではの演目が目白押し。ひとつに選べないとお嘆きのあなた、お得なセット券も発売されているので大丈夫! 京都の夏をさらに熱くする3日間をぜひ堪能してください。(脇本暁子)
大人のための京都の音楽祭「OKAZAKI LOOPS」の全貌があらわに! 全公演のチケットが発売されました!
高木正勝『山咲み』photo by 三田村 亮
大人のための京都の音楽祭「OKAZAKI LOOPS」の全貌があらわに! 全公演のチケットが発売されました!
名和晃平さんとベルギーの振付家のダミアン・ジャレによるパフォーマンス作品『VESSEL』
大人のための京都の音楽祭「OKAZAKI LOOPS」の全貌があらわに! 全公演のチケットが発売されました!
あらゆる楽器をこなすマルチプレイヤーであり、ジャズ及びアコースティックをベースに、映画やドラマ、CMなどの音楽制作や、楽曲提供、アレンジプロデュースなど幅広く活動している大橋トリオ。
大人のための京都の音楽祭「OKAZAKI LOOPS」の全貌があらわに! 全公演のチケットが発売されました!
ミルフォード・グレイヴス&土取利行による、LOOPS スペシャル・コラボレーション。
「OKAZAKI LOOPS」 
会期:9月2(金)前夜祭、3日(土)、4日(日) 
会場:ロームシアター京都 ほか
京都府京都市 左京区岡崎最勝寺町13
TEL:075-771-6051
9月3日(土)セット券① ¥10,000 
「LOOPSオープニング」+「ALMA MUSIC BOX」+ 「大山咲み」
9月3日 ( 土 ) セット券② ¥10,000
「LOOPSオープニング」+「ALMA MUSIC BOX」+「VESSEL」
9月4日(日)セット券③ ¥9,000
「ミルフォード・グレイヴス&土取利行」 + 「VESSEL」+「大橋トリオ」
9月4日 ( 日 ) セット券④ ¥13,000
「ALMA MUSIC BOX」+「VESSEL」+「大橋トリオ」
※セット券は座席の指定販売は行いません。
※当日、ロームシアター京都1F(10時~)で座席指定券及び入場券にお引き換えになりご入場ください。
※セット券の販売枚数には限りがございます。
http://www.okazaki-loops.com/
http://www.pen-online.jp/news/culture/okazakiloops-tickets/

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バングラデシュ人質襲撃事件を受けて東大生が思ったこと

2016-07-28 | 先住民族関連
東京大学新聞社-2016.7.28
 私は、東京大学総合文化研究科・国際社会科学専攻・人間の安全保障プログラム修士課程で学んでいます。静岡文化芸術大学在学中に、「ちぇれめいえproject」という学生NGOを設立し、バングラデシュの元紛争地(チッタゴン丘陵地帯)にて、先住民族の子どもの教育と現地の若者による村おこしの取り組みを後押ししてきました。その後、UNDP(国連開発計画)の現地事務所の平和構築プログラムのインターンシップに参加しました。合計2年弱、バングラデシュに滞在した私がいま考えていることを綴りたいと思います。
 7月1日(現地時間)、首都のダッカ市内にて、武装グループが人質を取ってレストランに立てこもった襲撃事件で、日本人7名を含む約20名が死亡する事案が発生しました。その後、「ISILバングラデシュ」を称する組織が犯行声明を発出しました。(2016年7月7日 在バングラデシュ日本国大使館)
 この4年間あまり、バングラデシュの仲間たちと共に草の根の活動を続けてきた私たちは、この事件を重く受け止め、今回命を失われたすべての方々と、この国の人々のために活動してこられた日本人の方々のご冥福を、心からお祈りいたします。毎年ちぇれめいえprojectが実施している夏のスタディーツアーは、やむなく中止となりました。
 この事件の背景や、ISの関与に関する分析は、専門家の間でも意見が分かれています。アジアで最大級のムスリム人口を抱えるバングラデシュですが、これまで比較的穏健なイスラム教の国だとされていました。そして、とても親日的な国民性、かつ経済成長のまっただなかゆえに、多くの日本企業も進出してきました。
 いま、世界中で、暴力的な事件が多発しています。異教徒に対する襲撃、身代金目的の人質事件、直近ではフランス・パリでのテロ、トルコの自爆テロ、イラクでのテロ、またまたトルコでのクーデター。
…そして、中東での終わりのこない空爆や日本人が巻き込まれていない事件など、メディアでは取り上げられず報道もされない多くの死。
 途上国だけでの話ではありません。人種主義的政治リーダーの台頭、難民の排斥、ヘイトスピーチ、差別や偏見。バングラデシュでは6月に入り、当局がイスラム過激派への取り締まり作戦を実施し、3日間で8000人を逮捕することもありました。(CNN2016年06月14日)
 日本を振り返っても昨年だけでも大きな変化がありました。昨年、安倍首相は中東歴訪中、エジプトでの演説(産経ニュース2015年1月17日)で「非軍事」としながらも「ISと戦う周辺各国に総額二億ドルの支援を約束します」という声明を出しました。
 その3日後、私たち日本人にとっては特に衝撃的なあの事件が訪れます。人質に取られ、オレンジの服を着せられた後藤さん、湯川さんの間に立った黒ずくめのISメンバーの男は、インターネット上の映像で当時のNHKニュースによると、こう言っていました。「日本の首相へ 日本はイスラム国から8500キロ以上も離れていながら、進んで十字軍に参加した。われわれの女性や子供を殺害し、イスラム教徒の家を破壊するのに、得意げに1億ドルを提供した。また、イスラム国の拡大を阻止しようとするために別途1億ドルを拠出した」「2人の生命を救いたければ、イスラム国に同額の2億ドル(約235億円)を支払え」(ハフィントンポスト2015年01月20日)
 日本政府は、外務省と首相官邸のサイト上に、日本語と英語とアラビア語で「人道支援やインフラ整備などの非軍事分野での支援」という文章をその後掲載し非軍事の人道支援だと反論。しかしIS側は日本政府が軍事資金を拠出したと批判。翌月、ISの英語の機関誌「ダビク(Dabiq)」の中で、「これまでは、日本は標的として優先度は高くなかった」「安倍晋三の愚かさにより、すべての日本国民が、今やイスラム帝国戦闘員らの標的となった」と警告。(ハフィントンポスト2015年01月20日)世界の中で中立だった日本はISから有志連合国側(十字軍)の一員だとみなされ始めてしまいました。(日本経済新聞2015年2月13日)
 本当に人道支援が目的だったとしたら、このような「誤解」を生む結果になってしまったことは非常に悔しいとしか言いようがありません。
 その後の2015年9月19日、安全保障関連法案が参院本会議で可決され成立。日本は集団的自衛権を行使できる国になりました。つまり、自衛隊の海外での武力行使や、米軍など他国軍への後方支援を世界中で可能とし、日本が攻撃されていなくても、同盟国が起こした戦争に加われる可能性が生まれました。戦後日本が維持してきた「専守防衛」の政策を大きく転換したということです。(朝日新聞2016年3月29日)
 ISの日本への警戒が高まらないとは言い切れません。
 21世紀・・・貧困、差別、高い失業率、空爆、終わらない紛争などの不条理によって、家族や友人を失い怒り泣く若者たちの心が、過激派ムスリム思想や行き過ぎたナショナリズムと結びつきつつあります。グローバル化が進み、ネット戦略もあいまって、途上国のみならず、ロシア・フランス・イギリス・アメリカ等の先進国からもISに参加する者は後を絶ちません。今回自らも命を落とした犯人たちも20-30代の本来は未来ある若者たちでした。アフガン・イラク戦争への侵略・空爆で罪のない命が奪われ続けてきたことがISの根っこを形成したと言われます。専門家によると、外国人を狙った無差別殺人は、これまでバングラデシュで起きていませんでした。
 バングラデシュでは近年、たびたび事件が起こるたびに、それがISの仕業か否かについて論争が起こり、バングラデシュの首相はそれを否定し続けてきました。今回の事件後も、ISが主導しているか否かいう議論が続きますが、ある意味答えのない議論なのかもしれません。IS思想の影響を受けた若者たちが、バングラデシュにもいたということは確かなのです。
 本当に素敵で優しい人々が暮らすバングラデシュ。2年弱の現地滞在中、自分の知らない日本を彼らを通して知ることもありました。「日本人は友達だ」と言われいろんな場所で初見の人にお茶を奢ってもらったり、「バングラデシュがパキスタンから独立するときに日本は真っ先にそれを認めてくれたのを知っているか?感謝してるんだよ」と、私も知らなかったことをバスで隣り合わせた人が教えてくれたり、テレビ番組のNHKワールドで見たという五重塔の説明を目をキラキラさせてしてくれる青年がいたり・・・
 バングラデシュに対しては日本が長年にわたり様々な援助をしてきたことは有名ですが、首都ダッカ(正直ゴミだらけ)の道路を日本の国旗のついた立派なゴミ収集車が何十台も走っているのは象徴的です。
 日常の営みではなく、このような悲しい事件のニュースを通して多くの人がバングラデシュを知ることになってしまったこと、残念でなりません。ひとつ心に留めておいていただけたら嬉しいのは、今日も、私たちが楽しい1日を過ごしたのと同じように、家族と、友達と、美味しいご飯を食べ、笑い、歌い、働き、生きている人たちがバングラデシュにいるということです。そして、今回の事件に一番心を痛めているのも、彼らだということです。
 「I’m so sorry for the sad sad news. もう、バングラデシュは日本人にとって安全な国ではなくなってしまったから、来ないでね。たぶん、、、来ない方がいいよ」
 事件の翌日、SNSを開くと、現地で出会った友人たち、一緒に活動する仲間たちから、このようなメッセージが、いくつも来ていました。あの後、日本に暮らすバングラデシュ人の友人とも様々な話をしました。「ぼくたちも悲しいし、なんでこんなことになったか分からない」・・・
 大切な友人に、「自分の国にお願いだから来ないでね」というときの気持ちは、どんなものでしょうか。

一緒に活動する現地の若者たち
 バングラデシュだけでなく、これから海外に出ることのリスクは以前より高まるかもしれません。もちろん今回のテロのように罪のない人々の命を奪うことは決して許されません。しかし、社会やメディアがカテゴライズした人々の存在を盲信的に恐れるのではなく、いま我々が生きるこういった社会の歪みを生み出してしまった本当の原因は何であるのか、ひとりひとりが考え続ける必要があると感じています。
 憎悪と暴力の連鎖をどうしたら止められるのか。暴力に暴力では止まりません。国家間の外交努力、そして市民レベルでの理解への努力が求められます。明日から私たちは何ができるのか。今回の被害者の方々の命、警察官たちの命、そして犯人の命は、もしかしたら救えたものだったかもしれなかった。犯人たちの顔写真が公開されましたが、わたしたちと同年代であろう青年たちのはじけるような笑顔に、涙が出てきました。何が彼らをこの手段に向かわせたのでしょうか。
 一人ひとりが、どんな社会に生きて行きたいか理想の社会を思い描き、異なる者に対する想像力をはたらかせ、命を大事にし、隣人に目を配り、お互いの違いや多様性を寛容な心で認め、暴力ではない方法で争いを解決していける未来を築きたいと思います。これをまた、憎しみの連鎖につなげるのではなく。
 ちぇれめいえprojectは、バングラデシュの大多数の民族とは人種と宗教が異なり、弾圧にあい紛争で苦しんできた先住民族たちが暮らす地域で、異なる人々が幸せに、自分の可能性を最大限に発揮して共生できる道を、これまで現地の若者やNGOの方々と探ってきました。マイノリティーが生き生きと暮らせる社会は、すべての人にとって生きやすい社会。これからも、その方針は変わりません。これからも、活動を見守っていただけたら幸いです。報道の裏にある真実や現実に1秒でも1分でも一緒に思いを巡らせられたら私たちは嬉しいです。いつかまた、日本の友人たちと一緒に現地を訪れることができる日を、メンバー一同心より楽しみにしています。最後に、亡くなられた方々へのご冥福を心からお祈りいたします。
2016.7.28
ちぇれめいえproject 代表 渡部清花
東京大学 総合文化研究科 修士課程1年
http://www.todaishimbun.org/bangladesh20160727/

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東アジア史動かした「牡丹社事件」 那覇と台湾に眠る犠牲者悼む

2016-07-28 | 先住民族関連
沖縄タイムス-2016年7月27日 08:25

牡丹社事件の犠牲者に「無蔵念仏節」をささげる八重山台湾親善交流協会沖縄支部のメンバー=26日午後、那覇市波之上
 台湾南部に漂着した宮古島住民ら54人が先住民族に殺害された1871年の「牡丹社(ぼたんしゃ)事件」で、「八重山台湾親善交流協会沖縄支部」(宮野照男支部長)のメンバーらは26日、那覇市波之上の「台湾遭害者の墓」前で、八重山の伝統的な奉納芸能を披露した。犠牲になったみ霊の冥福を祈り、台湾との親善交流を一層深めることを誓った。
 メンバーは先月、台湾の屏東(へいとう)県を訪れ、犠牲者の首から下の遺骨が眠る「大日本琉球藩民五十四名墓」で奉納芸能を披露。那覇の「台湾遭害者の墓」にも頭蓋骨が眠っており、「沖縄で同じ演目を再現しなければ、前に進めない」(宮野支部長)との思いで、初めて今回の奉納芸能を企画したという。
 宮野支部長は「あまり知られていないが、牡丹社事件は日台関係の歴史の始まりだ。多くの人に事件のことを知ってほしい」とあいさつ。メンバーは犠牲者の無念に思いを寄せ、墓を守る台湾の人々への感謝を込めた「奉納トゥバラーマ」を歌った。台湾との交流の新たな門出を祝うため、「鷲ぬ鳥節」も舞った。「無蔵念仏節」を披露した勤王流八重山舞踊保存会の川井民枝会長(64)は「先月の台湾訪問を機に、事件を改めて理解した。現地では、舞踊家も歌い手も涙をこらえ演じていた」と振り返る。「犠牲者に『安心してお休みください』とただただ祈ります」と語った。
■「琉球処分につながった」又吉沖大客員教授
 台湾南部の屏東県牡丹郷に漂着した宮古島の住民ら54人が1871年、現地の先住民・パイワン族に殺害された「牡丹社事件」。首里王府への年貢を納めた帰りに宮古島の貢納船が遭難し、水死した3人を除く66人が助けを求めて牡丹郷に入ったが、言語や文化の違いから数々の誤解が生じ、悲劇が起きた。
 1974年から台湾の現地調査を続ける又吉盛清沖大客員教授は、奉納芸能を前に「明治政府は琉球の帰属問題の決着や台湾の植民地化の意図もあり、自然災害が原因の牡丹社事件を政治的に仕立て上げた」と解説。その後、1874年の「台湾出兵」や79年の「琉球処分」へとつながり、「東アジアの近代史上、重要な事件となった」と強調した。その上で「歴史を知った時から行動がはじまる。新しい平和の時代を築く、みなさんの活動に感謝したい」と意義を語った。
https://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=180307


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『もののけ姫』の石火矢衆は犬神人そのもの――祇園祭でも大活躍!中世賎民が担った役目

2016-07-28 | アイヌ民族関連
京都の伝統産業から見える・在日問題【3】.
サイゾーpremium (会員登録)-2016.07.27.
――京都では、日本三大祭りのひとつ、祇園祭の季節がやってきた。実はこの伝統行事でも、中世賎民たちが重要な役割を果たしていたという。その役目とは?
『もののけ姫』
 7月の京都といえば、祇園祭である。
 八坂神社の祭礼であるこの祭りは、1100年近い歴史を持ち、祭事が1カ月にわたる大規模なものであるため、ユネスコの世界無形文化遺産にも登録されているほどだ。しかし、そんな祇園祭において、中世賎民が重要な役割を担っていたことは、あまり知られていない。灘本昌久教授が解説する。
「中世の京都の様子を描いた『上杉本洛中洛外図屏風』(1574年)に、神輿を先導する6人の犬神人(いぬじにん)が描かれていたことは知られていたのですが、さらに古い、1500年代前半に描かれた『日吉山王祇園祭礼図』にも、神輿を先導する十数人の犬神人が描かれていたのを美術館で偶然発見しました。
 犬神人とは、祇園社の庇護下にあった下級の神職で、『夙』身分の賎民が担ってきた職です。しかし夙は、武家の台頭によって力をつけていた(後の、)に権益を奪われ、江戸時代までに賎民としての職能をほとんど失ってしまった。同時に、犬神人も江戸時代には平人身分となったため、その頃から、祇園祭の先導を鎧兜で行うようになりました。ですから、『日吉山王祇園祭礼図』に、それ以前の犬神人を発見したときは興奮しました。
 犬神人は、今でいう警察と保健所の仕事を合わせた『清め』を行っていたため、神輿を先導していたのでしょう。当時、彼らは弓を製造・行商しながら、比叡山や祇園社の下で『清め』を行っていました。そのため、彼らの居住地は弓矢町と呼ばれ、この地名は今も残っています」
 古来、弓には邪を祓う力があると信じられ、天皇が即位する際にも弓の弦を鳴らす「鳴弦の儀」が行われていた。『清め』を担う犬神人が弓を製造・販売していたのも、おそらく偶然ではないだろう。
「今となっては有名な話ではありますが……宮崎駿監督の『もののけ姫』を初めて見たときは、度肝を抜かれました。登場する石火矢衆は、まさに犬神人そのものだったんです。ほかにも主人公のアシタカはアイヌ、ジコ坊は傀儡をなりわいとする唱門師がモデルで、タタラ場で働く病人はハンセン病者。エボシ御前に至っては、奈良時代にハンセン病者の膿を口で吸い出してまで救済にあたったとされる光明皇后の伝説を思わせます」(灘本氏)
 同作が公開された1997年は、解放同盟が社会主義的な階級史観を放棄した年でもある。これを境に問題への見方は大きく変わっていく。
「後に、宮崎監督が本の中で『侍に農民が虐げられている従来の構図ではなく、賎民などが活躍する物語を作りたかった』と書かれていて、納得しました」(同)
 今後もまた、自由な見地での研究が進めば、新たな躍動した賎民像が掘り起こされていくことになるのかもしれない。
http://www.premiumcyzo.com/modules/member/2016/07/post_6886/


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権利考える講演会 札幌で30日 /北海道

2016-07-28 | アイヌ民族関連
毎日新聞2016年7月27日 地方版
 国連が定めた国際先住民の日(8月9日)を前に、先住民の権利を考える講演会「先住民にサケを獲(と)る権利はあるか?」が30日午後1時半から、札幌市中央区大通西13の市教育文化会館で開かれる。北大開示文書研究会などが共催。
 国連は2007年に「先住民族の権利宣言」を採択し、日本は08年に国会でアイヌを先住民族と認める決議を採択した。一方で土地や自然資源に対するアイヌの先住権は法に明記されていない。
 講演会では米国コロラド大ロースクールのチャールス・ウィルキンソン教授が、米国先住民の法的地位やサケ捕獲権を解説し、アイヌの権利について考察する。北海道大が研究目的で浦河町の墓地から持ち去ったアイヌ遺骨を85年ぶりに返還したドキュメンタリー映像の上映もある。
 入場料500円。問い合わせは市川守弘法律事務所(011・281・3343)。【三股智子】
http://mainichi.jp/articles/20160727/ddl/k01/040/096000c

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