先住民族関連ニュース

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文化部長、台湾原住民文化「紋面」の保有者を訪問 慰問金贈呈

2016-04-21 | 先住民族関連
中央フォーカス台湾 2016/04/20 14:25

苗栗県政府提供
(苗栗 20日 中央社)洪孟啓・文化部長は19日、台湾原住民(先住民)タイヤル族の集落がある中部・苗栗県泰安郷を訪れ、同県に2名しかいないタイヤル族伝統の「紋面」保有者と対面した。洪部長は、紋面は台湾原住民の優れた美徳と美しさの象徴だと称賛し、文化保護への取り組みについて語った。
紋面とは、顔に施した刺青。かつてのタイヤル族やセデック族、タロコ族にとって最も重要な文化表象とされ、民族の識別や成年の証、勇ましさや才能の表彰など重要な意味合いを持っていた。だが、日本統治時代にこの風習は禁止され、紋面保有者は現在では台湾全土で6人しか残っていない。地域別では苗栗県2人、花蓮県4人。
この日洪部長が訪問したのは、同郷大興村に住む簡玉英さんと梅園村在住の柯菊蘭さん。2人には慰問金が贈呈された。
文化部文化資産局は苗栗県、花蓮県と共同で今年から紋面文化保護の取り組みを開始。保有者の口述記録や撮影を行い、今年11月には保有者6人の物語を紹介する書籍を出版する。
(管瑞平/編集:名切千絵)
http://japan.cna.com.tw/news/asoc/201604200007.aspx

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平和モニュメント除幕式 豪州フリーマントル市贈る

2016-04-21 | 先住民族関連
読売新聞 2016年04月20日
 長崎市の平和公園で18日、豪州フリーマントル市から寄贈された平和モニュメントの除幕式が行われた。同国では1950~60年代、核実験が繰り返された歴史があり、両市の関係者が核兵器廃絶に向けて取り組んでいくことを誓い合った。
 フリーマントル市は、長崎市と同じく平和首長会議に加盟。昨年の被爆70年に合わせて市民から要望があり、モニュメント寄贈を決めた。豪州では、英国による核実験で先住民族アボリジニが居住地を追われるなどの被害を受けた。
 タイトルは「生命の木 平和の贈り物」。豪州の彫刻家でアボリジニでもあるジョン・ターピー氏とスティーブン・ハリソン氏が制作した。核実験後の風景を引き裂かれた木で表現し、先端には独特の形をした現地の皿を配置している。
 式には、両市の関係者や被爆者団体代表ら計約40人が出席し、長崎原爆とともに熊本地震の犠牲者の冥福を祈って黙とう。フリーマントル市のジョシュ・ウィルソン副市長は「モニュメントは、戦争がひどい損失を生み出し、害を及ぼすことを忘れていないことの証しだ」とあいさつした。
 同公園に海外から贈られた平和モニュメントは、2006年にニュージーランドから贈られた作品に続いて16基目となる。
http://www.yomiuri.co.jp/local/nagasaki/news/20160419-OYTNT50072.html

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「グリモア~私立グリモワール魔法学園~」久保ユリカさん演じる「浦白七撫」が登場!

2016-04-21 | アイヌ民族関連
Gamer-2016年4月20日 17:35

久保さん出演のWEB限定CMも公開

アプリボットは、iOS/Android用アプリ「グリモア~私立グリモワール魔法学園~」において、本日4月20日に新キャラクター「浦白七撫(うらじろなな)」を実装、あわせてWEB限定CMを公開した。
新たな新入生として、声優・久保ユリカさんがキャラクターボイスを担当する「浦白七撫(うらじろなな)」が登場。浦白七撫は東北守備軍特殊魔法隊という、日本国軍の特殊部隊に所属していたアイヌの少女で、少し天然なところも見られる女の子だ。
また、浦白七撫の登場を記念し、久保さんが出演するWEB限定CMもYouTubeにて公開。本CMでは久保さんが学園生に“デレ”たり、グリモア世界に魅入り“ハッ”と驚くなど、本作のプレイヤーなら一度は体験したことのある経験が描かれている。久保さんのくるくると変わる表情や、かわらしい驚きの声に注目だ。
また、期間中にゲームにログインした人全員に「R 浦白七撫」がプレゼントされるほか、抽選で1名に久保さんの直筆サイン色紙が贈られるキャンペーンも開催されている。

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道新幹線開業後初のGW 関連旅行商品が人気

2016-04-21 | アイヌ民族関連
苫小牧民報 (2016年 4/20)
 ゴールデンウィーク(GW)が近づく中、旅行や観光業界の動きが活発化している。今年は平日の2日間を休めば、29日から5月8日まで最大10連休に。北海道新幹線開業後初のGWとあって、苫小牧市内の旅行会社も新幹線利用のパック商品の売り込みに力を入れ、予約も好調だ。胆振や日高の観光地も、集客に向けたさまざまなイベントをアピールしている。
 JR北海道旅行センター苫小牧支店は3月26日開業の北海道新幹線を利用した旅行パックを用意。「一度は乗ってみたいという人が増えており特に中高年層からの予約、問い合わせが多い」と斉藤雅人支店長は手応えを話す。GWは東北、道南で桜の季節を迎えるため、青森などを新幹線で訪ねる「桜の旅パック」が売れ行きを伸ばしているという。
 近畿日本ツーリスト苫小牧支店では、2泊3日程度の商品が好調。定番の東京ディズニーランドや、映画テーマパークのユニバーサル・スタジオ・ジャパン(大阪市)が特に人気だ。一方、海外旅行は、「ヨーロッパ方面はテロ事件が相次いだ影響からか振るわず、台湾など日本から近い国を選ぶ人が多い」と言う。
 日本旅行苫小牧支店でも、函館方面や東北といった近場の1泊2日程度のパックが売れている。北海道新幹線利用の商品に関心を寄せる客も多いが、「新幹線駅の函館北斗駅へのアクセスを考え、まだ様子見のお客さんも。夏休みや秋の行楽期に向けて商品の動きが活発になるのでは」とみている。
 苫小牧をはじめ胆振日高の観光施設や行楽地も、GWの行楽期に合わせたイベントを企画し、集客を期待する。
 苫小牧市美沢の観光施設ノーザンホースパークは、スタッフによるサラブレットガイドなどを企画。5月3~5日は特別企画のポニー、サラブレッドショーも行う。同パークは「今年のGWは最大10連休になり、北海道新幹線の開業もあって道内でゆっくりと過ごす観光客も多いのでは」と推測し、同施設への入り込みを期待。市内植苗の道の駅ウトナイ湖も「科学の鉄人サイエンスショー」(5月1日)などGWイベントを用意し、来場を呼び掛けている。
 行楽客にアイヌ民族の文化を知ってもらおうと、白老町のアイヌ民族博物館は、伝統儀式を紹介する「春のコタンノミ~集落の祈り」(30日)など10事業を予定。登別市の登別マリンパークニクスでもペンギンパレードやイルカ、アシカショーなどのイベントを展開する。
 今年の桜前線の到来は例年より早く、道央や道南ではGW中に満開を迎えそう。桜の名所として知られる新ひだか町静内の二十間道路桜並木は、平年より5日ほど早い5月1日ごろに開花する見込み。第53回しずない桜まつり(5月1~8日)の準備を進める実行委員会は「GW中に満開となりそう。多くの人に見てほしい」。
 札幌管区気象台の1カ月予報によると、GW期間中に当たる30日~5月13日の道内の天気は、太平洋側で晴れの日が多く、日本海側やオホーツク海は数日の周期で変わる見込み。気温は全道的に平年より高いと予想している。
http://www.tomamin.co.jp/20160437615

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ヘイトスピーチ法でアイヌ民族差別も規制を 東京の北川さん訴え

2016-04-21 | アイヌ民族関連
北海道新聞 04/20 05:00、04/20 08:53 更新
 東京在住でアイヌ民族の北川かおりさん(50)が19日、 ヘイトスピーチ (憎悪表現)の対策法案をめぐる国会内での集会に参加し、アイヌ民族への差別的言動も規制対象に加えるよう訴えた。
 北川さんは、札幌市議が2014年、短文投稿サイト「 ツイッター 」に「アイヌ民族なんて、いまはもういない」などと書き込んだのを機に、街頭 デモ やネット上でアイヌ民族に対するヘイトスピーチが広がっていると説明。自身の弟が差別で婚約破棄に追い込まれたことも打ち明けて、「周りのアイヌ民族が何人もうつ病で倒れ、非常に深刻だ」と訴えた。
 ヘイトスピーチをめぐっては与野党がそれぞれ独自の法案を国会に提出。野党案はヘイトスピーチの禁止に主眼を置いているのに対し、与党案はヘイトスピーチ解消のための相談体制の整備や教育・啓発活動の充実が柱で、アイヌ民族は対象に含まれず、禁止規定もない。そのため、北川さんは集会で「与党案もアイヌに対するヘイトスピーチを禁じてほしい」と求めた。
 与党は北川さんらの訴えを受け、アイヌ民族も対象とする付帯決議を行う方向で検討に入った。与党案は同日、参院法務委員会で審議入りし、自民党の西田昌司委員は「アイヌ民族にもヘイトスピーチは許されない。実りある立法にしたい」と述べた。
http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/society/society/1-0261354.html

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アイヌ文様刺しゅうふんだん、白老の2カ所で衣服展

2016-04-21 | アイヌ民族関連
室蘭民報 【2016年4月19日(火)朝刊】

アイヌ民族の衣服文化の豊かさを伝える特別展「フッチ・メノコたちの手わざ」
 アイヌ民族の衣服などの展示会が、白老町内のアイヌ民族博物館としらおいイオル事務所チキサニで開かれており、アイヌ民族の衣服文化の豊かさを伝えている。
 同博物館を会場にした「フッチ(おばあさん)・メノコ(女性)の手わざ」と銘打った特別展は、文化庁衣服複製事業で製作した65着の晴れ着を週替わりで展示する。5月10日まで。
 刺しゅうがふんだんに用いられた色彩豊かなルウンペ、木の皮を糸にして織って作られたアットゥシ、木綿の布地に「切り伏せ文様」を施し、刺しゅうしたチカラカラペ、木綿の上に幅の広い白布の「切り伏せ文様」を張り付けたカパラミプ、木綿衣に刺しゅうだけで文様を施したチヂリなど。
 アイヌの衣服の作業手順を伝えるDVDを放映している。アイヌ文様刺しゅうを施したタペストリー、ショルダーバッグ、きんちゃくなども並んでいる。関連企画「折り紙でルウンペをつくろう」が5月5日行われる。折り紙で着物を作り、アイヌ文様のシールを張って完成させる。料金は500円。
 白老のアイヌ文様刺しゅうサークル「フッチコラチ」(岡田育子代表)による作品展は、若草町のチキサニを会場に6月下旬まで開かれる。
 アイヌ文様刺しゅうの伝統衣装やタペストリー、バッグなど35点が並ぶ。「一針一針愛情を込めて縫い物をしたおばあさんのようになりたいとの思いを持って、貴重な伝統文化を守り続けるため頑張っています」と同サークル。岡田代表は町指定の無形民俗文化財・伝統文化継承者。
 川沿生活館で毎週木曜日、例会を開いて刺しゅう作りに取り組んでいる。チキサニは「作品の素晴らしさをぜひ、この機会にご覧ください」と来場を呼び掛けている。
(富士雄志)
http://www.muromin.mnw.jp/murominn-web/back/2016/04/19/20160419m_08.html


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アイヌ語教室広報誌を電子化 二風谷で活動、89号で休止

2016-04-21 | アイヌ民族関連
北海道新聞 04/19 10:00、04/19 13:14 更新

二風谷アイヌ語教室の広報の冊子とパソコンを手にする発行責任者で同教室運営委員長の川奈野一信さん(右)と萱野さん
 【平取】1988年から20年以上にわたり二風谷アイヌ語教室の活動を伝えてきた広報誌が電子書籍になった。受講生の話や伝承者へのインタビューを掲載した89号分のデータをDVDに収めて道内外の図書館などに送付。関係者は「二風谷の歴史を知る機会がひろがれば」と期待を寄せている。 
 広報誌は、現在は同教室の事務局長を務める萱野志朗さんが1988年5月に「地域の活動を伝えたい」と、編集責任者となって隔月で発行を始めた。題字は教室と同名で、創刊号は5ページだったが、その後は10ページ程度となり、予算の都合で2009年の89号を最後に休刊となった。
 毎回受講生が過去の体験などを語るインタビューが好評。アイヌ語上達のためのメモに加え、二風谷ダム裁判やアイヌ文化振興法への思いから、中学生によるカナダ研修旅行の体験記まで、当時の様子を伝える貴重な資料ともなっている。
 教室の創設者、故萱野茂さんも「アイヌ文化と私」と題する随筆を連載。最後の掲載となった82号では「あとから来たものでも数さえ多ければそれでよしとする民主主義というものは、少数先住者にとっては数の暴力にしか見えない」とつづっている。
 今回はアイヌ文化振興・研究推進機構の助成を受けて電子データ化し、DVDを200枚作製。2月末に完成し、道アイヌ協会や博物館などに配布を始めた。萱野志朗さんは「紙なら900ページほどあり、調べるのも大変。各地の図書館で読んでもらうことができるようになったので、二風谷やアイヌ民族への理解がさらに深まれば」と話した。(敦沢政俊)
http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/area/doo/1-0260982.html


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外国人観光客に好評 民族衣装の特別展-白老アイヌ民博

2016-04-21 | アイヌ民族関連
苫小牧民報  (2016年 4/18)

企画展の会場で記念写真を撮る外国人観光客
 白老町のアイヌ民族博物館で15日から、アイヌ民族の晴れ着を集めた特別展「フッチ・メノコたちの手わざ」が始まった。大型連休企画の第一弾。同館で所蔵しているアイヌの伝統衣服とその復刻版など65着を5月10日まで3回に分けて週替わりで展示する。外国人観光客から高い関心を集めるなど初日から好評で、担当する学芸員の竹内隼人さん(23)は「5月5日には折り紙で伝統衣服を作成する関連企画もあるのでぜひ参加を」と呼び掛けている。
 博物館内の特別展示室には、アイヌ民族の代表的な衣装である木綿の布地服に切り伏せ文様を施した「チカラカラペ」をはじめ、木の皮で作られた糸で縫いこんだ樹皮衣「アットゥシ」、切り伏せや刺しゅうをふんだんに使った彩り鮮やかな「ルウンペ」、木綿衣に白い切り伏せ文様を施した「カパラミプ」など26作品を展示。このうち5組は同館所蔵の衣装と複製品を並べており、文化を現代に継承している様子も紹介されている。
 民族衣装はそれぞれ特徴が異なり、赤や白、紺など豊かな色彩で文様が施されている。企画展初日は多くの外国人観光客が初めて触れるアイヌ民族の衣装に興味津々。各作品の前で記念写真を撮る人も多くアイヌ文化へ関心を寄せていた。
 竹内さんによると、複製品制作に当たっては町内のアイヌ刺しゅうに携わる女性10人が4カ月がかりで20着を縫い上げたといい、「布の素材なども調べたと記録にあり、その完成度の高さも見どころです」と話す。
 5月5日には午前11時から子ども向け企画「折り紙でルウンペをつくろう」(先着10人)を開催する予定。連休期間中もさまざまな体験メニューなどを用意しており、地元を含め多くの来場を呼び掛けている。
http://www.tomamin.co.jp/20160437563

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地球温暖化で地球の軸がぶれ始めた

2016-04-21 | 先住民族関連
JBpress 2016.4.18(月)
著名な科学誌が論文を発表、氷床の大量溶解が原因

エクアドル・ガラパゴス諸島沖を泳ぐアオウミガメ〔AFPBB News〕
 日本の主要メディアが取り上げないのが疑問に思えるほど重要な記事が今月8日、米科学誌に発表された。科学にご興味のない方もぜひご一読いただければと思う。
 論文を端的に述べると「地球温暖化によって地球の軸がぶれ始めている」という内容である。地球の軸とは北極と南極を結ぶ地軸のことだ。
 ご存じのように地球は完璧な球体ではなく、北極の自転極と南極の自転極を結んだ軸を中心に自転している、いわばコマのようなものである。
 地軸は公転面に対して23.4度という角度で傾いている。その傾きがあることで、地球が太陽を1年で1周する間に日本などは四季が巡ってくる。傾きがないと1年中同じ季節ということになる。
2000年頃から変化強まる
 8日に発表された論文は、『サイエンス・アドバンシーズ』という科学誌に掲載された。著名な科学誌『サイエンス』のオンライン版と言える出版物で、研究者の評価は高い。
 実はこれまでも、自転極が長い年月をかけて移動していることは知られていた。1年にわずかであるが移動していた。ところが2000年頃から、急に移動のペースが速まっている。しかも向きも変化している。
 論文の著者の1人で、米カリフォルニア州の航空宇宙局(NASA)ジェット推進研究所のスレンドラ・アディカリ氏は米通信社の取材に対し、「近年の自転極の動きは20世紀に見られたものとは違い、たいへんドラマチックです」と答えている。
 何がドラマチックなのか。
 北の自転極(以下便宜的に北極点)はこれまで、西方向に動いていた。西方向というのは、地球儀を真上からみた時にカナダ方向を指す。しかし2000年頃から移動の方向が、経度にして約75度東になり、英国へ向かっているというのだ。
 移動距離にすれば1年で7インチ(約17.5センチ)に過ぎないが、地球科学的には「たいへん重要な情報」(アディカリ氏)であるという。
 論文の最大のポイントは、北極点の移動が地球温暖化に影響を受けているという点だ。温暖化の原因は様々だが、NASAによると2015年は過去136年間の観測史上、地球上の平均気温が最も高かった。
 気温の上昇に伴い、グリーンランドの氷河や西南極の氷床が大量に溶けて質量の再分配が起きているというのだ。つまり、大量の固体が液体になったことで地球上に大きなうねりが生じ、それが地軸を動かすほどの力になっている。
 ちなみに、同論文ではグリーンランドの氷河は毎年275兆キロが、西南極からは毎年124兆キロが溶けているという。
 実は2009年、米テキサス大学のジャンリ・チェン教授の研究チームが英科学誌『ネイチャー・ジオサイエンス』で、南極の氷の融解が海面上昇につながる恐れがあると警告していた。
溶けた水が移動して地軸が変化
 それまで、南極の氷床は地球温暖化の影響をそれほど受けないと言われていたが、実は融解は着実に進んでいることが判明した。氷が水になることで地表上に動きが起こると、地軸は質量を失った場所へと動いていく。
 論文のデータ収集に使われたのは、地球観測衛星グレース。地球の重力を測定することで海洋や極地での大規模な変化を探知できる。
 論文ではさらに、氷の融解以外の地球温暖化の影響も記述されている。特にユーラシア大陸で大きな湖の水位が低下したり地下水の枯渇が起きている。こうした現象も地軸のブレを起こさせる要因になっている。
 アディカリ氏と共著者のエリック・アイビンス氏の計測によると、グリーンランドの氷河の融解だけでは地軸の移動は発生しなかったという。西南極での氷床が溶け出したこと、さらにユーラシア大陸の水源の枯渇が地軸移動の複合的な理由だとしている。
 一部研究者から大陸での水源の枯渇は、地軸移動の原因としては軽微ではないかとの疑問が寄せられた。しかしアディカリ氏は次のように説明している。
 「ユーラシア大陸での水量の変化がないと、地軸の方向の変化の説明がつかないのです。地軸移動が起こる確固とした証拠を初めて示させたと思っています」
 特に2003年から2015年までの氷と水の質量分配の影響が大きいという。
 地球温暖化と地軸の移動との関連は今回初めて科学誌で発表されたが、地球上にはすでに気づいていた人たちがいた。先住民族イヌイットたちである。
 科学的な論文紹介の後に、イヌイットの経験的な見方を紹介することは不釣り合いかもしれないが、1つの見方として記したい。
 2010年、カナダのドキュメンタリー番組でイヌイットたちが「地球の軸がぶれている」と発言し、部族長がNASAに書簡を送付していた。また番組でインタビューを受けたイヌイットたち全員が、太陽と星の位置が変化しており、地軸がぶれているのではないかと発言している。
 同番組に出演したイヌイットのサミュエリ・アンマックさんは、幼少時から毎日父親に天空を確認するように教えられてきたという。
心配し過ぎる必要はないが・・・
 「1年を通して太陽の軌跡や星の位置を見ています。見ていると言うより、太陽や星はイヌイットの生活の一部なのです。ですから変化が起きればすぐに分かります」
 「いま太陽は本来沈む場所からずれています。星の位置も本来あるべき所にないのです。これは地球の軸がぶれているとしか説明がつきません。どうしてそうなったのかは分かりません。ただ空が変わってしまいました」
 別のイヌイットは「すべてが東に流れている」という興味深い発言もしている。
 イヌイットたちは自然現象の冷徹な観察者である。もちろん地軸変化の理由を分析する研究者ではないので、温暖化が原因であるとの結論には至っていない。それでも5年以上前から、地軸の変化に経験論的に気づいていたと言えるかもしれない。
 しかし前出のチェン教授は今回の論文結果が出ても、「心配することはありません。地球温暖化の興味深い一面が現れただけです」と心配しすぎる必要はないと述べる。
 確かに地軸移動の方向が変わったことで近い将来、人類に多大な影響が出ることはなさそうだ。それよりも地球温暖化によって様々な悪影響が表出している点を憂慮すべきだろう。
 チェン教授でさえ、2009年の論文内で「南極の氷床の融解によって、今後世界の海面上昇に大きな影響を与えることになるだろう」と記している。
 西南極の氷がすべて溶けることはないだろうが、もし融解すると世界中の海面を約5メートルも上昇させるという。そうなると地軸移動どころの話ではない。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/46610

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アイヌ政策提言ヘ団体発足


2016-04-21 | アイヌ民族関連
北海道新聞2016/04/10
来年国際シンポ代替案をまとめ
アイヌ民族と学識者らが協力して政策提言をしようと設立された市民会議(写真)
国内外の学識者やアイヌ民族らが9日、目指すべきアイヌ政策を提言していくための市民会議を札幌市内で設立した。現在の政府施策は先進各国の先住民族政策と比べて立ち遅れているとの認識が参加者から示され、年数回、検討会議を開き、来年は国際シンポジウムも主催して代替案をまとめていく方針を決めた。
第1回会議は北大で行われ、約40人が出席。道東や樺太アイヌ協会からの参加
もあった。団体名を「アイヌ政策検討市民会議」(世
話人・丸山博室蘭工大名誉
教授ら)とし、歴史、文化、社会、政治、法律の各観点から現在の政策に欠落していたり、不十分だったりする部分を洗い出すことにし
た。
シンポジウム後の報告書
は英訳もして国連の人権関連機関に提出する。
アイヌ民族からは「生活の糧を得られる政策を考えていかなくてはならない」「生活が安定して初めて、次のことを考えられる」などと福祉、経済対策を望む
声が相次いだ。北大大学院
法学研究科の吉田邦彦教授
は「貧困対策には、過去の
土地収奪や人権じゅうりん
への償いという根拠がある
ことを示していく必要がある。そうすることで、国全体の問題として予算化を求
めることもできる」と述べた。
ほかに取り上げるべき課題として、全国の大学が研究目的で集めたアイヌ民族の遺骨返還問題や学校教科書のアイヌ民族についての記述、共有財産問題などが
挙がった。

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