ようこそ石の華へ

鉱物の部屋へのいざない

鉱物の本

2012-07-30 11:02:41 | 日記・エッセイ・コラム

今日は「石の華」にとっては記念すべき日です。

昨年の7月30日に「石の華」を開店し、今日が開店1周年の日となります。この1年間にご来店されたお客様の皆様、本当にありがとうございます。何とかやっています。今後とも宜しくお願い申し上げます。

さて、今日は鉱物の本です。

昨日、定期購読しているデアゴスティーニの「地球の鉱物コレクション」(120号)が届きました。それが完結号となります。隔週発行でしたから創刊号から約4年半かかった事になります。完結号の最後にはバックナンバーの正誤表が載っていました。訂正をしてようやく完全版となります。これから全体をじっくり読み返したいと思っております。

今日の「鉱物の本」はそれとは違う本の事です。

それは福井市自然史博物館が昨年の夏に開催していた第72回特別展「きらきらクリスタルー水晶とそのなかまたちー」の展示解説書です。この解説書は昨年の特別展の時にはまだありませんでした。発行日は今年の3月10日となっております。

先日、石川県鉱物同好会の山本会長がこの展示解説書が非常に良かったとおっしゃっていました。私はその時は豊橋市自然史博物館が発行した「キラキラ水晶展」の展示解説書の事と勘違いして同意していたのですが、調べてみて、まだその本を見ていない事に気付き、早速、福井市自然史博物館から取り寄せました。

その本を見て驚きました。それは本当に非常に良い本でした。その展示解説書に載っている水晶やメノウの標本が良い事と、それらの写真が素晴らしく良かった事です。解説も実に詳しく書いてあり、鉱物の文献としても一級の資料になります。その本は吉澤康暢館長の思いと総意が詰まっていました。

実は、私は吉澤館長には一度お目にかかった事があります。それは昨年の3月でしたが、市川鉱物研究室を訪ねた時です。それは昨年の市川新松展の開催前の時期で、私が訪ねた時にちょうど吉澤館長への新聞社の取材が行われていました。吉澤館長は4年の歳月を掛けて市川新松氏の標本を整理されたとおっしゃっていた事を思い出します。吉澤館長と水晶の出会いは小学校高学年の時だそうです。それは私の場合も同じで、多くの石好きの人たちとも共通するところだと思います。「石の華」のお客さんにも同世代のひと達がたくさんいます。皆さん、透明な水晶の結晶に魅了されてしまったのです。

その展示解説書を見ていると、見覚えのあるメノウの写真を見掛けました。写真提供者を見ると何と!山田英春さんの名前がありました。あの「不思議で美しい石の図鑑」の著者です。さらにオパールのページでは「石川県西部の川でのオパール探し」と題した写真も載っていました。その写真は恐らく赤瀬と思われる川の風景と山田英春さんの奥さんとお嬢さんも写っていました。何となく親近感が湧きました。石川県産では他に遊泉寺や菩提産の紫水晶や玉髄、メノウも載っています。石川県人としても親近感のある一冊です。

思うに地方博物館の発行する展示解説書には良い本がたくさんあると思います。今、手元には「水晶ってすばらしい!」(相模原市立博物館 平成15年)や「立山に産する玉滴石 オパールの世界」(立山カルデラ砂防博物館 1999年)等があります。どの本も内容が充実しております。一般の書店売りの本とは違った趣で石好きの人達にも満足できるレベルの本が多いと思います。

石川県でも充実した自然史系の博物館が欲しいと思ってしまいました。

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