ようこそ石の華へ

鉱物の部屋へのいざない

はみ出し標本

2021-04-09 11:30:37 | 日記・エッセイ・コラム

先日仕入れて来た鉱物標本の整理に苦労しております。今回の仕入れでは、大きなものが多く、それらにうまく収まる標本箱がないからです。

先日のブログ「龍の鱗」のジャカレー水晶もそうでしたが、ダイソーの100円コンテナにもはみ出してしまうものが他にもあります。

上の写真がそれです。それはブラジル産の曹長石ですが、不思議な存在感と美しさがありました。ただ、問題は、それにちょうど良く収まる標本箱がないのです。

上の写真はブラジル産の巨大なフラワーアメシストです。その形状と存在感に惹かれました。

大きな標本にはそのサイズ感なりの魅力があると思います。その昔、新宿ショーなどで見た博物館クラスの大きな鉱物標本には、当時、自分には関係ないものという意識で見ておりました。それらは高額で、一種の憧れ的な羨望感で見るに留まり、所有したいとは思いませんでした。

現在、石の店をやっていると、大きな標本は、看板的な意味合いもあって、どうしても仕入れたくなってしまいます。とてつもない巨大なものは金額的に難しいのですが、比較的安価でそれなりのサイズ感のものは大事なのです。大きなものは収納の問題があるものの、展示的な意味では、重要な存在なのです。

ただ、大きなものほど流通し難く、そのサイズに合う標本箱も存在しません。

自然は人間の勝手な願望からは無関係に自由に振舞います。人間の決めたサイズには収まらないことの方が多いのです。

「石の華」店内を見回してみると、標準的な標本箱に収まっているものが多いものの、中にはどうしても標本箱からはみ出しているものもあります。

上の写真はブラジル産のルチル入り水晶の群晶です。もう少しのところで、はみ出しております。

上の写真は鹿児島県の串木野鉱山産の方解石(双晶付き)と黄鉄鉱のクラスターですが、これももう少しのところで、はみ出してしています。(ひとつ大きいサイズの標本箱では納まるバランスが悪いのです。)

鉱物標本と標本箱の関係性はコレクションの際の大きな問題です。

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