ようこそ石の華へ

鉱物の部屋へのいざない

バーズ・アイ・ビュー

2014-03-06 15:15:35 | 日記・エッセイ・コラム

今日は「バーズ・アイ・ビュー」です。

昨日、一昨日に北陸朝日放送で放送された「美都金沢」という特番の録画を見ました。番組そのものは松岡正剛さんが出演されており、これまでによく見てきたありきたりの金沢番組とは違って、金沢という都市を「美しい矛盾」として編集工学的に捉えており、好感が持てました。・・・、このブログは番組批評ではありません。

「美都金沢」を見ていて新鮮に思った事は、番組の内容そのもそよりもその映像です。例えば、金沢21世紀美術館をその上空から撮影していました。その建物を真上から見る視点はこれまでになかった視点でした。私は最初、その映像はクレーンを使って撮ったのかと思ってしまいましたが、どうもラジコンヘリと小型カメラで撮影されたようです。その制作会社に勤めていた方から聞きました。

そのような視点からの映像は普段あまり見る事がありません。普通の観光では決して見る事のできない視点です。その映像は鳥の目でみたような映像です。そのような視点からの映像はテレビ画面を見ていても見慣れていない分、新鮮に映ります。そのように新鮮に思うのは移動する俯瞰映像好きな私だけではないと思います。そのような視点からの映像は「バーズ・アイ・ビュー」と言えそうです。

そのような「バーズ・アイ・ビュー」的な映像は最近よく見るようになった気がします。そう言えば、何かの番組で金沢城公園を同じような視点で撮影していました。他にもBS朝日だったと思いますが、長崎の軍艦島や美保の松原や白川郷や石見銀山、等々を同じような視点で撮影した映像が流れていました。それらの映像はやはりラジコンヘリと小型カメラを使って撮影しておりました。

高性能なラジコンヘリと小型カメラの登場で、これまであまり見る事のなかった新鮮な映像を簡単に見る事が出来るようになりました。このような視点からの映像は今後も普通に見れる時代になったのだと思います。そのような映像を撮影するにはこれまでは本物のヘリコプターを使って大がかりに撮影するしかありませんでした。それが、低予算で日常的に撮る事が可能になったのです。この事は大げさに考えると、「人類が獲得した新しい視点」と言えるかも知れません。

人類はこれまでも新たな機器を発明して視覚の範囲を拡張してきました。例えば、顕微鏡や望遠鏡等は新しい視点をもたらしてくれた、と言えます。今回のラジコンヘリと小型カメラによる撮影は視点の拡張という意味では顕微鏡や望遠鏡に匹敵するのかも知れません。否、それらよりももっと大きな意味があります。それは単なる拡大という機能だけではなく、視点の拡張と共に移動する事も可能です。移動可能な視野は短視眼的な視点よりもはるかに多くの情報をもたらしてくれます。そしてそのように流れる映像は見ていて気持ちが良いのです。

「バーズ・アイ・ビュー」が普通にあたりまえの時代になったのです。うれしい事です。

そう言えば、名古屋に「バーズ・アイ・ビュー」というバーがあった事を思い出してしまいました。

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