ようこそ石の華へ

鉱物の部屋へのいざない

ミクロとマクロ

2014-03-04 13:40:09 | 日記・エッセイ・コラム

今日は「ミクロとマクロ」です。当然の事ながら、経済の話題ではありません。

先ほど、常連さんになっている予備校生のN君が来店しました。大学の合格発表が6日という事で、何となく落ち着かない様子です。どうも本屋で隕石の本を見たらしく、本物の隕石が見たくなった、という事で来たようです。彼の石好きは化石に始まり鉱物、さらに隕石へと広がっているようです。

私は店にある隕石(キャニオン・ディアブロや南丹隕石やイミラック石鉄隕石や炭素質コンドライトNWA3095)等々を見せました。隕石には地球の鉱物とはまた別の魅力が詰まっているという話をしました。特にプレソーラーグレインという太陽系誕生前の物質が入っているという話をすると彼は目を輝かせました。それは太陽系誕生の何世代か前の超新星爆発の欠片かも知れない、という話には宇宙的ロマンを感じたようです。宇宙空間に漂っていたプレソーラーグレインは太陽のフレア爆発による衝撃波なのでしょうか?圧縮して集約して隕石になったようです。そのような隕石が今ここにある、という事に感動したようです。

プレソーラーグレインの研究はそれほど古い研究ではありません。現在進行形で進んでいるミクロの粒子の研究は今後も数々の新しい知見をもたらしてくれるだろう、と思います。ミクロの粒子はマクロな宇宙の新発見に繋がっています。

N君が帰った後、Webを見ていると「太陽系外惑星、新たに715個発見」というナショナルジオグラフィックスニュースを見つけました。それはケプラー宇宙望遠鏡での観測結果から得られた、とありました。興味深いのは、太陽に似た恒星が持つ比較的小さな惑星が多いという事実です。「創造主は小さな惑星を作るのが好きなようだ。」という天体物理学者の言葉が印象的です。新たに発見された惑星のうち、4つがハビタブルゾーン内で恒星の周りを公転しているそうです。ただ、4惑星の直径はいずれも地球の2倍強で、海が存在するものの大気は生物が生きるのに適さない可能性がある、というものです。生命の存在発見まではまだまだ先の事かも知れません。ただ、「ケプラー第2計画」もあるそうなので、今後が楽しみです。

マクロな宇宙研究には今後も新しい発見が期待できそうです。

隕石のミクロな研究と宇宙のマクロな研究は今後もワクワクするような新事実を解き明かしてくれるだろうと思います。

映画「パワーズオブテン」(1968年 イームズ夫妻監督 IBM)ではありませんが、ミクロな世界とマクロな世界の繋がりの事を想いました。

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