ようこそ石の華へ

鉱物の部屋へのいざない

相似2

2014-09-27 12:00:10 | 日記・エッセイ・コラム

今日は「相似2」です。昨日に続きます。

昨日の「相似」では柘榴石の一種であるツァボライトと方解石の「相似」だったのですが、もうひとつ同じような「相似」現象があった事を思い出しました。

それも、また同じように店にある水晶と過去の鉱物カレンダーにあった柘榴石の写真との「相似」です。

Grossular
へソナイトと呼ばれる灰礬柘榴石(Grossular)

上の写真は2008年度版のイタリア製の「Giuseppe Agozzino MINERAL」という柘榴石カレンダーの写真です。

Dscf6774
上の写真はパキスタン産のハーキマータイプ水晶の結晶です。

どうでしょうか?これらも何となく似ているような気がします。水晶は六方晶系の鉱物ですから立方晶系の柘榴石と互いに似ている事が不思議な感じがします。

今回は水晶の方が先にあって、最初は変わった形の水晶があるものだーと思っていたところ、鉱物カレンダーで見た変わった形のヘソナイトに似ている、と気づきました。どうも両者は1本の結晶に見えますが、実は複数の結晶の合体したものらしいと考えられます。このような連晶も結晶外形に多様性をもたらすようです。両者とも偶然にできた形の様に思えます。ただ、面白い事に本質的に違うもの同志が似ているのです。

このような「相似」現象を見ていると「相似率」という言葉を思い出します。「相似率」とは松岡正剛さんが発行した『遊』(1978年)という雑誌の特集号のタイトルです。その雑誌には様々な「相似」現象が紹介してあり、その視覚的な相似感覚による遊びが非常に面白かったと思いました。

今日の「相似」現象は単なる偶然の現象かも知れません。ただ、「相似率」には「本性の同一性」という背後に隠れているものがあるようです。もしかすると、偶然性の背後に隠れている必然性があるのかも知れません。

「相似」現象はただ単に面白いだけではなく、背後に隠れている必然を探り当てる兆しのようなものかも知れない、と思います。

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