松井ゆみ子のアイルランド・キッチン・ダイアリー「グース」

　ダブリンで数日すごしたあと、クリスマス準備に突入し、更新が遅くなってごめんなさい！
　景気が少し上向いてきたのか、クリスマス前のダブリンは買い物するひとで、ものすごい賑わいでした。

グース、けっこう大きいです。骨が多いので肉は少ないけど、素晴らしいお味。

　わがニューブリッジの町も同じで、２３日は日曜日でも開けている店が軒並みで、ショッピングセンターも歩くだけでぐったりするほど、人であふれかえっていましたし。
　人々の表情が明るいのは、なによりです。

　我が家のクリスマスディナーは、前回お伝えしたようにグースに初挑戦。
　おいしいと聞いていたけど、確かにターキーなどにくらべてずっと、味に深みがあります。

　すごく脂があるので、アルミホイルでくるみ、ラックつきの天板にのせて脂を落としながらローストします。

　最後にホイルをはずして、皮目をぱりっと仕上げるのですが、この皮のおいしいこと！
　スタッフィングは、トラディショナルに、チェスナッツとクランベリーを使いました。

　ソースはわたしのオリジナルで、オレンジのしぼり汁にハチミツとお醤油を加えたもの。
ダック系の味なので、オレンジは合うかなと思って。ばっちりでした。

　初めてあつかう食材は、少しキンチョウするけど、楽しいです。
　おいしければ、なおさら。

　クリスマスプディングも、ミンスパイも、トライフルも準備して、冷蔵庫は満杯。
　こんなにたくさん、誰が食べるの？と、オソロシイほど。

　でも、食べるものがたくさんある台所って、とても豊かな気分になれます。
　冬の暗い時期に、ごちそうを食べる習慣があるのは、人々が前向きに生きていく上で、とても大切な気がします。
　
　クリスマスプディングとミンスパイのレシピは、拙著「家庭で作れるアイルランド料理」に載せたので、来年はぜひ、つくってみてくださいね。

　すっごくかんたんで、自分でいうのもナンですが、なかなかおいしいです。
　ほんとうは、３ヶ月ほど前つくりおきをするのですが、わたしのレシピはクリスマス直前に作るのでオッケー。材料も、日本向けにだいぶ減らしているので、大家族でなくても食べ切れます。

　次回の更新は、年明けに。
　６年ぶりに、アイルランドで迎える新年です。

　ではみなさま、どうぞよいお年を！

★松井ゆみ子さんのプロフィールはコチラから★
☆「松井ゆみ子のアイルランド・キッチン・ダイアリー」投稿一覧はコチラから☆

⇒「松井ゆみ子さんの著書はコチラから購入できます！」