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松井ゆみ子のアイルランド・キッチン・ダイアリー「うさぎのパテ」

2009-08-24 22:56:41 | 松井ゆみ子のキッチン・ダイアリー
 またまた地元ニューブリッジの話題で恐縮ですが、ブルターニュ出身の青年たちがまかなうビストロ「オリヴィエ」は、めちゃお気に入り。

うさぎのパテ。アイスクリームのスクープ3個分くらいの量で驚いたけど、ぺろっといただいちゃいました。
 町に1本しかないメインストリートから、ひょいと横丁に入る目立たない場所にあるにも関わらず、地元民に支持され、友人たちの間でも評価の高い店です。

 それなのに、マークとわたしは店の看板に書かれた「ピザとステーキ」の大きな文字に食指を動かされず、うわさを聞いた後も、長いこと行かずじまいでした。

 ある夜、ふいと気まぐれに、オリヴィエに行ってみようかということになり、一度行ってからは、すっかりご贔屓に。

 イタリアンをうたっているけど、実はフレンチがお得意の店で、それもブルターニュ仕込みなのか、家庭的な伝統料理が特においしくて、なんだピザ屋じゃなかったんじゃん。

 バブルのはじけた後のアイルランドでは、北風の吹くレストランが続出しており(味そこそこで、高い料金とってたとこ。信念持ってる店は健在です)、集客しやすいのはピザをメインにしたカジュアル系のレストランなのだとか。

 イタリアンを名乗っても、パスタの種類はどこも似たりよったり。

 あっさりしたペペロンチーネや、ボンゴレなどは、めったにお目にかかれることもなく、トマトソースもシンプルなトマト味は少なく、クリームが入ったこってり系が主流です。酪農王国ですから、誰もが「リッチ、イコール、クリーム入り」と描くらしく、チーズやクリームでまとめたソースのオンパレード。

 あ、それとミートボールも、みんな好き。大人のパスタが少ない、という印象です。

 そんな国ですので、オリヴィエも「ああ、イタリアンね」と軽く見ておりました。失礼、失礼。

 と、いいつつ、ピザも食べたのよ。ちゃんと自家製の生地で、具もたっぷり、巨大でのけぞりましたが、すごくおいしかった。そうだ、その日は、わたしたちも「軽く、ピザが食べたいね」気分で、ならオリヴィエを試してみようってことになったんだっけ。

 そのときに見たメニューに、ブルターニュ名物のガレットを見つけたり、うさぎ料理があったりで「へぇ~今度ゆっくり来てみよう」って、ぐっと興味がわいたのでした。

 がんばり屋さんの青年たちで、昼12時から夜10時まで、ぶっ通しでオープンしていて、テイクアウトもできます。

 時間が限られてないのは、ものすごく助かる。

 この間は、ひとりで町へ買い物に出た帰りに小腹がすいて、ちょこっと立ち寄ったのは4時近くとハンパな時間。

 ランチのメニューを渡してくれたのだけど、パニーニやサラダ、あるいはパスタと一皿どっかん料理が中心で、今ひとつ選びきれず、顔見知りになったスタッフに「かるーく前菜にワイン、くらいの感じで食べたいのだけど」というと、夜のメニューを持ってきてくれました。

 そういうフレキシビリティが好き。

 で、見つけました。これだ。うさぎのパテ。

 うさぎは、初めてなの。食べてみたい食材のひとつなのに、なかなかチャンスがなくて。

 登場したパテは、お肉たっぷり、あたためてくれたバゲットにのせて口にいれると、ふんわりと甘く、いや旨い旨い。

 聞いてたとおり、鶏肉に似てるけど、もう少ししっかりした肉で、ターキーの、すじっぽくないやつといったらいいのかしら。

 あー、これは好きかも。

 パテは、ねっちょり臓物っぽいタイプではなく、リエットみたい。

 添えられたサラダと一緒に食べるのもグー。

 冷たい白ワインと、贅沢なひとときを過ごすことができました。


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