アイルランドの高校過程3年間のうち、最初の一年をトランジション・イヤーと言いますが、今回はその後のリービング・サーティフィケート・プログラム(5、6年生)のお話。リービング・サーティフィケート(Leaving Certificate)とは、高校卒業時に受験するアイルランドの国家統一試験です。試験の結果で、進学する大学やカレッジが決まり、また就職にも大きく影響してくるので、リービング・サートは人生においてとても重要な試験です。高校最後の2年間をかけて、試験に向けてハードな勉強が求められます。
先日、6年生に編入した男の子と一緒にSt. Conleth’s Collegeの始業式に行ってきました。初日、6年生だけ集められて、高校過程最後の一年間に向けて先生からお話がありました―「アルバイト? 諦めてください。友達との長電話、週末遊び歩くこと、テレビゲーム、これらも控えてください。ソーシャル・ライフは大事です、でもバランスを取りなさい。リービングまで後9ヶ月、たったの9ヶ月くらい、勉強に集中しなさい。リービングの結果は人生に大きく影響するのだから!」・・・予備校みたい!? “受験戦争”は日本だけではないのですね。アイルランドの受験も相当し烈です。
ダブリンの南部にあるAshfield Collegeという進学校(ここはトランジション・イヤーを設けていません)では、学校の後も毎日、5年生は2時間、6年生は3時間の自宅学習が推奨されています。
そうでなくても英語のハンディがある留学生は、毎日自宅学習しないとついていくのも大変。ネイティブの学生の何倍もの努力が必要です。4年から5年生に上がって、「勉強、本当に大変…」とみんなこぼしています。
リービング・サーティフィケートは毎年6月に行われます。ポイント制で、7科目まで受験ができます。そのうち点の高い6教科が、その生徒のポイントとして換算されます。それぞれハイヤー・レベルとオーディナリー・レベルを選択しますが、ハイヤー・レベルの方が難しい分、ポイントも高くなります(ハイヤーの満点が100ポイントに対し、オーディナリーの満点は60ポイント)。英語、数学、アイルランド語(留学生は免除)は必修です。
アイルランドの高校はフォーム・クラスと呼ばれる自分の所属クラスはありますが、これは朝の出席のみ、その後は、それぞれの生徒がリービング受験にむけて選択した科目のクラスへと散っていきます。科目選択は、自分の興味、能力、進路に合わせて慎重に選択します。キャリア・ガイダンスと呼ばれる進路指導の先生も相談にのってくれるでしょう。
さて、数週間前にAshfield Collegeの5年生の男の子がオフィスに来ました。「勉強、どう?」と聞くと、「マジ、難しいです。単語だけで精一杯」。将来法律を勉強したいという彼が選択しているのは、英語、数学、地理、ビジネス、生物、製図。数学はオーディナリーだけど、後はハイヤーレベル。
「数学は超カンタンっすよ。授業でも時間余ってます」と言うので、じゃハイヤーに変えれば?と言ったところ、「いや、調子にのるとよくない…」、というより、その余力を他の教科にまわす作戦らしい。
誰もが用語に苦労しているのが生物。「教科書の一番最後に載っていた単語集を頑張って覚えたんですよ、そしたらそこからばかり出てくるので正解だった」というのは本当に賢いやり方!
地理は早速試験があったそうで、「10問中3問しか合ってなくて怒られた」。その試験も、「言葉を覚えて書くんじゃなくて、説明しなくてはいけないんですよ。問題の意味はわかっても、書くのが難しい」。本当の意味での、理解が問われる試験のようです。
ビジネスも同様、「10問中5問合ってて誉められた」 2問の差って??(笑) ビジネスでも、「企業家と投資家の関係について述べよ、とかいう問題が出るんです…」、それは日本語でもタフな質問…。ビジネスは毎回、授業でテキスト3ページくらい進むそうで、テキストを読みこなすだけでも大変だそうです。それを理解して、自分の言葉で書きあらわせるレベルまで持って行かなくてはいけないので、アイリッシュの生徒でも必死。
「製図は俺、優秀な生徒ですよー。コンパス使って、ひたすら絵描いてる。楽しくないけど楽」だそうです。
で、英語は??「本当に難しい!!」 ネイティブにとっても国語だもん…。今、ショート・ストーリーを書く勉強をしているそうです。書き出しが決められていて、自分で続きを書く、という課題。英語力はもちろん、文章や物語の構成力とか、正しいナレーション(物語、レポート、手紙、などそれぞれに適した文体)などができていないといけません…。もう、がんばれー、としか言えません!
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地理と化学の教科書 | |
上が日本の教科書 中がアイルランドの分厚い教科書 一番下は電話帳 | |
難解な問題が並ぶ数学 |
ダブリンの南部にあるAshfield Collegeという進学校(ここはトランジション・イヤーを設けていません)では、学校の後も毎日、5年生は2時間、6年生は3時間の自宅学習が推奨されています。
そうでなくても英語のハンディがある留学生は、毎日自宅学習しないとついていくのも大変。ネイティブの学生の何倍もの努力が必要です。4年から5年生に上がって、「勉強、本当に大変…」とみんなこぼしています。
リービング・サーティフィケートは毎年6月に行われます。ポイント制で、7科目まで受験ができます。そのうち点の高い6教科が、その生徒のポイントとして換算されます。それぞれハイヤー・レベルとオーディナリー・レベルを選択しますが、ハイヤー・レベルの方が難しい分、ポイントも高くなります(ハイヤーの満点が100ポイントに対し、オーディナリーの満点は60ポイント)。英語、数学、アイルランド語(留学生は免除)は必修です。
アイルランドの高校はフォーム・クラスと呼ばれる自分の所属クラスはありますが、これは朝の出席のみ、その後は、それぞれの生徒がリービング受験にむけて選択した科目のクラスへと散っていきます。科目選択は、自分の興味、能力、進路に合わせて慎重に選択します。キャリア・ガイダンスと呼ばれる進路指導の先生も相談にのってくれるでしょう。
さて、数週間前にAshfield Collegeの5年生の男の子がオフィスに来ました。「勉強、どう?」と聞くと、「マジ、難しいです。単語だけで精一杯」。将来法律を勉強したいという彼が選択しているのは、英語、数学、地理、ビジネス、生物、製図。数学はオーディナリーだけど、後はハイヤーレベル。
「数学は超カンタンっすよ。授業でも時間余ってます」と言うので、じゃハイヤーに変えれば?と言ったところ、「いや、調子にのるとよくない…」、というより、その余力を他の教科にまわす作戦らしい。
誰もが用語に苦労しているのが生物。「教科書の一番最後に載っていた単語集を頑張って覚えたんですよ、そしたらそこからばかり出てくるので正解だった」というのは本当に賢いやり方!
地理は早速試験があったそうで、「10問中3問しか合ってなくて怒られた」。その試験も、「言葉を覚えて書くんじゃなくて、説明しなくてはいけないんですよ。問題の意味はわかっても、書くのが難しい」。本当の意味での、理解が問われる試験のようです。
ビジネスも同様、「10問中5問合ってて誉められた」 2問の差って??(笑) ビジネスでも、「企業家と投資家の関係について述べよ、とかいう問題が出るんです…」、それは日本語でもタフな質問…。ビジネスは毎回、授業でテキスト3ページくらい進むそうで、テキストを読みこなすだけでも大変だそうです。それを理解して、自分の言葉で書きあらわせるレベルまで持って行かなくてはいけないので、アイリッシュの生徒でも必死。
「製図は俺、優秀な生徒ですよー。コンパス使って、ひたすら絵描いてる。楽しくないけど楽」だそうです。
で、英語は??「本当に難しい!!」 ネイティブにとっても国語だもん…。今、ショート・ストーリーを書く勉強をしているそうです。書き出しが決められていて、自分で続きを書く、という課題。英語力はもちろん、文章や物語の構成力とか、正しいナレーション(物語、レポート、手紙、などそれぞれに適した文体)などができていないといけません…。もう、がんばれー、としか言えません!
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