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生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

生き生き箕面通信730 ・「精神的被害です」と基地賛成派住民――「安保50年」

2010-12-06 07:14:51 | 日記
おはようございます。アメリカ国務省がウィキリークスを徹底的に攻撃し、世界の人々の知る権利が重大なピンチに直面しています。一方、ウィキリークス支援の新たな動きも出てきました。
生き生き箕面通信730(101206)をお届けします。

・「精神的被害です」と基地賛成派住民――「安保50年」

 「沖縄・基地集中の真相 海兵隊移転の行方は? 激突!沖縄と日米政府 平和の代償」。NHK「安保50年」は昨夜の2回目に長いタイトルをつけました。内容は、日本本土の反基地運動の高まりに危機感を募らせた米軍が沖縄に目をつけ、海兵隊をはじめとする部隊を本土から沖縄に移したこと、軍の力で有無を言わせず土地を強制的に取り上げ、銃とブルドーザーで広大な飛行場や訓練地を造り上げたこと、日本政府は日本独立のときに、戦時中に続いて再び沖縄を犠牲に供し、さらに沖縄の本土復帰時も基地はそのまま米軍に提供し続けたこと、その陰での軍用地主の苦悩などをリポートしました。

 この歴史的経過から浮かび上がってくるのは、本土の私たちが、好むと好まざるとにかかわらず、「沖縄差別」に手を貸してきたという事実であり、結果です。「私たちには何もできなかった。仕方がなかった」といういいわけです。

 もちろん、第一義的には、日米両政府の「沖縄に基地を集中する」という政策決定とその遂行に問題があります。しかし、半世紀以上も基地を押し付け、今後も押し付け続けることを暗に認めているのが、私たちの現実の姿でもあることは意識しておくことが必要だと思います。

 最近は、尖閣や北朝鮮砲撃事件などから、「沖縄への米軍のプレゼンス(存在)の重要性が改めて認識されるようになった」「日本には米軍の抑止力が欠かせない」という口実で、沖縄の基地を積極的に評価する声も高まっています。

 本土の多くの人が、「沖縄の人々には申し訳ないが……」とか、「日本全体の安全確保のために理解と協力を」とか、いっています。つまり、沖縄の人々の犠牲の上で、身の安全を享受しているのです。

 昨夜の番組の中で、辺野古に住む基地賛成派の若い男性が、「私の中にもある”モヤモヤ感”は精神的被害だ」とつぶやいていたのが印象的でした。

 番組では、根本問題の「本当に沖縄に基地がいるのか」については触れようとしませんでした。本土側の「沖縄差別」についても、掘り下げ方が不十分でした。政府に首根っこを押さえられているNHKとしては、これが限界だったということでしょうか。

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2010-12-05 07:37:17 | 日記
おはようございます。「かじりつく石を探している総理」「問責もどこ吹く風の面構え」(今朝のよみうり時事川柳より)
生き生き箕面通信729(101205)をお届けします。

・衝撃の白リン弾訓練――「安保50年」

 NHKのスペシャル番組「安保50年」は、1回目の昨夜が「隠された米軍」。ショックを受けたのは、白リン弾を使用する訓練風景です。「いまだに、白リン弾!」。ヘリコプターから投げ網のように白い煙を行く筋も引いて地上を覆う白リン弾。場所は、日本が誇る名峰富士の山麓です。白リン弾が投下されると、緑豊かな樹海が焼かれていました。焼かれる木々の姿が、罪のない子どもたちの姿とダブりました。

 白リン弾は、5000度(2500度の説も)という高熱であらゆるものを焼き尽くし、猛毒ガスを発生すると糾弾されている「非人道的兵器」です。白リンの粉は兵士がかぶっている防御マスクにくっつくとゴムを通過して顔まで届く「骨まで焼き尽くす」と恐れられています。

 アメリカ軍がイラク攻撃をした際、イラク中西部での武装勢力掃討作戦で用いられました。なかでも04年のファルージャ攻撃では、大量のロケット砲弾を撃ち込み、女性や子供を含む一般の市民を虐殺、その虐殺事態にも国際的に非難が巻き起こりましたが、なかでも非人道的とされたのが白リン弾でした。いまでもネット上では、白リン弾で大やけどさせられた子どもの写真が掲載されています。

 白リン弾による無差別攻撃は、ジュネーブ条約違反です。同条約の追加議定書で対人使用は非合法とされました(煙幕や照明としての使用は合法という抜け道はある)。アメリカは白リン弾の項目を批准していませんが、兵士には「対人使用は違反」と教えているので、ジュネーブ条約違反の兵器であることは認識しているのです。しかし、同時に上官が「照明として使ったといえばいいのだ」と、「現場適用の基準」を教えてもいます。

 そんな非人道兵器の訓練を、現在も行っている。それも「わが富士山」のふもとで、豊かな緑を平気で踏みにじりながら行っている。日本の自衛隊との共同訓練という形で米軍の存在を、日本国民の目から隠しながら行っている。

 太平洋戦争後、日本を占領した米軍は、神風特攻隊や玉砕に現れた日本人の「狂気」を恐れ、米軍基地を日本列島全体に展開しました。その米軍の訓練や、米兵の傍若無人の振る舞いが嫌われ、「ヤンキー・ゴー・ホーム」を叫ぶ反基地闘争に押し出される形で、基地は沖縄に集中する結果になりました。

 沖縄への基地集中を本土人は見て見ぬふりをして、米軍基地の本土からの追い出しを果たしました。それだけ米軍基地が集中した沖縄は、冷戦下ではアメリカにとって最重要戦略拠点と位置付けられ、日本独立の際も本土から切り離されてアメリカの統治下に取り残されたのは、歴史が示す通りです。普天間米軍飛行場問題の淵源はそこにあります。

 そして、沖縄での訓練がやりにくくなると、今度は「自衛隊との共同訓練」という形をとり、アメリカ軍はその陰に隠された形で違法兵器の訓練を行う。

 日本で白リン弾訓練をすませて、扱い方に習熟した兵士がイラクへ送り込まれているのです。

 その実態を、日本のメディアは、朝日も読売の記者も取材もしようとしなければ、記事にしようともしません。朝日や読売にも、安全保障問題を担当する専門の記者はいるのです。しかし、仮に問題意識のある記者が取材して原稿にしても、編集トップが「ボツ」にしてしまいます。結局、いつの間にか、「米軍にヤバいネタ」は取材もしない自己規制状態になってしまいました。

 今回、NHKの姿勢は、白リン弾の映像に関する限り「大スクープ」と評価できます。欠けていたのは、白リン弾が何を意味し、現在どういう位置づけになっているかという解説です。イラク・ファルージャと結びつけたら、多分、上層部から「待った」がかかったでしょう。あれが放送できる限界だったかもしれません。

生き生き箕面通信728 ・今夜はNHKスペシャルで「安保50年」

2010-12-04 07:18:16 | 日記
おはようございます。昨日の「坂の上の雲」(再=NHK)で、日清戦争を取材する正岡子規に森林太郎(鴎外)が「正岡君が書く(戦争の)記事は写実でなければ困るよ」という場面がありました。マスメディアには現代も「写実」、真実を書くことが求められています。
生き生き箕面通信728(101204)をお届けします。

・今夜はNHKスペシャルで「安保50年」

 現在の日米安保条約は1960年に大幅に改定し、生まれ変わった新安保からちょうど50年。NHKが今夜9時15分から放映するスペシャル番組は、この半世紀を振り返って安保の検証を4回シリーズで行うもののようです。日本人が自分の頭で安全保障問題を考える必要性を痛感していますので、どんな内容に仕上げたのか、NHKの姿勢を”点検”しようと思っています。

 最も関心をもってチェックしたいのは、日米安保条約を通じて日本がアメリカの機能の一部に組み込まれていく経過が歴史的に明らかにされているか、です。アメリカが太平洋戦争の終盤、日本を降伏させる自信を持った段階から検討を始めたのが、「いかに日本の”キバ”を抜き、できれば永遠に無力化するか」でした。それが、武力放棄、戦力放棄、戦争放棄を義務付けた憲法9条の押し付けでした。

 ところが、第2次世界大戦後、まもなく今度は共産圏との東西対立、いわゆる冷戦がはじまり、北東アジアでは朝鮮戦争が勃発(1950年)しました。このころからアメリカの対日政策は、日本無力化から、アメリカに役立つコントロールされた日本への改造でした。そこで、占領日本に「独立を与える代わりに、日米安保条約を飲め」という政策を打ち出し、日米安保条約(旧)はそうした狙いで1951年に結ばれたものです。

 歴史的にみますと、アメリカは「黒船襲来」以来、日本には力で開国させ、力で”不平等条約”を押し付け、力でコントロールすることが有効と学び、その通りにしてきた実績があります。アメリカの日本コントロールには年季が入っています。日本を操縦するハンドリングには、歴史と伝統のわざが鍛え抜かれて厳然と存在するのです。いまはアメリカの代理人が枢要なポストに網の目のように配置されています。

 旧安保はあまりにも不平等だったので、当時の岸信介首相が改定を主張し、新安保に改定されたものの、アメリカ軍に特権的な地位を保証する地位協定などは大きな不平等を残したまま今日もそのままです。

 そして、自分たちが押し付けた憲法9条が”邪魔”になってきたアメリカは、9条を変えるのはなかなか時間がかかり面倒なので、「日米共同声明」というお手軽なやり方で、憲法を超える効力を持たせることにしました。まず、安保条約で決めた適用範囲を「極東」から一気に「全世界」へ拡大しました。国民の目にあまり触れない形で、いつの間にか自衛隊を世界どこへでも派遣できるようにしたのです。

 年内に発表される「防衛大綱」では、アメリカ軍の”指示”にしたがって、「武器輸出三原則」も緩めることにします。これは、日本の防衛産業からの強い要請でもあります。日米の軍需産業の利害が一致して、「平和国家日本」のイメージは実質的に大きく変貌してきました。

 横須賀を母港とする原子力空母ジョージ・ワシントンは「核」を積載していないといっているようですが、検証のしようがありません。もし核を積んでいれば、非核三原則のひとつ、「核を持ち込ませず」はとっくに破られていることになります。

 「それでも憲法9条」の意義は大きいと思いますが、いまや日米安保条約のもと、9条はボロボロにされています。アメリカの権力者たちは、「こと日本に関する限り、もういかようにもコントロールできる」との自信を深めています。

 今晩からのシリーズで、NHKはどんな立場からどんな内容を見せるのでしょうか。

生き生き箕面通信727 ・小沢一郎氏の反撃態勢が前進

2010-12-03 06:33:17 | 日記
おはようございます。鈴木宗男氏は6日にも収監されるようです。
生き生き箕面通信727(101203)をお届けします。

・小沢一郎氏の反撃態勢が前進

 小沢氏の刑事弁護団が昨日、発足しました。弁護団長には、村木厚子・元厚労省局長=無罪確定=の弁護を担当した弘中惇一郎氏が就任。弘中弁護士は、「ロス疑惑」事件の三浦和義氏や薬害エイズ事件の安部英・元帝京大副学長らを無罪に導いたことで知られています。

 司法記者クラブで行った弁護団団長就任の記者会見で弘中氏は、「刑事弁護人として力を尽くす事件だ。小沢一郎さんを無罪にしたい」と、力強く語りました。弘中氏の持てる力の限りを尽くして、「小沢無罪」を証明してほしいと望みます。

 この弁護団発足に合わせて、「反小沢勢力」はまたぞろ陰湿な作戦を繰り出してきました。それが、このところ急に出てきた09年衆院選候補予定者への資金配分問題です。

 この問題の背景には、「小沢つぶし」に最も執念を燃やしている仙谷官房長官が控えており、弁護団長決定のニュース価値を薄めるために放った矢でした。

 仙谷氏はいつからそうなったのか定かではありませんが、「小沢との闘い」に命を賭けるくらいの執念をみせるようになりました。

 小沢氏問題の本質は、「日本が真の独立を果たせるか、否か」です。「日本の真の独立は許さない」という立場のアメリカが、巨大な影響力を駆使しています。「小沢つぶし」の最大の黒幕はアメリカです。

 アメリカは、「使い勝手のいい日本」へ造り変えるために、日本のポチ化を実に周到な、しかも戦前からずっと超長期に進めてきましたし、いまもまったく手を抜いていません。

 アメリカのジャパン・ハンドラーズ、つまり日本を操作するためのいわば代理人は、日本の各界の枢要なポジションへほとんどすべて配置するところまで完成してきました。政界、官界はもちろん報道関係、学識経験者たち、テレビでなじみの評論家、コメンテーターなどです。

 そして、政権交代が起きたあとにアメリカが目をつけたのは、仙谷氏でした。アメリカの後ろ盾もあり、官房長官という枢要なポストを手に入れました。「民主党政権の存続を認めるかわりに、小沢を排除する」という取引がありました。この取引は、仙谷氏にとっても「それはありがたい」話でした。

 仙谷氏はかねてから、小沢氏の資金の流れを徹底的に洗ってきました。「政治とカネ」にひっかけてこれからもいろいろと仕入れたネタを出してくるのでしょう。また最近は、法相を兼務していることから、最高裁に、小沢氏側の「検察審査会の議決無効」の申し立てを急きょ却下させました。

 なぜ日本の政治家はアメリカのいいなりになるのか。それは、「おいしい権力」を保障されるからです。政治家は、どんなに理想に燃えていても、たとえば共産党の代議士のように仮に正しいことを主張しても現実的に何の影響力も行使できなければ、存在意義はゼロに近い。

 その点、政権政党として官邸を抑えれば、何百兆円にも及ぶ日本のカネと絶大な権力を握れるのです。ありていにいえば、「日本を乗っ取る」ことと同じなのです。政治家にとって、これほど冥利につきる話はありません。アメリカにだって、尻尾も振りますし、「ワン」とも言います。その結果、続くのが対米隷従政権です。

 それではならない、と立ち上がったのがオザワなのです。アメリカは、執拗にオザワ攻撃をさせています。これまでは、田中角栄にも同じ攻撃を仕掛け、見事にカクエイつぶしに成功しました。

 「日本の真の独立」を求める勢力にとっては、今回はリベンジです。オザワを先頭に立てての再チャレンジです。当然、カネにまつわる話、あるいは女にかかわる話が”リーク”され、そのほかにもいろいろ陰謀が仕掛けられます。それでも駄目な場合は、小沢氏が復権して政権を握る場合は、いつもの奥の手を繰り出します。ズドン。

生き生き箕面通信726 ・イラク戦争の犯罪――ファルージャでの米軍による虐殺

2010-12-02 06:28:38 | 日記
おはようございます。ウィキリークスの創設者、ジュリアン・アサンジ氏は国際刑事警察機構(ICPO)から指名手配を受けましたが、容疑は婦女暴行です。かつて沖縄返還に伴う日米密約を暴いた西山太吉さん(当時・毎日新聞記者)も女性関係に目をそらされて、逆に西山記者が逮捕される国家的犯罪(判決は無罪)が行われたのと、酷似しています。権力側のたくらむことはどこも似たようなもののようです。
生き生き箕面通信726(101202)をお届けします。

・イラク戦争の犯罪――ファルージャでの米軍による虐殺

 イラク戦争の検証で避けて通れないのが、「ファルージャでの米軍による虐殺」です。米軍によるすさまじい蛮行もさることながら、見逃せないのは日本も米軍の非人道的な戦闘に大いに加担していることです。

 国連のアナン事務総長(当時)に提出されたファルージャ総攻撃「被害報告書」の一部を抜粋すると――
 ・非武装の民間人を家やモスク内で逮捕後、集団処刑した。米兵が行った犯罪行為を隠すため、彼らの家ごと爆破した
 ・犠牲者の遺体をひきつぶすのには、戦車が使われた。米軍の戦車は、まだ生きている負傷者たちの上を走り回り、ひきつぶした
 ・自宅で親とともに頭を撃ち抜かれた子どもや、体中を銃剣で突き刺された女性の遺体も見つかった
 ・米軍は、生き残った人々をアグレイブ刑務所などへ移送したが、その捕虜収容所の非人道的扱いで、さらに多くの犠牲者が出た

 以上の内容は、先日開かれた志葉玲さんのイラク戦争報告会で明らかにされたものです。さらに次のような事実も報告していました。
 ・ファルージャ包囲攻撃を行った米軍第5海兵連隊第1大隊のバーン司令官は「ファルージャでの勝利は沖縄での訓練のおかげ」と語っている(在日米海兵隊機関紙「オキナワ・マリーン」に掲載)

 イラク・ファルージャでのジェノサイド(集団殺りく)の訓練は、沖縄本島北部のキャンプ・ハンセンで行われたのでした。しかも日本は在日米軍基地のために年間6000億円の「思いやり予算」を私たちの税金の中から提供しています。間接的ながら、私たちはイラクでの虐殺に手を貸しているといわれても仕方のない立場です。

 ヒトラーのジェノサイドに匹敵する虐殺が、もちろんジュネーブ条約違反のかたちで現在も堂々とまかり通っています。菅政権は、そのアメリカを支持しています。そして、大手のマスメディアは朝日も読売も、NHKも、ファルージャの虐殺を見て見ぬふり、あるいは黙して語らずです。