おはようございます。民主党政権は「情報公開」を公約していましたが――。
生き生き箕面通信725(101201)をお届けします。
・ウィキリークスが提供する世界一級の資料
ウィキリークスが米国務省の外交公電25万点を公開し始めた姿勢は、「情報公開」の観点からは超一級のジャーナリズム活動と評価できるのではないでしょうか。ウィキリークスを始めた元ハッカーのジュリアン・アサンジュさんに大きな拍手を送りたいと思います。
機密を”盗まれた”米国務省のクリントン長官は「国際社会への攻撃だ」と口をきわめて非難しています。日本の外務省関係資料も暴露されつつある前原外相も「言語道断だ。勝手に他人の情報を盗み取って、勝手に公開する犯罪行為だ」と、怒り心頭の様子。
確かに「9・11」に匹敵する衝撃を与えました。「情報テロだ」「サイバーテロだ」と、テロにしてしまう動きも顕著です。「テロ」という位置づけにして、社会から排撃して除いてしまおうという魂胆です。
しかし、公開された情報の何が問題なのでしょうか。国際的に悪い影響をもたらすのは、どんな情報なのでしょうか。果たしてそんなものが今回の中身に含まれていたでしょうか。
新聞が大騒ぎで書きたてているのは、たとえば「各国首脳を酷評」の中身は、「ロシアのプーチン首相は(主人公の)バットマンで、メドベージェフ大統領は相棒のロビン」など、の類にすぎません。国連事務総長らの「個人情報を集めろ」という指示にしても、アメリカ国務省は当然やっていてもおかしくない。「(アメリカの)スパイの身元が割れる」という懸念などは、諜報機関には常時つきまとう永遠の課題にすぎません。
アメリカの外交官は、東京でいえば巣鴨の、大阪でいえば天神橋のおばちゃんたちの井戸端会議的な話に興じている低俗な一端がさらされた。クリントンさんにすればそれが「恥ずかしい」という面もありそうです。面目丸つぶれ。日本に対してすら「情報漏えいはけしからん」といえなくなってもしまいました。
今回公開された内容はすべて、本来はジャーナリズムが率先して報道し、「世界の現実」をあからさまにすべき内容といえます。私たちはそうした「真実」を承知したうえでこそ、まともな判断ができるのだと信じます。
ウィキリークス問題で考えるべきは、「内部告発」についてです。これも、大いに奨励されてしかるべきと考えます。世界の「表のジャーナリズム」が劣化している現状では、内部告発サイトとしてウィキリークスのような、いわば「裏のジャーナリズム」が登場してくるのは必然ともいえます。むしろ、待たれていた活動だとすら思うのです。
日本では、朝日も読売も、こうしたサイトを1段下に見て、できるだけ無視しようとしてきました。事実、数日前から「大変なことが起きる」とうわさされていた「外交文書公開」ですが、日本の新聞やNHKは、しぶしぶ取り上げるといったスタンスです。なぜか。ウィキリークスに完全に負けたからです。それを認めたくないのです。もしも、公開された事実の一端でも他社に先駆けて入手していれば、自社の「特ダネ」として大々的に取り上げていたのは間違いありません。
アメリカの外交姿勢はあまりにも尊大になりすぎました。そして、「テロ対策」なる名目をでっちあげて、アメリカ軍は中東を中心に無辜(むこ)の民を犠牲にしてきました。ここ10年の間に、何十万という女性や子供を虐殺し、あるいは半身不随にしてきました。その軍隊は沖縄の嘉手納基地から飛び立っていったものも含まれています。実態は一切隠して明らかにしようとしません。
日本政府も、そうした基地の使われ方を把握もしなければ、異議を唱えようともしない。沖縄の基地からも内部告発を期待したいものです。どうせ、日本のジャーナリズムは何もできない、何もしないのですから。
生き生き箕面通信725(101201)をお届けします。
・ウィキリークスが提供する世界一級の資料
ウィキリークスが米国務省の外交公電25万点を公開し始めた姿勢は、「情報公開」の観点からは超一級のジャーナリズム活動と評価できるのではないでしょうか。ウィキリークスを始めた元ハッカーのジュリアン・アサンジュさんに大きな拍手を送りたいと思います。
機密を”盗まれた”米国務省のクリントン長官は「国際社会への攻撃だ」と口をきわめて非難しています。日本の外務省関係資料も暴露されつつある前原外相も「言語道断だ。勝手に他人の情報を盗み取って、勝手に公開する犯罪行為だ」と、怒り心頭の様子。
確かに「9・11」に匹敵する衝撃を与えました。「情報テロだ」「サイバーテロだ」と、テロにしてしまう動きも顕著です。「テロ」という位置づけにして、社会から排撃して除いてしまおうという魂胆です。
しかし、公開された情報の何が問題なのでしょうか。国際的に悪い影響をもたらすのは、どんな情報なのでしょうか。果たしてそんなものが今回の中身に含まれていたでしょうか。
新聞が大騒ぎで書きたてているのは、たとえば「各国首脳を酷評」の中身は、「ロシアのプーチン首相は(主人公の)バットマンで、メドベージェフ大統領は相棒のロビン」など、の類にすぎません。国連事務総長らの「個人情報を集めろ」という指示にしても、アメリカ国務省は当然やっていてもおかしくない。「(アメリカの)スパイの身元が割れる」という懸念などは、諜報機関には常時つきまとう永遠の課題にすぎません。
アメリカの外交官は、東京でいえば巣鴨の、大阪でいえば天神橋のおばちゃんたちの井戸端会議的な話に興じている低俗な一端がさらされた。クリントンさんにすればそれが「恥ずかしい」という面もありそうです。面目丸つぶれ。日本に対してすら「情報漏えいはけしからん」といえなくなってもしまいました。
今回公開された内容はすべて、本来はジャーナリズムが率先して報道し、「世界の現実」をあからさまにすべき内容といえます。私たちはそうした「真実」を承知したうえでこそ、まともな判断ができるのだと信じます。
ウィキリークス問題で考えるべきは、「内部告発」についてです。これも、大いに奨励されてしかるべきと考えます。世界の「表のジャーナリズム」が劣化している現状では、内部告発サイトとしてウィキリークスのような、いわば「裏のジャーナリズム」が登場してくるのは必然ともいえます。むしろ、待たれていた活動だとすら思うのです。
日本では、朝日も読売も、こうしたサイトを1段下に見て、できるだけ無視しようとしてきました。事実、数日前から「大変なことが起きる」とうわさされていた「外交文書公開」ですが、日本の新聞やNHKは、しぶしぶ取り上げるといったスタンスです。なぜか。ウィキリークスに完全に負けたからです。それを認めたくないのです。もしも、公開された事実の一端でも他社に先駆けて入手していれば、自社の「特ダネ」として大々的に取り上げていたのは間違いありません。
アメリカの外交姿勢はあまりにも尊大になりすぎました。そして、「テロ対策」なる名目をでっちあげて、アメリカ軍は中東を中心に無辜(むこ)の民を犠牲にしてきました。ここ10年の間に、何十万という女性や子供を虐殺し、あるいは半身不随にしてきました。その軍隊は沖縄の嘉手納基地から飛び立っていったものも含まれています。実態は一切隠して明らかにしようとしません。
日本政府も、そうした基地の使われ方を把握もしなければ、異議を唱えようともしない。沖縄の基地からも内部告発を期待したいものです。どうせ、日本のジャーナリズムは何もできない、何もしないのですから。