生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

2319 ・米議会での安倍演説は民主主義違反です

2015-04-30 08:34:19 | 政治

おはようございます。
生き生き箕面通信2319(150430)をお届けします。

 ・米議会での安倍演説は民主主義違反です

 「希望の同盟」をキーワードにした安倍演説に、米議会の議員が立ち上がって拍手するスタンディング・オベーション。昨日4月29日午前(日本時間30日未明)に演説した安倍晋三という男は、得意満面のドヤ顔を見せ続けました。

  「世界の平和と安定に寄与する」と強調した日米同盟の中身は、古臭い「冷戦思考」がプンプンと匂うものでした。個別名こそ避けたものの、底流に流れていたのは「中国の進出をいかに抑え込むか」という世界観です。「平和と安定」という言葉を数多く散りばめましたが、その行間からは“中国の影”が感じられ、結果として緊張を高めるものとなっていました。

 それと、アメリカに感謝の言葉を並べて必要以上におべっかを使い、アメリカに忠誠を誓う「ポチ公・アベ」の姿でした。

  演説で見過ごせないのは、民主主義のルールを踏みにじった安倍方式です。安倍という男は「この夏までに関連する安全保障法制を改定する」と米議会に約束しました。しかし、これらは国内で反対が強く、まだ日本の国会で議論もされていない代物です。

  安倍という男は、議会制民主主義の基礎をぶっ壊してしまいました。「アメリカですでに約束した」と、“国際的な既成事実”を楯に国内議論を有無をいわせず制するやり方です。「姑息者・アベ」の面目躍如というところです。

 演説の締めくくりは、「希望の同盟」でした。「一緒でなら、きっとできます」と結びました。何ができるのでしょうか。立ち上がってきた中国を抑え込むことでしょうか。あるいは、イスラムの人々を「過激な組織」「テロ集団」と決めつけて、攻撃することでしょうか。

 安倍演説に一回も出てこなかったのは、「国連」です。戦後の深い反省から立ち上げた「国連」という組織にもう一度息を吹き込むという考え方は、どこからも感じられませんでした。徹底した「国連無視」です。あるのは、アメリカと日本が「強い紐帯(ちゅうたい)」のもと、「希望の同盟」さえあればいいという独りよがりの考え方です。

  あちこちに演出過剰な文言を散りばめて、「ドヤ、感激するやろ」といわんばかりでした。演説のあとに残ったのは、ウソ寒い空虚感でした。

  安倍演説を書いたゴーストライターの谷口智彦という内閣官房参与くん、ご苦労さんでした。いろいろ資料を調べて“絶品料理”を出したつもりでしょう。でも、後に残るこのスカスカ感は何故ですか。言葉だけで人をたぶらかそうとしているからではないですか。

  「巧言令色、すくなし仁」



2318 ・アメリカへのポチ公路線を強行する安倍訪米

2015-04-29 09:24:59 | 政治

おはようございます。
生き生き箕面通信2318
(150429)をお届けします。

 ・アメリカへのポチ公路線を強行する安倍訪米

 「どこまでもアメリカさまのお伴をします」と、シッポ振り振り御前(オバマ大統領の前)に進み出た安倍晋三くん。

 「わが国(アメリカ)は、アジア太平洋を重視するリバランス(再均衡)戦略を進めておるのであるぞ」と、殿様オバマ。「これは中国の膨張を抑える“封じ込め”策の一環でもある」
 「ハハ―ッ、御意。わたしのニッポンも、わたしが“積極的平和主義”という国民をだまくらかすインチキスローガンを掲げて、中国包囲網の構築に全力を挙げる所存にてござりまする」と、ポチ公のアベチン。

 「TPP(環太平洋経済連携協定)も、できるだけ早く締結しないとな。やはり、日本が譲るのが筋よ」と、オーの字。
 「ハハ―ッ、御意。アメリカさまのお気に召すよう取り計らうでござりまする」と、アの字。

 「新ガイドラインを決めたことは、なかなかのものであった。ギリギリになってしまったが、ともあれ褒めてとらす」「ハハ―ッ、御意。わが国の国民に知らせる前に、とりあえずこちらへお持ちしたのでござりまする」

 というような内容を、アベ・オバマ会談後の「日米共同ビジョン声明」で発表しました。

 名指しこそしなかったものの、この声明が目指すところは、中国の封じ込めです。実際には封じ込めなくなっているけれど、せめて“姿勢”だけは見せておこう。

 これからの“中国封じ込め”の先兵は、日本に担当させよう。日本に担当させておけば良い。こちらアメリカは他方では中国とよしみを通じ、経済的には利を上げたいものじゃ。中国に対しては、硬軟両面作戦でいくのじゃ。

 それにしてもこの声明には、「国連」がまったく出てきません。アベ・オバマ両氏ともに、時代が見えていない。21世紀のいまは、「国連」の機能を再活性化することにこそ、最も力を入れるべきではないでしょうか。

 たしかに現実論が必要ではありましょう。しかし、だからといって今の今も20世紀までを支配した覇権争いの論理に振り回されるのは、愚の骨頂。もう目を覚ませ。卒業しなくちゃ。

 アベ・ポチ公路線の行き着く先は、中国との衝突です。中国とまた、本気で戦火を交えるつもりなのでしょうか。そんな覚悟もないのに、アメリカの虎の威をかりてだんびらを振り回していれば、中国との衝突はさけられるとでもお思いなのか。幼稚なシンゾーくんに任せておくと、ろくなことはない。

 本気で世界の平和を実現しようとするなら、中国と真剣に話し合い、平和共存の道を構築する以外にないのではないでしょうか。「国連活性化の道」を探る以外にないのではないでしょうか。子どもでも分かる簡単なことから、なぜ目をそらせるのか。本当におつむが弱いのでしょうか。



2317 ・国内論議を抜きに、こんな大事な「防衛ガイドライン」をアメリカにお追従改定

2015-04-28 10:29:50 | 政治

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生き生き箕面通信2317(150428)をお届けします。

・国内論議を抜きに、こんな大事な「防衛ガイドライン」をアメリカにお追従改定

 いかめしい「日米防衛協力のための指針」という名の防衛ガイドラインとは、日本とアメリカが協力して共同の敵に対抗する”血の約束”です。日米の外務・防衛大臣が「2+2」という会議を昨日4月27日に開き、両国の役割分担を18年ぶりに改定することに合意しました。

 最大の仮想敵国は、中国です。中国が東シナ海や、南シナ海で目にあまる振る舞いをすれば、一発ぶっぱなすぞ、という意味の”抑止力”です。また、世界中のテロを相手に地球規模で、アメリカ軍の指示のもと日本の若者を戦場に送ることにするものです。日本の若者は、安倍などというちんけな男の”家来”ではありませんのに。

 そんな大事なことが、安倍晋三という男の指示ひとつで進められているのです。日本はいまでも民主主義の国という看板を掲げ、国民の大多数もそう信じているようです。

 ところが実態はどうでしょうか。「2+2」で合意した内容は、国会の論議も尽くされず、了承もされていません。ましてや、安全保障法制は、これから国会に提出されるものです。なにひとつ明らかにされていないにもかかわらず、アメリカとの間ですでに合意したという。安倍という男の民主主義をないがしろにする振る舞いは、あまりにも度がすぎます。

 この新しいガイドラインに対する票かはどうでしょうか。日本の操り人、マイケル・グリーン(米戦略国際問題研究所上級副所長)は、「新たな指針は歴史的合意だ。日米同盟をより機能させるためには、共同計画、訓練、司令部の結合で統合を進めることが必要と考える」と、本日4月28日の読売新聞朝刊(4面)で”指示”しています。

 今後、日本側の法制改定に当たっては、この日米両軍の一体化が盛り込まれることでしょう。つまり、日本の自衛隊の若者は、米軍指揮官のもと遠くアフリカや中東の闘いにも赴かされるのです。

 ところで、この改定ガイドラインを、本日の朝日、読売新聞はどう伝えたでしょうか。両氏とも、一面トップで伝えたほか、解説を含む関連記事を盛り込みました。

 読売の社説は、「日米同盟の実効性を高めたい」という見出しで、相変わらず安倍官邸のちょうちん持ちに力の入った社説です。まず、「切れ目のない自衛隊と米軍の共同対処の大枠が整ったことを評価したい」と、書き出しから持ち上げています。恥ずかしげなく、こちらが赤面するようなおべっかを使う社説です。

 そして、日米同盟の実効性を高めることを最重要と結んでいます。この社説には、国内論議を抜きに日米合意を先行させることに対し、ジャーナリズムとしての凛とした姿勢はかけらも見られません。徹頭徹尾、安倍官邸のたいこモチです。

 他方、朝日の社説は、「憲法の制約や日米安保条約の枠組みは、どこかに置き忘れてきたかのようだ」と、皮肉たっぷりにはじめ、「対米公約を先行させ、国内の論議をないがしろにする政府の姿勢は容認しがたい」と、くぎを刺しました。

 なによりも、今回のような軍備先行型の政策が、「果たして唯一の『解』だろうか」と疑問を出しています。「国内の合意もないまま米国に手形を切り、一足飛びに安保政策の転換をはかるのは、あまりにも強引すぎる」と指摘。

 この社説のタイトルは、「平和国家の変質を危ぶむ」としました。この見出しに、朝日新聞の姿勢が込められています。

 戦後70年の節目の年は、風前のともしびのような「平和国家」が、実質的に「独裁国家」という化け物に変貌し、国民はその隷僕として支配される姿の変えられる年になりそうです。

 

 


2316 ・「福島第一原発は石棺を」と、小出裕章・元京都大助教

2015-04-27 10:14:53 | 政治

おはようございます。
生き生き箕面通信2316(150427)をお届けします。

「福島第一原発は石棺を」と、小出裕章・元京都大助教

 小出裕章氏が4月25日に外国特派員協会で記者会見し、「福島第一原発の放射能被害を封じ込めるには、『石棺』しかない」と述べました。この会見の模様を、共同通信は次のように配信しました。

 「原発の危うさに長年警鐘を鳴らしてきた元京都大原子炉実験所助教の小出裕章氏が25日、東京都内の日本外国特派員協会で記者会見した。事故発生から4年が経過した東京電力福島第1原発について『チェルノブイリのように石棺で(放射性物質を)封じ込めるしかない』と述べ、溶け落ちた核燃料の取り出しを目指す政府や東電の方針を否定した」

 「小出氏は、第1原発の現状について『4年たっても現場に作業員が行けない事故は原発以外にない』と指摘。1~3号機では、溶け落ちた核燃料が原子炉格納容器内に散らばっているとみられることから『機器を使って取り出せる燃料の量はタカが知れている』と話した」

 この箕面通信では、福島原発事故が起きた直後(1週間後)に、「原子炉の石棺化を」と書きました。2011年3月18日発信の832号です。タイトルは、「福島原発は絶望的――原子炉は「石棺」化し、……」でした。

 あれから4年。政府、東電はともどもにいまでも溶融核燃料の取り出しを試みようとしています。小出さんが指摘するように、人間が近づくことなどできないほど高い放射能を出し続ける核燃料を、仮に取り出せたとしても、どこに保管しようというのでしょう。保管しなければならないのは10万年単位です。

 また石棺に閉じ込めたとしてもそれで解決するわけではない。チェルノブイリでは石棺が老朽化して放射能が漏れだしたことから、新たなドーム型の覆いを作り、今後100年間を持たせようとしています。

 福島では、地下水を遮断する工事もうまくいかず、放射能汚染水の貯蔵タンクもパンク寸前です。しかも、遮断されていない地下水は、海に漏れ出しています。安倍晋三という男が公言した、「完全にコントロールしている」など、大ウソもいいところです。

 ひとたび過酷事故が起きれば、人間の手に負えない。そんな厄介な原発を、政府や電力会社はやみくもに再稼働しようとしています。現在の経営者連中と、原発の権益でうるおう政府関係者、官僚の欲得のためです。厄介な核のゴミの処理は後世につけ回しという無責任さです。

 再生エネルギーの開発に全力を挙げ、ハイブリッド発電で効率を上げれば、原発に頼る必要はさらさらないことが明確になっています。にもかかわらず、「場合によっては日本も核保有国になる」という野心をひそかに燃やす政治家らの思惑が先行するなど、原子力ムラの意志が貫かれようとしています。

 フクイチを石棺化するとともに、日本の原発再稼働政策自体を石棺に封じ込めたいものです。

 


2315 ・民主党を従属路線に縛り付ける前原・長島グループ

2015-04-26 09:32:50 | 政治

おはようございます。
生き生き箕面通信2315(150426)をお届けします。

・民主党を従属路線に縛り付ける前原・長嶋グループ

 岡田民主党が答えを出さなければならないのは、明日4月27日がタイムリミットです。その翌日には安倍・オバマ会談が行われます。それまでに安全保障政策に対する野党第一党としての方針を伝えておく必要が不可欠です。せめてそうでもしなければ、安倍晋三という男はオバマ氏の前で、完全にフリーハンドを得て国の安全を任されているかのように振る舞いかねません。

 アベチンの民主党に対する認識は、「野党第一党と言っても中身はバラバラ。自国の安全保障政策についてすら党内の見解がまとまらない。相手にする必要はございません」というところでしょう。

  岡田民主党は一本化できるでしょうか。岡田克也代表は、党の安全保障総合調査会会長・北沢俊美氏と会い、「27日中には安全保障関連法案への党の見解をまとめてほしい」と、要請しました。

 しかし、党内一本化は、ムリでしょう。第一、岡田代表自身が安全保障政策については安倍首相が進めている政策について大筋賛成です。さらに民主党内には、前原誠司・元代表や長島昭久・安全保障総合調査会副会長など自民党右派と同じ方向性の人間がひかえています。

 野党第一党として自民党に厳しく対峙する政策を打ち出そうとすれば、民主党自体が空中分解しかねない。とくに長島氏はアメリカのネオコンとも密接な関係を維持しています。アメリカの”手先”と決めつけてもおかしくない存在です。

 長島氏は若い頃、アメリカの有力シンクタンク・外交問題評議会(CFR)の研究員として人脈を築き、リチャード・アーミテージ、マイケル・グリーン氏らの知己を得、ジャパン・ハンドラーズの日本側メンバーの位置づけを確立しました。アメリカ留学から帰国後、石原伸晃氏の秘書となりましたが、国会議員立候補を相談したところ、民主党からの立候補を勧められ、民主党内で現在の地位を築く元になった。もともとから民主党に潜り込んだ「かく乱分子」なのです。

 自民党の麻生太郎氏とも近く、一緒にアメリカへ赴き米戦略国際問題研究所の会議に出席したり、麻生氏から「自民党の人かと思った」と評されるほど思想的には筋金入りの右寄りです。 民主党が健全な民主的路線を取ろうとすると、頑強に体を張ってさえも阻止する”獅子身中の虫”です。

 そういう存在を党内に抱えていては、民主党が身動き取れるはずがありません。どこかで整理する必要があります。妥協するのか。その場合は、どのような妥協が可能なのか。妥協できなければどうするべきか。

 おそらくダイナミックな整理は出来ない。だから結局は現在のように、ああでもない、こうでもないと議論ばかりしていてダラダラ時間だけが過ぎてゆく。民主党自体は存在意義がないから、選挙のたびに党勢が落ち込む。そしてついには消滅する運命でしょうか。

 それを避けるためには、前原・長島グループに主導権を渡す道があるかもしれない。しかし、それは自民党と同じ路線だから、もはや野党とは言えません。

 それもダメだとなると、やはり小沢一郎氏に復帰を求める以外にないといえるのではないでしょうか。小沢氏をリーダーとして、日本の真の独立を構築する。独立し自立した日本として、世界の平和構築に貢献する。そうした光り輝く道には、今は黒い霧がかかり見えにくくなっています。民主党のもたつきが主たる原因です。