おはようございます。季節の変わり目、明日から衣替えです。
生き生き箕面通信308(090930)をお届けします。
・モラトリアムに反対ならカネの循環策を
まぐまぐニュース9月のまとめでは、「亀井モラトリアムに賛成?反対?」が4位にランクされていました。賛成は37%だったのに対し、反対は63%でほほ三分の二が反対という結果です。
モラトリアム(支払い猶予)は、平成の”大徳政令”と揶揄気味にうけとられています。そんなことをすれば「金融機関の経営が立ち行かなくなり、かえって中小企業にカネが回らなくなる」という半ば脅しの反対意見もあります。
亀井静香・金融相の真の狙いは「いま中小零細企業にカネが回らず”黒字倒産”も見られる。カネが中小企業にまで回らなければ、返済を一時猶予することが必要」との主張です。「これまで金融機関は必要なところにカネを回さず、巨額の利益を出してきた。貸し手があってはじめて成り立つ業種である原点をないがしろにしてきた」と、いわば”告発”しています。
ぼくは、亀井さんのいうことが「もっとも」だと思います。私たちには預金金利を「ほとんどゼロ」のまま何年も据え置いておきながら巨額に利益を出してきました。その間、審査能力を高める努力をどのくらいしてきたのでしょうか。金融機関のウデは、貸出先をどのくらい正当に評価し、将来性のある企業にはきちんと育てられるかどうか、そこに使命があるはずです。
ところが、日本では「土地資本主義」といわれたほど、担保に不動産があれば貸し付けるという安易な「審査」に胡坐をかいてきましたから、欧米に比べて審査能力は極めておそまつ。だから、これから延びる中小企業、あるいは個人企業でも「担保がない」というだけで、みすみす切り捨てることをやってきたのでした。
金融機関が自分の使命を果たす十分な努力をしてきたのなら、モラトリアムなどの非常措置は持ち出さなくても済む。ところが、いまも貸し剥がし、つまり黒字の企業に貸付継続を中止し返済を迫るというようなことが目立つのです。
ともかく金融機関は、審査能力を高めて、国民のための企業を育てる使命を全うしているという「信用」を得る必要があります。金融機関は、中小零細企業にもカネが回る「資金循環策」をみずから明らかにすべきです。そうでなければ、モラトリアムもやってみなければならなくなるのではないでしょうか。
生き生き箕面通信308(090930)をお届けします。
・モラトリアムに反対ならカネの循環策を
まぐまぐニュース9月のまとめでは、「亀井モラトリアムに賛成?反対?」が4位にランクされていました。賛成は37%だったのに対し、反対は63%でほほ三分の二が反対という結果です。
モラトリアム(支払い猶予)は、平成の”大徳政令”と揶揄気味にうけとられています。そんなことをすれば「金融機関の経営が立ち行かなくなり、かえって中小企業にカネが回らなくなる」という半ば脅しの反対意見もあります。
亀井静香・金融相の真の狙いは「いま中小零細企業にカネが回らず”黒字倒産”も見られる。カネが中小企業にまで回らなければ、返済を一時猶予することが必要」との主張です。「これまで金融機関は必要なところにカネを回さず、巨額の利益を出してきた。貸し手があってはじめて成り立つ業種である原点をないがしろにしてきた」と、いわば”告発”しています。
ぼくは、亀井さんのいうことが「もっとも」だと思います。私たちには預金金利を「ほとんどゼロ」のまま何年も据え置いておきながら巨額に利益を出してきました。その間、審査能力を高める努力をどのくらいしてきたのでしょうか。金融機関のウデは、貸出先をどのくらい正当に評価し、将来性のある企業にはきちんと育てられるかどうか、そこに使命があるはずです。
ところが、日本では「土地資本主義」といわれたほど、担保に不動産があれば貸し付けるという安易な「審査」に胡坐をかいてきましたから、欧米に比べて審査能力は極めておそまつ。だから、これから延びる中小企業、あるいは個人企業でも「担保がない」というだけで、みすみす切り捨てることをやってきたのでした。
金融機関が自分の使命を果たす十分な努力をしてきたのなら、モラトリアムなどの非常措置は持ち出さなくても済む。ところが、いまも貸し剥がし、つまり黒字の企業に貸付継続を中止し返済を迫るというようなことが目立つのです。
ともかく金融機関は、審査能力を高めて、国民のための企業を育てる使命を全うしているという「信用」を得る必要があります。金融機関は、中小零細企業にもカネが回る「資金循環策」をみずから明らかにすべきです。そうでなければ、モラトリアムもやってみなければならなくなるのではないでしょうか。