生き生き箕面通信

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2258 ・「永遠のゼロ」が最優秀賞だって!? 日本アカデミー賞審査員のおかしな審査結果

2015-02-28 09:00:06 | 政治

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生き生き箕面通信2258(150228)をお届けします。

・「永遠のゼロ」が最優秀賞だって!? 日本アカデミー賞審査員のおかしな審査結果

 日本アカデミー賞の審査員たちは、どんな基準で選んだのでしょうか。昨日2月27日、あの百田尚樹というもの書きの作品を映画化した「永遠のゼロ」に、8部門で最優秀賞を与えることに決めました。「特攻」というおぞましい人間爆弾のテロ方式を、巧妙に美化した筋書きです。日本は、文化・アートの分野でも得体の知れない狂気が猛威を振るい始めたようです。

 IS(イスラム国)という過激組織などが行う自爆テロとまったく変わりない特攻というやり方をほめたたえる映画に、アカデミー賞を与えて称賛する。この国では映画界までに狂気が容赦なく浸透しつつあるといえます。

 

 国会では、「政治とカネ」の低次元論議の陰で、狂ったような危険法案が次々に提出され、量産されようとしています。その狂った危険は、私たち自身の生活の上にいずれ降りかかってきます。その一端について、生活の党の共同代表、山本太郎氏が警鐘を鳴らしています。以下、記者会見からの引用です。 
 
 「今国会ではとんでもない危険な法案が沢山考えられています」と、山本太郎代表

 

【代表挨拶】

 今国会は、戦争法制のような部分が目玉になるでしょうが、そこに色々紛れてとんでもない法案が沢山考えられています。例えば、所得税法の一部を改正する法律案は、日切れ扱いで3月中に1日ぐらいしか審議しない。その内容は贈与税の非課税対象を拡大します。これは富裕層、超富裕層に対しては、ものすごくおいしい話でそこに対する課税を緩めます。

 これは一体どういうことなのか。この国に1日に5人餓死する人たちがいて、それだけではなく、20歳から64歳までの単身女性の3人に1人が貧困という状況に置かれている。6人から7人に1人が貧困という状況で、どうして取るべきところから取れないようにしていくのか。

 法人税率引き下げも加わっています。今、十分に法人税を支払っている会社はどれぐらいあるのか。80もの抜け道を使って極力税金がかからないような状況を許していて、大企業に対しては税をまける状況にして不足分を皆から搾取することを進めようとしています。たった1日の審議で、3月中に無理矢理通す。この中には、2017年4月の景気がどうなっているのか分からないのに景気判断条項を削除して消費税10%への法整備もあります。政権につけばやりたい放題で何でもできる。この法案1つ取っても言えることです。

 マスコミも市民も政治家も、もっと一丸となって暴走を止めなければいけない危険なのが刑事訴訟法の一部を改正する法案です。取調べの一部可視化は、大きな一歩、素晴らしいことだと思いますが、その裏に隠されている性質の違うものがあります。司法取引が可能になり、盗聴法の拡大にも繋がります。組織犯罪に適用されていた盗聴法を一般犯罪にまで広げようとしています。ここから1人1人のプライバシーが侵害される可能性が大いにある危険性を含んだ法案。この2つだけでも気合を入れて沢山の人たちに知らせていきたい。国会の中ではもう圧倒的多数で押し切られるわけですが、どれだけ皆さんに危険性をお伝えしていけるか、力をお借りできるかをやっていかなければいけないと思っています」

 以上 引用おわり

 安倍晋三という男を中心とする勢力に押しまくられ、野党はなす術なし。国会での論戦でも、安倍氏らに軽くかわされ、野党としての存在意義を示し得ていません。

 こうして、気がついた時には後戻りできないところまで、押し込まれていることでしょう。辺野古での基地建設について、翁長という沖縄県知事が「埋め立て承認取り消し」などをチラつかせる間にも工事は進められ、気がついた時には後戻りできないということになりかねないのと同じといえましょうか。

 国民が、有権者が立ち上がらないのだから、時の政権はやりたい放題です。安倍や菅という男たちにとっては、「もう少し抵抗してくれなくちゃ、面白くならないよ」というところでしょうか。

 


2257 ・皇太子の憲法擁護の発言をあえて取り上げた池上彰氏の「新聞ななめ読み」

2015-02-27 09:15:53 | 政治

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生き生き箕面通信2257(150227)をお届けします。

・皇太子の憲法擁護の発言をあえて取り上げた池上彰氏の「新聞ななめ読み」

 「憲法への言及なぜ伝えぬ」が、見出しでした。「池上彰の新聞ななめ読み」というコラムは、「従軍慰安婦に関する一件」があったこともあってか、いまや朝日新聞の人気コラムになっています。くだんの見出しは本日2月27日付けで取り上げたもので、皇太子がおそらく考えに考え、慎重の上にも慎重に練った記者会見発言をスルーした新聞をバッサリ斬ったものでした。

 「池上彰を見直した」といえば、いかにも上から目線で食えないもの言いになります。が、池上彰氏がその博覧強記ぶりをテレビで見せつけるにつけ、「それだけの知識があるなら、なぜいま緊急に必要なことにきちんと言及しないのか」と歯ぎしりする思いだったのです。

 それが、皇太子の「勇気ある発現」に触発されたのでしょうか、「憲法への言及を伝えない」大手紙に我慢ならんという気持ちが出ていました。ジャーナリストとしての”怒り”が出ていました。

 少し長くなりますが、その部分を引用します。毎日新聞の記事についてです。「こちらは戦後70年を迎えたことについて、『我が国は戦争の惨禍を経て戦後、日本国憲法を基礎として築き上げられ、平和と繁栄を享受しています』と述べられたそうです」

 「皇太子さまは、戦後日本の平和と繁栄が、日本国憲法を基礎としていると明言されたのですね。以前ですと、別に気にならない発言ですが、いまの内閣は、憲法解釈を変更したり、憲法それ自体を変えようとしたりしています。そのことを考えますと、この時点で敢えて憲法に言及されたことは、意味を持ちます」

 「いまの憲法は大事なものですと語っているからです。天皇をはじめ皇族方は政治的発言ができませんが、これは政治的発言にならないでしょうか」

 「ところが、憲法99条に、以下の文章があります」

 「『天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ』と」。「皇太子さまは、憲法のこの条文を守って発現されているにすぎないのですね」

 「でも、憲法擁護義務を守りつつ、『憲法は大事』と伝えようとしているのではないか、とも受け取れます。それを考えると、宮内庁と相談しながらのギリギリのコメントだったのではないかという推測が可能です」

 毎日からの引用は以上ですが、この後に朝日新聞への苦情を書いています。「こんな大事な発言を記事に書かない朝日新聞の判断は、果してどんなものなのでしょうか」と。続けて、このくだりを敢えて書かなかった新聞として、読売新聞、日経新聞、産経新聞の名を挙げています。

 皇太子発言で、もうひとつ特記すべきこととして取り上げたのが、「謙虚に過去を振り返る」という部分。「このところ、日本の戦争の歴史の評価をめぐって、『謙虚』ではない発言が飛び交っていることを意識されての発言なのだな、ということが推測できるからです。

 この「謙虚に過去を振り返る」という文言を伝えたのは、朝日、毎日、日経で、読売はなし。産経は本文ではなかったが、会見要旨の中に入れていた。これらから見ても、読売の「過去を振り返らない」態度は非常に意識的なものが感じられます。もっといえば、「過去は早く忘れよう。いつまでも過去にこだわるな」という姿勢をあらわにしているといえます。

 もうひとつ。日経新聞は、「『謙虚に過去を振り返る』の発言の前に、『戦後生まれの皇太子さまは天皇、皇后両陛下から折りに触れて、原爆や戦争の痛ましさについて話を聞かれてきたという』と書いています。天皇ご一家が、戦争の悲惨さと平和の大切さを語り続けてこられていることがよくわかる文章です」と触れたうえで、朝日にはここがないと明記。「記者やデスクの問題意識の希薄さが気になります」と結びました。

 池上氏はいまではその言動に、多くの人から強い信頼が寄せられています。反権力的な言動が厳しくチェックされるマスメディア空間で、貴重にも生き延びています。それだけに、ジャーナリストとしてこの時代に「モノ申す」役割りが期待されます。

 


2256 ・次の辞任は下村文科相か――安倍首相の高転びドラマの幕開け?

2015-02-26 09:26:57 | 政治

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生き生き箕面通信2256(150226)をお届けします。

・次の辞任は下村博文文科相か――安倍首相の高転びドラマの幕開け?

 週刊文春が相当威力のある爆弾を安倍晋三首相に投下しました。本日2月26日発売の文春の見出しは、こうでした。「安倍首相ショック! ”お友達”下村文科大臣 塾業界から『違法献金』 子どもには教えられない”裏の顔”」。そして、ご丁寧に「辞任勧告スクープ」と銘打っていました。それほどの自信があるスクープだというわけです。

 筆者はまだ、週刊文春を読んでいません。ただ、かねてから下村文科相の黒いうわさは耳にしており、ようやく来たか、という感じです。

 週刊文春の新聞広告では、スクープのあらましを次のように宣伝しています。「安倍首相との親密さを喧伝、自ら熱望して文部科学大臣に就いた下村氏。塾業界を全国8つの後援会に続々と入会させているのだが、驚くことにすべての講演会が政治団体の届け出はなし。つまり”闇の政治資金”を吸い上げているのである。見返りは何か?後援会幹部による爆弾告発」。

 インターネットで検索すると、下村博文氏は、「博友会」の名を冠する講演会を10団体作っているが、総務省などに届け出があるのは東京にある博友会のみ。

 これからすると、下村氏としては、「東京の博友会が本部であり他は地方支部だから、本部が届出してあれば違法性はない」ということでしょうか。

 しかし、塾業界は文科省の管轄下にあります。それらを自分の個人的な後援会に組み込んでいき、献金を吸い上げるシステムを構築しているのです。下村利権としての塾業界。法的に有利な計らいをしてやることの見返り、場合によっては国民の税金からの助成金なども流し込んで、その一部をキックバックさせる。

 教育行政を任された下村氏は、安倍首相のお友達中のお友達。安倍氏は教育改革に並々ならぬ意欲を見せており、安倍内閣の最重要課題の一つにランクしています。その担当大臣が辞任せざるを得ない事態となれば、ただ事では済まない。

 つい最近辞任した西川農水相の「ワル度」を100とするなら、下村氏は「500ワル」を軽く超えるとすらからかわれています。大臣の辞任程度ではすまず、議員辞職ものともささやかれています。

 傲慢な安倍晋三という男はいずれ高転びに転ぶと見ていますが、その転びドラマが始まったのでしょうか?



2255 ・「植民地支配と侵略」の表現は残すべき――戦後70年にして改めて”大戦”の総括を

2015-02-25 10:19:09 | 政治

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生き生き箕面通信2255(150225)をお届けします。

・「植民地支配と侵略」の表現は残すべき――戦後70年にして改めて”大戦”の総括を

 国連を舞台に、先の大戦の「総括バトル」が2月23日から始まりました。中国の王毅(ワンイー)外相が国連安保理の公開討論で演説し、「侵略の罪のごまかしを試みる者がいる」と、名指しこそしなかったものの明らかに日本と分かる形で批判し、”歴史の修正”をけん制しました。

 これに対し、日本の吉川元偉・国連大使は、「日本は戦後、第2次世界大戦の深い反省に立ち、平和国家としての道を歩んできた」などと反論しました。

 根本の問題は、日本自身が先の大戦に関し、きちんと総括したことが一回もなく、ただズルズルと70年を過ごしてきたこところにあります。

 きちんとした総括が日本人の心の中にすとんと落ちて定着していれば、安倍首相が「70年談話」を出すにあたっても、まず国内でこれだけ議論になることはないはずです。

 安倍首相は、「村山談話など過去の歴代の談話を全体として引き継ぐ」と繰り返すばかりで、最もキモとなる「植民地支配と侵略」という表現を引き継ぐかどうかはガンとして明らかにしません。付け加えるのは、「未来志向の談話にしたい」ということです。

 ここから浮かび上がってくるのは、安倍氏が「植民地支配と侵略」という文言を毛嫌いし、なんとかその表現を使わずにすましたいという強い思いです。おそらく新しい安倍談話からは「植民地支配と侵略」の文言がきれいに削除されているでしょう。

 村山談話は、次のようなものでした。「わが国は、遠くない過去の一時期、国策を誤り、戦争への道を歩んで国民を存亡の危機に陥れ、植民地支配と侵略によって、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えました。私は、未来に誤ち無からしめんとするが故に、疑うべくもないこの歴史の事実を謙虚に受け止め、ここにあらためて痛切な反省の意を表し、心からのお詫びの気持ちを表明いたします。また、この歴史がもたらした内外すべての犠牲者に深い哀悼の念を捧げます」

 肝心なことは、この村山談話ですら日本人のものになっていないことです。だから、安倍という男もなんとか変えてしまおうと考える。「もういや。反省ばかりさせられるのは耐えられない。70年も謝ってきたのだから、そろそろもうええやろ。新しいものに着替えて、せいせいしよう」と、気晴らし談話に着替えたいということのようです。

 でも、いいチャンスです。先の大戦の総括に改めて取り組みましょう。あの戦争の名前からして、日本人の中にはいまだに定まっていません。「先の大戦」が最も一般的な使い方です。少しはっきりさせようとする人たちは「第2次世界大戦」と言ったり、「太平洋戦争」と記します。しかし、「太平洋戦争」では、アジア、中でも中国で熾烈な戦いを繰り広げた事実がすっぽり抜け落ちます。敢えていえば、「アジア太平洋戦争」ですが、これは一般になじんでいない。

 今改めて総括し直す必要があるのは、私たち日本人は「忘れるのが得意」という特性からです。「すべては水に流す」ということで、辛かったことも嫌なことも、サラサラと水に流してオシマイ。「過去は過去。もうええやんか」です。「諸行無常」「生々流転」「ナンマイダ、ナンマイダ」、すべては神様、仏様にお任せ。あ~、すっきりした。

 ただ、安倍政権のけしからんことは、日本人みんなが営々として築いてきた「平和国家・日本」のブランドを勝手に乱用し、消費し尽くしていることです。国連の討議でも、「平和の道を歩んできた」と胸を張っています。しかし、これからやろうとする集団的自衛権の行使や、有志連合の一員としてかくかくたる戦火を挙げようと意気込んでいる点は隠したままです。

 いまや、「平和国家・日本」の実態は、中東でも手垢にまみれ、むしろ「アメリカの情けないポチ公」のイメージが急速に広がっています。安倍晋三という男に、日本人全体を貶(おとし)める権利はないはずです。どんな権限をもって、「平和国家・日本」のイメージをぶっ壊し続けるのか。

 改めて、「先の大戦」の総括に取り組みましょう。

 


2254 ・民主党は一体、何をしておるのか――この体たらくの自民党をいわば野放し

2015-02-24 08:30:03 | 政治

おはようございます。
生き生き箕面通信2254(150224)をお届けします。

・民主党は一体、何をしておるのか――この体たらくの自民党をいわば野放し

 「衆院選は実質的に敗北だった」とする民主党の総括が昨日2月23日、明らかにされました。来年の参院選に向けて準備を急ぐそうです。

 しかし、参院選まで1年余りありますが、民主党への期待は少しも盛り上がらないだろうという予感があります。今の状態なら、選挙調整、候補者調整で多少議席数は伸ばせるかもしれませんが、対して期待は持てない。

 同じ昨日、自民党の西川公也農水相がついに落城しました。安倍政権がグラッときたわけですが、民主党はそこからさらに打撃を与えることはできません。いわば野放し状態で、自民党に悠々と回復する余裕を許しています。

 民主党には有権者の期待を集めるだけの魅力がありません。それもそのはず、民主党は一体何をしたいのか、この機にいたってもまったく分からない。国の基本となる国防について、具体的にどのような姿を描いているのか。

 辺野古基地は絶対に作らせない。普天間基地は海外移転をと、なぜ打ち出せないのか。なぜ、「憲法は守る」、とりわけ「9条は守りきる」という明確な旗のもとに党内をまとめることができないのか。

 「原発は即廃炉」を、なぜ打ち出せないのか。再生可能エネルギーへ全力投球という政策を、なぜ打ち出せないのか。

 経済問題では、安倍政権の新自由主義、つまり「強いものがより強く」というトリクルダウン方式への対案を、なぜ出せないのか。格差是正を解消するための具体策は、どうか。消費税増税には当面反対し、まず官僚利権を徹底的に改めると堂々と打ち出さないのか。

 民主党の党綱領としては、平和主義に徹し、真の民主主義国をめざす。一人ひとりが大切される豊かな福祉国家をめざす、となぜ明確にできないのか。

 岡田克也、枝野幸男のコンビでは、党を再生させる路線を打ち出すことはムリです。二人の頭の中は、「第2自民党」といっても過言ではない路線があるからです。

 といって、共産党にも期待はできない。共産党には、烈々たる「党内民主主義」というけったいな主義があり、要するに家父長的独裁主義が強固なDNAだからです。自民、民主がいずれもどうしようもなく堕落しているから、行き場のない良心的な有権者の受け皿として”漁夫の利”を得ているだけで、限界があります。

 かくして、来年の参院選へ、ズルズルとなだれ込む。日本という国は腐り続けるということにならないでしょうか。ひとえに有権者の覚醒いかんです。