生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

・1391 ・日米同盟深化の行きつく先は、「ますますの属国化」記事のタイトルを入力してください(必須)

2012-09-30 09:27:52 | 日記
おはようございます。
生き生き箕面通信1391(120930)をお届けします。

・日米同盟深化の行きつく先は、「ますますの属国化」

 「日米同盟の深化」という言葉は、今どきの政治家の決まり文句です。野田という首相は、そう強調します。岡田、前原、玄葉氏らの民主党主要メンバーも口をそろえて、そう言います。自民党の総裁選に出馬した安倍、石破、石原氏ら5人も、そろって同盟深化論者。各省の主な官僚も同じです。それに、マスメディアの論説委員たちも。もちろん、新聞やテレビでもてはやされる評論家やコメンテーターたちも、何の疑いもなく「同盟深化、同盟深化」と大合唱しています。

 吉田茂のドラマ、NHKの「負けて、勝つ」は昨夜の放映分で、自衛隊の前進にあたる「警察予備隊」を発足させるせめぎ合いのなかで、当時の吉田首相が「国民を守るためだ。これが政治の現実だ」と、繰り返し強調する場面が演出されていました。

 当時の閣議で、「憲法9条に違反するではないか」という懸念が出された時も、また、元陸軍の幹部から「私を警察予備隊の責任者に任命しろ」と直談判を受けた時も、そして息子の吉田健一から「軍隊に頼らずに国民の命を守る努力をするのが、政治家の務めだろう」と言いつのられた時も、吉田は、「日本はアメリカに守ってもらうほかないのだ」と、押し切ります。吉田は「これが日本の現実だ。お前たちに何が分かる」と、押し通します。

 息子から、「そうしてマッカーサーのいう通りに、アメリカの言う通りにしているうちに、しがらみから抜け出せなくなっているではないか」と指摘されます。すると、ぶん殴り、足蹴にして、追い出してしまいます。

 吉田には、経済的に疲弊しきった日本には、いくら朝鮮戦争に対応しようとしても、それだけの体力がない。まずは、「軽武装・経済国家」で行くほかないという信念があったといわれています。

 だから、アメリカと独立のための交渉をするにあたって、池田、宮沢の両氏(いずれも後に総理就任)をアメリカへ特派するにあたっても、最初から「アメリカの基地の存続を認める」という条件を出します。「アメリカの基地を残し、よその国に守ってもらう『独立国』がどこにあるか」と批判されても、聞く耳持たずでした。

 吉田氏は、サンフランシスコ講和条約を結び米国の占領から日本の独立を果たした功労者とされますが、そもそもその吉田が、「独立」とは名ばかりの「対米従属下の『独立』」をもたらしたのです。日本の対米属国の歴史は戦後60年以上の歴史を刻んできました。いわば筋金入りです。

 本日9月30日の朝日新聞朝刊に、「橋下行政に異議あり」と大きな文字で刻んだ全頁大の意見広告(17面)が掲載されています。評論家の佐高信氏や多くの弁護士が呼びかけ人で一般市民から賛同金を募って実現したものです。意見として、「大企業優遇をやめ、弱者を支援する行政を求めて」「文化と芸術が漂う街づくり行政を求めて」「憲法や生命を守る行政を求めて」と、主張しています。橋下氏は、竹中平蔵氏を最重要顧問として迎えたように、「3周遅れの新自由主義者」の正体を現しました。いま、私たちが問わなければならない「新自由主義」こそ、アメリカ育ちの日本支配思想の根幹といえます。だから、本来の意見広告は、「野田行政に異議あり」とすべきだったと思います。

 新自由主義という思想に支えられた「日米同盟深化」は、日本の属国化をさらに進めるものです。私たちは、アメリカのマインドコントロールから目を覚ますときです。事態をしっかりと見つめ直しましょう。


1890 ・日本の実体は「自発的従属」

2012-09-29 07:41:54 | 日記
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生き生き箕面通信1890(120929)をお届けします。

・日本の実体は「自発的従属」

 「ハワイでは飛行を取りやめたが、沖縄と日本本土では超低空飛行訓練をする」というのが、アメリカの方針です。オスプレイの配備は、日本がアメリカの属国であることを明確にしました。

 「未亡人製造機」と陰口を叩かれるオスプレイ。事故が絶えず、パイロットが死亡してしまえば残された奥さんは未亡人です。そのオスプレイには全国から懸念の声が上がりました。とくに沖縄では県民を上げて反対し、仲井真・沖縄県知事も明確に「配備しないでくれ」と何度も政府に要請しています。

 しかし、野田首相は、「わが国がどうこう言える問題ではない」と、アメリカの言いなりの姿勢であることをはっきりとさせました。安保条約上、配備はアメリカの権限であり、日本政府は従わざるを得ないということです。安保条約の本質が現れてもいます。

 「日本はいつまで米国の属国に甘んじているのか」という対談を、「週刊金曜日」が昨日9月28日配本で特集しました。「戦後史の正体」の著者、孫崎享(うける)・元外務省国際情報局長と、「属国」を書いたガバン・マコーマック・オーストラリア国立大名誉教授の対談です。

 この中で、「戦後しばらくは外務省内にも『対米自立派』がいたが、それは鈴木善幸内閣までで、中曽根内閣時に対米従属路線が完全に圧倒するようになった」(孫崎氏)と言及されています。

 「おそらく近現代史で、日本ほど異様に他国と従属関係にある国は存在しないでしょう」(マコーマック氏)という指摘もあります。かつてのソ連と東欧諸国との関係が同じような隷属状態だった。しかし、決定的に違うのは、東欧諸国はソ連との関係を嫌がっていた。ところが日本は、「ワシントンからの指導を喜んで受け入れている。進んで隷属化している」とマコーマック氏。これを受けて、孫崎氏は「『自発的従属』ですね」と指摘しました。

 「生き生き箕面通信」は8月4日配信の1334号で、「『戦後史の正体』――いやはや大した本が出たものだ」というタイトルで、孫崎氏の本を取り上げました。そして、「不幸なことは、日本人自身がそうしたマインドコントロール下に置かれてしまっていることを意識できないほどになってしまっている」と書きました。

 いまでもこう書くと、直ちに「そんなことがあるものか。日本人は従属なんかしていない。独立国として世界で認められている」と反論されそうです。そこです。それほどマインドコントロールは進んでいるのです。政治家はもちろん、有力官僚のほとんど、大手マスメディアの編集陣、有力企業の経営者、学会、文化人の多くが、「アメリカとの同盟関係の深化が大切」と信じて疑いません。この日米同盟、安保条約こそが、日本をアメリカに縛り付けているくびきであるにもかかわらずです。

 以前、リチャード・アーミテージ元国務副長官は、日本に向かって、「ショー・ザ・フラッグ」(日本の旗を戦場に見せろ=自衛隊を送れ)、「ブーツ・オン・ザ・グラウンド」(軍靴で戦場へ=自衛隊を送れ)と、命令口調でした。アメリカの意識は、日本はまさに命令しても当然の対象に過ぎないのです。アメリカのジャパン・ハンドラーズ(日本を操る人)は、戦後の占領時代から、日本はアメリカの属国として教育してきた」という”自負”があります。日本は世界に向けたアメリカの世界戦略のショーウインドーにされているのです。

 気がつかない振りをしているのは、日本人自身です。頭隠して尻隠さず。自分で気がつかない振りをすれば、世界の人も気がつかない、と思い込んでいる。世界の人はとっくに気がついています。「日本はなぜあそこまでアメリカのご機嫌をとるのか。なぜしっぽを振り続けているのか。日本人にプライドはないのか」といぶかっています。

 小沢一郎氏は昨日、訪れていた沖縄で記者団に、「納得できる説明がないままに(オスプレイの沖縄)配備を強行することには疑問を感じる」と配備反対を明言しました。また、普天間基地の辺野古への移転についても、「賛成できない。沖縄のきれいな海を埋め立てる必要はない」と強調しました。政治家としての正論は、メディアからはほとんど無視される扱いです。

 森本防衛相は、「あと2,3か月で辺野古の海の環境調査の結論が出る」と、あくまでアメリカのための新基地建設に積極的です。

 日本とアメリカの関係は、沖縄に明確に現れています。





































 


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2012-09-28 06:49:40 | 日記
おはようございます。
生き生き箕面通信1389(120928)をお届けします。

・「領土問題は存在しない」と野田首相が〇〇のひとつ覚え

 野田首相は国連総会に出席して、尖閣問題を頭に「領土問題は存在しない」と強調すr演説をしました。そう強調することで、日中間の対立解消に何か役立つのでしょうか。そう強調することが、現在取るべき最善の方策なのでしょうか。

 「領土問題が存在しない」と繰り返しているうちにも、中国はどんどん「領土問題化」させています。中国がこの問題を「核心的利益」と主張する以上、その中国と向き合うことを避けることはできません。なんらかの対応が必要です。「領土問題は存在しない」と繰り返していることは、大きなダチョウが頭だけ隠して尻隠さずの状態です。藪の中に頭だけ隠して「自分は見えない」と思いこむようなバカげた仕業です。ダチョウの大きな図体は丸見えなのです。領土問題は、歴然として存在しているではありませんか。なぜ事実を事実と見ないのでしょうか。

 事実、米ロサンゼルス・タイムズ紙は今月24、25日の両日、北京発の記事2本を国際面に掲載しました。24日付けの記事は、「(尖閣をめぐる領土問題が)1世紀以上も争われてきた」と報じました。25日には、「19世紀後半までは(尖閣諸島の領有に関し)中国側が最も強く主張していた」と解説しました。

 日本のリーダーは昔から、自分に都合の悪いことは「ない」と言って、「存在しない」ことにしてきました。その悪い癖によって、どれだけ誤った歴史を作ってきたことか。アメリカと戦争を始めた時もそうでした。日本に都合の悪い数字は存在しないことにして、「アメリカに勝つ」という結論を出し真珠湾攻撃に踏み切ったのでした。

 経団連の米倉弘昌会長(住友化学会長)ですら、昨日9月27日に訪問先の北京での記者会見で「(野田首相の発言は)理解しがたい。民間の交渉なら通らない。あまりおっしゃってもらいたくない」と、明確に批判しました。

 ジャパン・ハンドラーズ(日本を操る人)の代表格、リチャード・アーミテージ元米国務副長官も、「話し合いで問題解決を」と、日本政府に”圧力”をかけています。「領土問題と認めろ」と言っているわけです。だから、野田首相も自分が主張していたことはごまかしていつの間にか、実質的に領土問題を話し合うでしょう。話し合うことが最善ですから、そのこと自体は歓迎します。それにしても、ウソつき野田首相はこれまでに「ペテン師」の尊称を奉られていましたが、さらに「ごまかし屋」の敬称も差し上げなければならないようです。

 明日9月29日は、日中国交回復40周年の節目の日です。40年前、時の首相、田中角栄氏と、中国の実力者だった小平氏は、「尖閣の領有権問題は棚上げし、解決は次世代の知恵に待とう」と”大人の知恵”でそっと寝かせておくことにしたのでした。

 その寝た子を起こしたのが、石原慎太郎とかいう東京都の知事をやっている”バカ者”です。わざわざアメリカまで行って、「尖閣は東京都が買う」などとスタンドプレーをやってみせました。
そして、野田首相が「国有化する」と連鎖反応。丹羽宇一郎・中国大使が「そんなことをすれば大事になる」と言えば、「ふらちモノ」と更迭してしまう。揃いもそろって、「愚かモノ」のオンパレードです。

 そうした都知事の所業や野田首相の〇〇の一つ覚えをきちんと批判しないのが、朝日や読売といった大手の新聞と、NHKをはじめとするマスメディア。揃いもそろって「ゆるフン」のジャーナリズムです。

 結局、私たちがしっかりしないと、もっと酷いことになりかねません。

 

1388 ・日本の右傾化を加速する安倍氏の総裁就任 

2012-09-27 06:56:27 | 日記
おはようございます。
生き生き箕面通信1388(120927)をお届けします。

・日本の右傾化を加速する安倍氏の総裁就任

 安倍晋三氏が昨日9月26日、自民党の新総裁に選出されました。選出後のあいさつでは、「強い日本をつくる」と決意を述べました。

 「美しい日本、強い日本」は安倍氏の根幹の政治姿勢です。具体的には「憲法改定をめざす」としています。「集団的自衛権の行使を可能にすることで日米同盟を強化する」「領土は断固守り抜く」「いわゆる従軍慰安婦問題に関する河野談話は見直す」「原発は維持・推進」です。ナショナリズムをあおり、日本をさらに右傾化させる考え方です。

 安倍氏の新総裁選出を本日の大手紙はどう受け止めたか。読売新聞は、社説で「いずれも妥当な考え方である」と高く評価。そのうえで、「TPP(環太平洋経済連携協定)の交渉参加を進めよ。安全な原発は活用することを打ち出すべきだ」と尻を叩いています。

 他方、朝日新聞の社説は、「ナショナリズムにアクセルを踏み込むような主張は、一部の保守層に根強い考え方だ。だが、総選挙後にもし安倍政権ができて、これらを実行に移すとなればどうなるか。大きな不安を禁じえない」と懸念を表明しました。

 安倍氏は、野田政権とは対決色を強め解散・総選挙へ追い込んで、政権を奪還する考えです。しかし、安倍氏が政権を奪還できたとしても、そこに明るい希望は感じられません。安倍氏には、ソフトパワーを発揮する断固とした決意が見られません。薫り高い文化の発信力や知恵が感じられないのです。物理的な力への信奉が前に出過ぎています。つまり、本質的には暴力的なのです。

 東シナ海を、そして日本海を、「平和の海」にしたいものです。そのためには日本に眠っている知恵を結集し、あらゆるチャンネルを使って話し合いを重ね、人的交流や経済交流を通じて、相互信頼の空気を醸成し、問題のもつれをほぐしていく努力を粘り強く継続すべきです。しかし、現在はマスメディアを含め、嫌中国、嫌韓国の空気をあおり、安っぽいナショナリズムに自己陶酔しているようにみえます。

 政治家は、国民の税金から報酬を得ていながら、なぜ国民の声を大切にしないのでしょうか。



1387 ・「大失速」の橋下維新記事のタイトルを入力してください(必須)

2012-09-26 06:30:53 | 日記

おはようございます。
生き生き箕面通信1387(120926)をお届けします。

・「大失速」の橋下維新

 ハシズム騒ぎにようやく頭打ちの兆しが見えてきました。「橋下維新『大失速』の衝撃 二ケタがやっと」というタイトルの特集を、「サンデー毎日」(10月7日号)が衆院選「300選挙区」当落予想つきで掲載しました。

 失速の原因は、橋下氏が衆院選に出ないと明言したことに加え、東国原・前宮崎県知事、山田・元杉並区長、中田・前横浜市長など”過去の人”とみられる面々が「維新」有力メンバーとして取りざたされていること、などとしています。「国民の期待は一気に落胆に変化したといえるでしょう」と、指摘しています。

 同誌の以前の予想では、維新の会の当選数は126議席で、今回の予想は62議席だから、橋下氏がぶち上げた「衆院で過半数」どころか3ケタにも届かないと分析しています。

 今回の失速予想には、ハシズムの路線批判はありません。だから、中途半端な分析で終わっています。消化不良といいましょうか。

 本来なら、ハシズムの本質である「新自由主義」についてメスを入れるべきでした。それでこそハシズム失速の本当の原因が理解できるはずです。

 橋下氏は、「TPPには参加するのが当然」としています。TPP(環太平洋経済連携協定)の本質が本当に分かっているのでしょうか。TPP参加は、「アメリカへの日本の属国化仕上げ」を意味することが本当に分かって言っているのでしょうか。

 いま、日本の政界では、主流派は「TPP推進」で一本化しています。進んでアメリカに隷従しようという輩(やから)ばかりです。アメリカにしっぽを振り、アメリカのお墨付きを得て日本を支配しようとしています。

 きりっとした誇り高い日本人の矜持を持ち続けるためにも、どの勢力を押し上げるか、私たち有権者の選択眼が問われようとしています。