おはようございます。「ほっとした我が家のことではないけれど」(今朝の「朝日川柳」より)
生き生き箕面通信996(110830)をお届けします。
・むしろ野田氏で良かった
「ノーサイドにしましょう。もう」――民主党の新代表に選ばれた直後、野田佳彦氏はこうスピーチしました。野田氏は本日、まず幹事長にだれを持ってくるのか、でその「有言実行度」がリトマス試験紙にかけられます。結論からいえば、名前の挙がっている「輿石東・参院議員会長」なら、うまくいくのではないでしょうか。菅直人氏は「ノーサイド」といいながら、まったく逆の行動をしました。その結果は、党内対立の激化でした。その反省に立たなければ、学習効果もないということになるだけです。
国難を乗り切るためには、野党との協力関係が重要ですが、その前にまず自党内の協力態勢づくりが大切です。つまり、小沢一郎氏のグループ、その考え方をないがしろにして前に進むことはできません。政権公約(マニフェスト)にこだわり、有権者との「契約」を果たすことが不可欠です。それは政治の本来の目的である「国民生活の安定」のためです。
この「国民生活の安定」のために取り組んできたのは、小沢氏でした。政権交代を果たした選挙のときに小沢氏が掲げたスローガンが「生活が一番」だったことは、ご承知の通りです。ぼくは、小沢氏の「大ナタの力」を活用することが必要だと主張し続けてきました。そのためには、「海江田氏でもやむを得ない」と考えたのも事実です。しかし、海江田氏ではあまりにも小沢氏の”イロ”がつき過ぎた印象だったため、それがかえって障害となり、政治が前進できない要因ともなりかねませんでした。
今回、野田氏は投票前の演説で、「中間層が大事だ」と強調しました。「三丁目の夕日」も引き合いに出しました。これは、小沢氏がいう「生活が一番」とも同じ文脈の理念だといえます。
つまりは、めざすところは相当程度、重なっているわけです。となると、あとはそれを実行するための布陣、とりわけ幹事長ポストの扱いが焦点となります。輿石氏なら、小沢氏を座敷牢から出す、つまり党員資格停止を解除するでしょう。そして、大ナタを振るう場が少し開ける。それは、日本の政治が前進する期待につながります。
さて本日、野田氏は幹事長ポストをどのようにハンドルするでしょうか。