生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

2667 ・「三菱自」も結局、死にゆく病か

2016-04-30 09:19:37 | 政治

おはようございます。生き生き箕面通信2667(160430)をお届けします。 

・「三菱自」も結局、死にゆく病か

 三菱自動車も、ついに市場原理主義から立ち直れなかった。同様に、東芝も苦しんでいる。これは、戦争中に日本軍を批判するのと同じく、「不敬罪」のようなものです。日本は、戦後すぐは「民主主義」を身に着けたけれど、小泉純一郎首相(当時)ごろからアメリカ並みの市場原理主義になって以来、立ち直りが遅れに遅れています。これは世界中にはびこった市場原理主義ですが、日本はその弊害がきつい。

 三菱自動車は、三菱重工業の自動車部門を昭和45年(1970年)に独立させて、一時は「パジェロ」なども生みました。しかし、燃費に敗れて落ち込むばかりとなり、日本が得意とする「隠ぺい体質」に持ち込んだのでした。かつては、「燃費の差は技術の差」というキャッチフレーズを掲げたものでしたが、そのキャッチフレーズを守れず敗退。

 しかし、日本の中では、三菱自は「もうダメだ」と陰口を聞かれていますが、海外では「三菱は、やはりミツビシ」とまずまずの評判です。ただ、日本中に広まった「三菱自たたき」は容易に収まらず、場合によっては、中国など海外などに売り払うことになるかもしれません。そうでなければ、討ち死にもあるのではないでしょうか。


2666 ・「緊急事態条項」で、独裁制に道を開く

2016-04-29 10:32:24 | 政治

おはようございます。生き生き箕面通信2666(160429)をお届けします。 

・「緊急事態条項」で、独裁制に道を開く

 改憲論議の焦点として、「緊急事態条項」が浮上しています。とくに国会議員の任期延長問題を切り離し、ここに絞って憲法改定の入り口にしようという動きがあります。この問題提起は、朝日新聞の本日4月29日の朝刊で、「緊急事態条項の本質」(オピニオンのページ)と題して、礒崎陽輔氏と木村颯太さんの対談を掲載しています。

 しかし、こうしたテーマは朝日新聞では不得手らしく、「緊急事態条項の本質」と大きくふりかざした割には十分にこなしきれていませんでした。大手の新聞ではやはりあちらこちらに配慮して、すこしずつ筆を曲げなければならないようです。つまり、日本のジャーナリズムが世界の中では72位に落ち込まなければならない運命が、ここに潜んでいるようです。

 今回の論議でも、礒崎氏は「国会議員の任期は憲法で定まっているので、これを動かすとなると憲法に書き込まなければならない」というのです。しかし、木村さんは、「自民党の草案には国会議員の任期などを書く内容がきわめて不十分、あるいは非常に不注意な感じがします」といいます。

 木村さんは、自民党の草案に、「98条では、『社会秩序の混乱』が入っているために、さまざまな疑念を生むのです」としています。

 自民党の草案は、国民にもう少し分かりやすくするつもりで国会に提出し、それで飲み込みやすくなれば、それで「オーケー」となります。つまり、自民党は、憲法改定の道筋さえつかめば、あとはどうにでもなる。あのヒトラーが現在でも大手を振って立ち居振る舞いできるようにするために、「独裁制」を敷けるようにできるのです。

 5月3日は、全国的に「憲法記念日」です。これまではもう一つ攻めあぐねていた右翼たちが、今年はさらに厳しくなるのでしょう。いよいよ、憲法改定の日は、私たちの身に迫っています。


2665 「すごい日本人」像は、日本人が胸をそらしにそらしてもいいものなのか

2016-04-28 09:04:42 | 政治

おはようございます。生き生き箕面通信2665(160428)をお届けします。 

・「すごい日本人」像は、日本人が胸をそらしにそらしてもいいものなのか

 「誇りと気概を持って。和を尊び。互いに助け合って」と、日本人の優秀性をほめにほめそやす言葉があります。これは、朝日新聞が「憲法を考える」という企画物の文章です。自民党の憲法草案を検討したものです。

 まず、「日本国は、長い歴史と固有の文化を」を持っている、と宣言し、「日本国民は、国と郷土を誇りと気概を持って自ら守り、基本的人権を尊重するとともに、和を尊び、家族や社旗全体が互いに助け合って国家を形成する」と続くものだそうです。

 この文章のあと、「日本の憲法に詳しい米国エール大の憲法学者ブルース・アッカマン教授はこの草案が、和を尊ぶことが人権を優先するように読める、と懸念」しています。

 ブルース・アッカマン教授は「日米関係の基本にあるのはまさに、基本的人権などの普遍的な価値。憲法前文から『普遍』を消すことによって、両国間の信頼関係や結びつきは損なわれてしまうでしょう」と、評しています。

 ここにあるのは、人間の基本的な価値である「普遍」です。和を持って貴しが「普遍」に優先するものではないのです。

 「すごい日本人」というのは、少し思い過ごしなのではないでしょうか。まず「普遍」を先において、そのうえで「和」を置くくらいでちょうどいいのではないか。あまり「和」を突拍子もなく先に置きすぎると、やはり明治憲法になっていきます。


2664 ・「安保法は違憲」を、野党共闘で闘いとろう!

2016-04-27 09:23:39 | 政治

おはようございます。生き生き箕面通信2664(160427)をお届けします。 

・「安保法は違法」を、野党共闘で闘い取ろう!

 「安保法は違法」の訴えを市民約500人が昨日4月26日、東京地裁に起こしました。これまですでに市民がバラバラでは“門前払い”を食らってきたものだから、今回は「平和的生存権」が侵害されたと主張。1人あたり10万円の慰謝料を求めています。

 今回の参院選、また衆院選でも「野党共闘」が実現すれば、その「平和的生存権」の欲求はさらに高まります。読売新聞によると、民進党は昨日、参院選和歌山選挙区で取り下げを発表、坂田隆徳氏は衆院に回すことになりました。新潟選挙区では生活の党の前参院議員、森裕子氏への推薦も決めました。民進党は、共産党が候補者を擁立した場合、立候補を見送る「暗黙の共闘」も考えています。要するに、「安保法」の一点共闘であり、何としても安倍政権の倒閣です。

 安保法の違憲訴訟は、朝日新聞によると、夏頃までにさらに1500人が、東京、福島など全国約15地裁で同様の訴訟を起こすといっています。これで、仮に安倍政権が安保法を発動しようとしても、反対運動はさらに高まります。事実上、安保法の発動はできないことになりかねません。


2663 ・最高裁が「違憲を認めた。しかし、違憲は認めない」という不可思議な弁明

2016-04-26 10:34:40 | 政治

おはようございます。生き生き箕面通信2663(160426)をお届けします。 

・最高裁が「違憲を認めた。しかし、違憲は認めない」という不可解な弁明

 最高裁が昨日4月25日に発表した調査報告によると、ハンセン病を理由とする「人権の砦」は曖昧模糊として分かりづらく、ハンセン病者に対する謝りではないようです。たしかに、最高裁の今崎幸彦事務総長は、記者会見で頭を下げて見せました。しかし、憲法上の「裁判の公開」の原則には違反しないという理屈で拒否しました。

 最高裁側は、「裁判の公開」には違反しないというが、事実上非公開だったのは明らかであり、違憲だったと認めるべきです。

 「らい予防法」の廃止から今年3月で20年です。朝日の記事によると、「民法上、損害賠償を請求できる期間(20年)を過ぎてしまうため、3月末までに元患者の家族による提訴が相次ぎました」と、報告されています。全国各地の特別法廷が開かれた場所は、北は青森から鹿児島まで14か所に上ります。

 問題は、最高裁が結局は自分の謝りを全面的に認めず、単に頭を下げるだけで済ませたことです。これでは、日本の司法が、これからも危ないものとして扱われそうです。