生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

生き生き箕面通信1149 ・急速な人口減対策――春闘で大幅ベアを

2012-01-31 06:48:15 | 日記

 おはようございます。
 生き生き箕面通信1149(120131)をお届けします。

・急速な人口減対策――春闘で大幅ベアを

 日本の社会は、人口が急速に減る見通しが確実となり、困って
いるようですね。本日1月31日の大手紙社説を見ても「大変だ。
どうしよう」という今さらながらの困惑が透けて見え、思考停止に
近い状態のように見えます。

 まず読売新聞。「政策総動員で活力を維持せよ」を見出しとし、
具体的な政策として「女性が就業しやすい社会環境を整えること
が第一。意欲ある高齢者には長く働いてもらう。優秀な外国人を
積極的に受け入れることも、不可欠である」と提言しました。いず
れも以前から努力しながら、遅々として実現しないことばかりです。

 朝日新聞は、「未来を変えるために」という意欲的な見出しを
掲げました。ところが、内容は「仕事をしながら子育てができる
環境をもっと充実させなければいけない」と主張する程度でした。
ここでも、「経済的な不安が背景にある。若年層の雇用改善が
重要だ」という指摘をしています。これも当たり前のことながら、
実際には実現出来ていない現実があります。

 私たちの国は、「少子高齢社会の世界のモデル大国になる」
というハラのくくり方が必要ではないでしょうか。人口が今後
4000万人減り、8600万人台になることを前提に、社会のあり
方を根本から組み立て直すというはらのくくり方です。若い人が
少なく、高齢者が多い社会。それでも心豊かで、幸せを実感
できる社会づくりです。

 私たちの周りには、耕作放棄地がたくさんあります。農業に
携わる人が少なく、食糧自給率が低い。世界は食糧争奪戦争
に突入することが近いと予想されています。だから、耕作放棄
地を生かす知恵を出し合いましょう。そこに「コメ1表日本は海
に囲まれ、海の豊富な水産資源を守りながら利用させていた
だくことが可能です。

 雇用を支える産業も、知恵を絞れば、出来ることはいくらでも
あります。

 問題は、政治がまともな道からはずれたことばかりやっている
こと。財務省を中心とする官僚政治に振り回されていることです。
官僚は、すべてが「前例主義」だから、前例にないことを「責任を
とってもやる」とはなかなかいいません。政治の出番ですが、そ
の政治が官僚に頼るばかりです。

 今年も春闘が始まりました。大企業は、たっぷり内部留保を
溜めこんでいます。これを吐き出させれば、大幅ベアが可能です。
政治の出番です。ところが、企業からカネを吐き出させたら、
「海外に出て行くぞ」と経団連に脅されて、これも腰砕け。いい
ではないですか。出ていきたい企業は、どうせいつかは出て
いくのです。経済のグローバル化とはそういうことです。

 日本の国に残る覚悟のある者だけで、新しい日本を作り直し
ましょう。私たちには、先祖代々から受け継いだ、生きるため
の沢山の知恵があります。日本の中だけでもやっていけます。
かつてはそうでしたから。一部、鎖国という手を使っても、生き
ていく。すぐにブータンのようにはいかないでしょうが、やれば
できると思うのです。官僚や、経団連、そして今の民主党主流
派などに任せず、私たち自身がハラをくくって日本を作り変え
ましょう。

 一時期は苦しいかもしれませんが、その先には新しい地平
を切り開くことができます。




生き生き箕面通信1148 ・「核燃料再処理工場の試験再開」などとんでもない

2012-01-30 06:33:13 | 日記

 おはようございます。
 生き生き箕面通信1148(120130)をお届けします。

・「核燃料再処理工場の試験再開」などとんでもない

 読売新聞は本日1月30日の社説で「核燃料再処理 試運転の
確実な成功を目指せ」と主張しました。大手新聞の一角が、この
ような論を堂々と主張するところに日本の”原発帝国”のグロテ
スクさが表れています。

 なぜ、グロテスクか。政府自体が核燃料サイクルは「ムリ」と
判断せざるを得ない状況になってきたにも関わらず、再処理
工場の試験運転だけ再開しようとするからです。これを例える
なら、生産を中止することにした車(核燃料サイクル)の、エン
ジン(再処理工場)だけは作り続けようというようなものです。
いくらエンジンを作っても、それを載せる車は生産しないのだ
から、何を考えているのやら。核燃料サイクルを成功させるた
めの高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)は、政府の
政策仕分け(昨年11月)によって「抜本見直し」に仕分けされ、
ほぼ廃炉の運命です。つまり車の生産中止です。

 アメリカでは、オバマ政権が3年前に再処理政策を断念し
ました。

 再処理政策を継続しようというのは、世界でも日本だけです。
その日本でも核燃料再処理工場(青森県六ケ所村)は20数年
もの期間をかけて、資金も当初予算7千億円の3倍以上もの
2兆2千億円をつぎ込みながら、試験は失敗続きでメドがつき
ません。ここ3年間は試験がストップしていたいわくつきのもの
です。この事業を進めている日本原燃は、「これまで多額のカネ
をつぎ込んでやってきたから、ここでやめるのはもったいない。
やるっきゃない」といったところです。ここにも、決断できない日本
の姿があります。撤退すべき時には撤退するという「勇気ある
撤退」ができず、流れのままに流される。「やってきたことだし、
そこには人も働いている。止めるとなれば、責任が問われるかも
しれない。「続ければ、責任も問われない」となるのです。つまり、
いつも責任を取りたくないから、ずるずると行きつくところまで行く。
そんな体たらくを、尻を叩いて「やれやれ」と読売新聞。

 再処理工場がうまく行けば、そこから生みだされるプルトニウム
で原発を動かし、「夢の無限核燃料」が手に入るはずでした。しか
し、世界はとっくに「ムリ」と判断したのです。日本では、責任を
持って判断する人間がいない。

 これ以上、不毛な核燃料サイクルにはこだわらないでいただき
たいものです。核燃料サイクルは、人類が処理できないプルトニ
ウムを生産するシステムです。これ以上、プルトニウムを増やさ
ないでいただきたい。これ以上プルトニウムを増やすことを、読売
新聞は奨励しないでいただきたいものです。


生き生き箕面通信1147 ・「市民が進める温暖化防止」の2日間シンポジウム

2012-01-29 06:48:40 | 日記

 おはようございます。
 生き生き箕面通信1147(120129)をお届けします。

・「市民が進める温暖化防止」の2日間シンポジウム

 「低炭素の地域づくりを進めよう」「自然エネルギー大転換への
シナリオ」などをテーマにしたシンポジウムが京都の同志社大の
今出川キャンパスで開かれます。事前申し込みは必要ないそう
です。その案内が届きましたので、今日はそれを転載して参加
されることをお勧めします。

以下ご案内
┳┳┳┳┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
╋╋╋╋ 市民が進める温暖化防止
╋╋╋ ~脱原発と温暖化対策の両立~
╋╋ http://www.kikonet.org/event/sympo11_index.html
┻┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■日時:2月18日(土)~19日(日)
■会場:同志社大学 今出川キャンパス(京都市上京区)

 3.11大震災以後、エネルギー政策が社会的に大きな課題として注目を集めてい
ます。原子力発電に頼らない温暖化対策をどのように達成していくことができる
のでしょうか。地域での持続可能な低炭素づくりはどのように進めていくことが
できるのでしょうか。昨年末のCOP17でのダーバン合意はどのような意味をもつ
のでしょうか。今回のシンポジウムでは、それらの疑問に関するテーマ・内容で
報告・議論を行います。


○参加費:会員1000円、一般1500円、学生500円(2日間・資料含む)
○申込み:事前申し込み不要、当日参加可能
○問合せ:気候ネットワーク京都事務所
  Tel.075-254-1011, FAX. 075-254-1012
  E-mail. kyoto@kikonet.org URL. http://www.kikonet.org
○主 催:気候ネットワーク
○共 催:同志社大学ソーシャル・イノベーション研究センター
○協 力:NPO法人KES環境機構

各プログラムの詳細及び最新情報は、ホームページをご参照ください。
http://www.kikonet.org/event/sympo11_index.html

(*この企画は、平成23年度独立行政法人環境再生機構地球環境基金の助成を
受けて開催します。)


プログラム(予定)

<18日(土)>
┏┓
┗■全体会 同志社大学 今出川キャンパス

13:00 開会
○基調講演 金子 勝氏(慶応大学)[予定]
○ディスカッション「脱原発と温暖化対策実現に向けて」
テーマ1  「エネルギー政策と温暖化対策の両立」
  <パネリスト>
   植田和弘氏(京都大学)
   高橋洋氏(富士通総研経済研究所)
   山岸尚之氏(WWFジャパン)
   マエキタミヤコ氏(サステナ代表)、他
  <コーディネーター>
   平田仁子(気候ネットワーク)

テーマ2 「震災復興と低炭素の地域づくり」
  <パネリスト>
   諸富徹氏(京都大学)
   藤井良広氏(上智大学)
   奈須憲一郎氏(NPO法人 森の生活代表/下川町議員)
   浅岡美恵(気候ネットワーク)、他
  <コーディネーター>
   新川達郎氏(同志社大学)
16:30 閉会

┏┓
┗■特別企画:参加者交流会

「エネルギー政策と原発」、「低炭素の地域づくり」等のテーマについて、
お茶とお菓子を囲みながらワールドカフェスタイルで意見交換し、理解を深め
ます。(ワールド・カフェとは、「知識や知恵は、人々がオープンに会話を行
い、自由にネットワークを築くことのできる『カフェ』のような空間でこそ創
発される」という考え方に基づいた話し合いの手法です。:HUMAN VALUEウェ
ブサイトより)

<19日(日)>
┏┓
┗■分科会 会場:同志社大学 今出川キャンパス

○午前 9:30~12:00
・地域の温暖化対策 「低炭素の地域づくりの実現に向けて」
・国際交渉 「2013年以降の国際枠組みと京都議定書~ダーバン会議の結果を
  踏まえて~」

○午後1 13:00~15:30
・自然エネルギー 「自然エネルギー大転換にむけたシナリオと市民・
  地域の取り組み」
・フロン対策 「Fガスフェーズアウトは可能か~ノンフロン転換の可能性と
  課題~」
・「首都圏NPO“川の字”対談」地域の温暖化対策の意義と市民・NGO連携

○午後2 15:45~18:15
・映画「第4の革命 エネルギー・デモクラシー」
  (ドイツを「脱原発」へと導いたドキュメンタリー)上映とフリートーク
・「持続可能な発展への貢献を最大化」「低炭素・低エネルギー社会」
   に対応したKES新規格の発行

<常設企画>
┏┓
┗■Kikoひろば
  ~関係団体のポスターセッションと談話スペース~


生き生き箕面通信1146 ・石原新党のバタバタ騒ぎ――政治の劣化は止まらない

2012-01-28 07:20:15 | 日記
 
 おはようございます。
 生き生き箕面通信1146(120128)をお届けします。

・石原新党のバタバタ騒ぎ――政治の劣化は止まらない

 石原慎太郎というロートルがなにやら色気を出してきたようです。
担がれると嬉しくなる典型的な老人ボケ。それでも、本当に日本の
政治をいい方向へシャッフルしてくれるなら、白猫でも黒猫でも、
また老猫でも若猫でも構いませんよね。

 しかし、何をしようとするのでしょうか。政界仕掛け人の亀井・国民
新党代表も、当の石原氏も基本政策について何も語りません。「これ
から検討する」段階です。

 これまで主張していることでは、亀井氏は消費増税に明確に
「反対」の立場です。石原氏は「二段階などといわず、一辺に
10%にすればいい」という大増税に「賛成」です。国の基本と
なる税そのものが正反対でありながら、「政治をシャッフルする」
などとうそぶく厚顔さ。

 橋下・大阪市長が主導する「維新の会」の動きも重なって、政治
への不満というマグマが噴火する時機が近づいている予感は
誰しもではないでしょうか。

 よくよく注意して見る必要がありそうです。「いいぞ、やれやれ」
ではなく、「う~む、なんだか胡散臭いぞ」という疑ってみる視点です。

 石原氏は、自分では「物書き」と自認しているようですが、物書き
というものは本来、人間と真摯に向き合う姿勢が欠かせないもの
のはずです。それは、右であれ、左であれ、同じです。石原氏の
致命的な欠点は、「大衆はバカだからオレについてこい」という思い
上がりだといえるでしょう。人間失格です。

 さらに政治家としてはどうか。「出ない、出ない」と言いながら
結局は都知事選に出て、そして今、都知事として何をしている
のでしょうか。東京にも問題は山積していますが、何も解決して
いません。自分が作った「新銀行東京」の大赤字の後始末に
大わらわ。君が代・日の丸の強制。カジノ誘致で東京のギャンブル
都市化促進へ。東京の魅力が減り、外国の企業が次々に他の国
へ逃げ出しています。

 かつてドイツでナチス・ヒトラーが台頭してきた時と酷似した
動きになっています。どうせ同じなら、ヒトラーが支持された
ようにせめて若者の失業問題だけでも解消してもらいたい
くらいです。

 「政治をシャッフルする」とか、「日本をじゃぶじゃぶ大掃除」
などといえば、なんとなく支持してしまう「空気」も困ったもの
です。このままでは、結局、政治が劣化していくだけです。

 だけど、ボクはまだ望みを捨てていません。

 「小沢一郎」というベンチマークは、まだ日本の政治を見る場合
のひとつの基準であり続けています。小沢氏については、最近
また新たなスキャンダル話が流されました。小沢夫人が「アイソ
をつかして家出した」という週刊誌だねです。審議のほどは分かり
ませんが、よくもまあ執ように「個人攻撃」するものです。よほど
小沢氏のまともな路線が怖いのでしょうね。小沢氏こそが、「政治
シャッフル」と「日本じゃぶじゃぶ大掃除」の適任者であることが
よく分かっているのです。官僚を中心とする旧勢力です。

 日本が、旧勢力が牛耳る政治から脱皮できるかどうか、ここ
数か月が天下分け目になりそうです。いまはじっと醸成を見て
いる「オザワ」が、いつ動き出すか。3月ごろでしょうか。


生き生き箕面通信1145 ・原発はどこへ行ったのか――国会討論から消えた

2012-01-27 06:49:38 | 日記

 おはようございます。
 生き生き箕面通信1145(120127)をお届けします。

・原発はどこへ行ったのか――国会討論から消えた

 昨日1月26日から国会の本格論戦が始まりましたが、「原発」は
どこへ行ったのでしょう。論議の対象からはずされてしまった観なの
です。代表質問のトップバッターに立った自民党の谷垣禎一総裁が
まず「原発をどうするのか」質問事項の中に入れていませんでした
から、「のダメ首相」も答弁しません。これでいいのでしょうか。

 怖いのは、原発への関心が、一般の国民、つまり私たちから
薄れつつあるように感じられることです。谷垣氏の質問から
はずされたところにもそれが反映しているようです。

 その一方で、原発帝国は、再稼働に向けて着々と動いています。
日本のエネルギー戦略を検討している政府の委員会でも原発を
相当の割合で動かしていくことが前提になっていると伝えられて
います。

 私たちは、イヤなことは早く忘れたいというのが自然の感情です。
原発事故もその早く忘れたい範疇に入れる時期になりつつある
ようです。原発に対して「イエス」か「ノー」かを問う住民投票の署名
集めも、東京では不成立の可能性が高くなっています。

 原発帝国、あるいは原子力ムラには「シメシメ」です。東京電力も、
国のカネがつぎ込まれるものの、経営陣は安泰。原発事故の責任、
とりわけ刑事事件からはほぼ免れそうな見通しになりました。

関西電力の大飯原発に対するIAEA(国際原子力機関)の調査団に
よる視察結果も、「ストレステストの取り組みと手法を評価する」と
コメントしています。いわばお墨付きを与えるものです。もともとIAEAは、
核拡散を防止するための国際原子力マフィアの中核。ノーベル平和賞
を得たこともありますが、原発を廃止していくこととは全く正反対の立場
です。今回の視察もいわば茶番です。しかし、政府は「国際機関のお墨
付きも得た」として、再稼働へ動くはずのでしょう。

 菅・前首相は「脱原発」を表明しましたが、野田首相は「世界最高
水準の原発技術にする」と世界に表明し、原発存続の意思を明らか
にしました。

 潮目が変わりつつあります。まだ1年も経っていないのにです。私たち
は2か月足らず後に訪れる「3・11」をどのような状況で迎えるのか、一層
粘り強い運動をコツコツと進める意外にないようです。初志貫徹で行き
ましょう。