生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

生き生き箕面通信786 ・「私は屈しない」――特捜検察との戦い

2011-01-31 06:09:27 | 日記
おはようございます。「ムバラク独裁体制を倒せ」と立ち上がった「エジプトの民衆革命」に共感します。アフリカにネットを通じて民主化の波が広がっています。その波は、中国まで届くでしょうか。
いきいき箕面通信786(110131)をお届けします。

・「私は屈しない」――特捜検察との戦い

 「私は屈しない」という今日夜9時からのテレビ番組(4ch)に期待します。民放テレビにもジャーナリズム魂が残っていることを、久々に確認できるのではないかという期待もあります。

 内容は、厚労省元局長の村木厚子さんの冤罪事件です。ジャーナリストの江川紹子さんが月刊誌に掲載した手記をもとにドラマ化したものと、今朝の新聞のテレビ案内欄で紹介されています。ぼくは、江川紹子さんは本物のジャーナリストと敬意を表してるので、仕上がりも期待に応えてくれるものと思っているのです。

 ことはよく知られているように、検察の強引なでっちあげでした。大阪地検特捜部の前田主任検事は、証拠のフロッピーディスクを改ざんしてまで、前途有為な人間を社会的に抹殺しようとしました。

 この問題は、検察の例外的な事件ではなく、戦前からずっと今日まで続いてきた検察の体質そのものから発した根の深い案件だということです。それが、どこまでえぐり出せているか。江川さんが、根の深い検察の体質そのものにどこまで迫れたかという手記のレベルと、それをドラマ化するにあたっての制作局側の制約、つまり検察へのおもんぱかりとスポンサーへの配慮などを超えて、どこまで真実を放映できるか、それに注目したいと思っています。

 最近はほとぼりもさめて、検察改革をめざす熱意も低くなってしまったようです。わたしたち日本人によくある「熱しやすく冷めやすい」傾向がこの大事な検察改革にも影を落としてきました。

 村木さんが訴える「前面可視化」も、いつの間にかうやむやにされる流れです。精々、一部可視化という最悪の結論でお茶を濁されそうです。「一部可視化」となれば、検察に都合のいいところだけを切り張り編集して事実を捻じ曲げる検察のための「可視化」になります。

 本当の巨悪を封じる司法へと鍛えるには、やはり市民の強い関心が継続的に維持されることが不可欠です。そうでなければ、せっかくの検察改革の機会を失ってしまうと心配なのです。そうした時期だけに、このタイミングでの「私は屈しない」には大きな意味を感じます。

生き生き箕面通信785 ・日本のメルトダウン――最大の山場は6月

2011-01-30 06:48:48 | 日記
おはようございます。サッカーで日本はアジアの王者へ。政治は、「施政方針演説 どうせ途中で見直しするんでしょ――国民 菅首相殿」(今朝の朝日かたえくぼより)
生き生き箕面通信785(110130)をお届けします。

・日本のメルトダウン――最大の山場は6月

 「首相訪米 6月延期検討」――本日の読売新聞朝刊が独自だねを一面で報じました。オバマ大統領から昨年11月の横浜での日米首脳会談時に招待を受け、5月の大型連休時訪米をめどに調整していたものです。ところが、予算関連法などの国会審議が難航する見通から、6月に延期せざるを得ないと判断したものです。

 わずか1か月ずれるだけではないか、というように見えますが、実はこの1か月を守れないところに菅政権の危機的状況が露呈する結果のなっています。少しオーバーな表現をすれば、日本メルトダウンの加速が見て取れるのです。

 菅さんは、オバマ大統領との会談で日米関係の立て直しをかけて日米同盟深化のための「共同宣言」を発表する段取りでした。この共同宣言は本来なら昨年発表する手はずのものでした。それが、遅れに遅れているのです。

 オバマさんは来年が再選をかけた大統領選だから、今年が大変重要な意味を持ってきます。アジアでの問題は対中国や対北朝鮮問題がありますから、せめて同盟国の日本との懸案事項は早くけりをつけておきたいところ。それが渋滞しているのだから、「日本は何だ。菅首相にガバナビリティはあるのか」と疑問符がつき、不信感が強まっています。

 菅さんは昨日、スイス・ダボスで演説し、「日本はTPP(環太平洋経済連携協定)への参加を6月までに決める」と、”国際公約”しました。

 しかし、菅さんの発言は国際的にはほとんど無視されているのが実情です。「どうせ口先だけでしょ」、あるいは「どうせまた見直しするのでしょ」としか見られていないのです。これまでの実績が「見直しに次ぐ見直し」であり、「反故にして恥じず」の信用できない言動の積み重ねがあるから、無理はありません。

 消費税増税問題も山場は、6月です。

 予算関連法案も6月までの会期中に成立しなければ、財政が執行できなくなります。年金をはじめ公共事業の執行もできなくなり、国民生活に大きな支障をきたすことになります。財政の立て直しが困難と市場が判断すれば、日本の国債暴落となり、現実として日本のメルトダウン、「日本丸」の沈没です。

 そうならないように、いまどうすればいいのか。とりあえず菅さんは、命をかける気迫で各党と折衝し、日本が生き延びるための予算編成に取り組むべきです。そのためにそれ相応の報酬を税金からいただいているのですから。ましてや小沢問題に血道をあげる余裕などないはずです。毎晩、高級ホテルの料理屋をグルメ巡りなどしておれないはずです。

 そんなノーテンキな首相を、日本のマスメディアは朝日も読売も、大目に見てゆるふんの論説で終始しています。つまり、日本を代表すると自負しているマスメディアの人々自身に危機感がありません。ぬるま湯につかっているマスメディアには、溶融し始めた日本の姿は見えないようです。


生き生き箕面通信784 ・日本を「どぎゃんきゃせなならん」という政治家はいないのでしょうか

2011-01-29 06:59:14 | 日記
おはようございます。公明党も「倒閣」へ舵をきりつつあります。6月政変が現実味をもって語られるようになってきました。
生き生き箕面通信784(110129)をお届けします。

・日本を「どぎゃんきゃせなならん」という政治家はいないのでしょうか

 漂流を続ける「日本丸」は、菅船長のもと、難破船の運命が待ち受けている嵐の方向へ向かって進んでいます。いま、「どぎゃんきゃせな」手遅れになります。

 菅首相の「疎い」発言のもととなった格付け会社の日本国債に対する格下げ評価は、黄色信号が間もなく赤信号に切り替わる寸前であることを示しています。日本の国債が暴落すれば、財政破綻が現実化します。その瀬戸際まできています。菅さん自身は毎晩、高級ホテルなどで食事を楽しんでいますが。

 ところが、菅さんは「(国債格付け引き下げの)情報が届いていなかった」ことを言ったのだと恥ずかしげもなく強弁しています。情報がない時は、「私はまだ聞いていませんから、きちんとコメントできません」というものです。日本語では決して「疎い」とは言わないものです。もしそれでもそう言ったのだというなら、それこそ「日本語ができない」ことを自ら証明したことになります。

 あの麻生という元首相ですら、格付け引き下げについて問われた場合、たとえ情報が届いていなかったとしても、「もし引き下げが事実なら、不当な評価であり、日本の財政にも政治状況にも問題はない」と、断固否定して見せるくらいのパフォーマンスは見せたでしょう。政治家はそのくらいの”反射神経”と、常識がなければ務まりません。

 菅さんはいまだに、では引き下げの評価に対してどうコメントするのか、肝心なことは語っていません。つまり、いまだに「疎い」状況を続けているのです。どうにかしてよ、とさじを投げたい気持ちです。

 政治家はどなたも選挙のときは「私が日本を立て直します」と公約をしてくれます。「では、どんな日本にしてくれるのですか」と問えば、必ず「みんなが幸せに暮らせる国にする」と胸をたたいてみせます。

 現在政治の責任を担っている菅首相の場合は、その目指すところが「最小不幸社会」であり、実現する道筋がTPPや、消費税引き上げなのです。それをやるために、国民総背番号制も導入する。政府の検討本部(本部長・菅首相)は昨日、「2015年1月から『共通番号制度』を導入する」という方針を決めました。

 「この国の形」が定かでないまま、菅さんのもとで日本はともかく「監視社会」への道に引きずり込まれようとしています。サイバー・テロ対策の名目で「ネット監視法」の準備も進めています。ジョージ・オーウェルの「1984年」の世界が想定される事態が近付いてきています。

 こうなってくる根本原因は、日本が置かれている大状況が、アメリカの強い影響下にあり、その影響を日本で具体化する財務省を中心とする官僚群が事実上支配しているからです。

 アメリカ政府と日本の官僚のくびきから自由にならなければ、真に独立した誇りある日本を建設することはできません。

 それを「どぎゃんきゃ」できる期待ができるのは、小沢一郎氏くらいしかいません。ところが、そこにはアメリカからの息のかかった検察、あるいは菅首相を筆頭とする現権力群が立ちはだかっています。

 ただ、ほのかながら潮目が変わる気配が感じられるようになってきました。いずれにしても、今年は歴史的な転換点です。うかうかしてはおれません。

生き生き箕面通信783 ・民主党の党内恐怖政治

2011-01-28 06:22:20 | 日記
おはようございます。ツイッターが震源となって、エジプトの親米・ムバラク政権がぐらついてきました。すでにチュニジアでツイッター政変が起こり、イエメンでも反大統領デモが激化しています。
生き生き箕面通信783(110128)をお届けします。

・民主党の党内恐怖政治

 「小沢を支持し続けるなら、次の選挙のときは公認しないぞ」「刺客を立てるかも」――菅首相の主導あるいは了承のもとで、岡田幹事長や仙谷代表代行が小沢支持グループの議員に連日強烈な脅しをかけています。脅しばかりでなく、実際に党や国会の役員からも露骨に排除しています。

 たとえば、予算委員会は小沢系議員13人のうち11人を更迭しました。証人喚問が行われる場合、予算委員会がその舞台となるので、いまから親小沢系を遠ざけておこうという”用意周到な”やり口です。

 日本の国債が昨日一段階引き下げられ、日本の財政先行きが国際的に不安視される状態となりましたが、これに対するコメントを求められた菅さんは、「そういうことには疎いので、改めて」と、的確なメッセージを発することができませんでした。これは、国際的な金融情勢に対する危機管理能力の欠如を露呈したものです。

 北朝鮮が韓国の島を砲撃した時は、側近と「小沢対策」の打ち合わせに気を取られ、「その時、私はちゃんとテレビで推移を見ており、『大変だな』と思った」と答えていました。

 菅さんは、「小沢切り」の戦術を練ることに忙しく、国民生活は二の次にすぎません。

 だから、演説では「熟議が大切」と強調しながら、実際にやっていることは、党内でも恐怖政治で批判は力で押さえこむやり方に徹しています。西岡武夫・参院議長は「菅くんは『最強内閣』などといっているらしいが、仙谷を代表代行にして再び仕切らせる『再狂内閣』なんじゃないか」と、皮肉っています。

 発売中の「週刊新潮」(2月3日号)は「『あさま山荘』内閣の国会リンチ」というタイトルで覆面座談会を組んでいます。たしかに民主党執行部の小沢系議員に対する仕打ちは、連合赤軍があさま山荘で行った、仲間内を死に至らせる「総括リンチ」に匹敵するすさまじさです。それを昼日中、しかも国会でやるのだから、正気の沙汰とは思えません。

 菅さんは、表向きの演説では「挙党一致体制」が重要といっています。この挙党一致とは、「俺が右向けといえば、右向くことなんだ」ということです。「熟議」など、「それは政治的方便だよ」と、意にも介しない傲慢さ。

 日本の政治体質が旧体制(アンシャン・レジーム)から脱皮するには、こうした圧政・閉塞状態を克服できるか、陣痛の時期を経なければならないようです。神様からの試練です。

 大阪では2月12日(土)に、「打倒菅内閣!小沢支援デモ」が計画されています。午後1時に大阪市内の靭(うつぼ)公園に集合し、2時出発、御堂筋を難波方面へ行進します。

生き生き箕面通信782 ・菅さん、「最小不幸社会の実現」がホントにあなたの政治理念なのですか

2011-01-27 06:31:51 | 日記
おはようございます。政治の「3月危機」がまたぞろ活字になりはじめました。
生き生き箕面通信782(110127)をお届けします。

・菅さん、「最小不幸社会の実現」がホントにあなたの政治理念なのですか

 施政方針演説で明らかにした菅首相の政治理念は、第1がTPPなど「平成の開国」、第2が「最小不幸社会の実現」、第3が「不条理を正す政治」でした。

 これら3つともに異論があるのですが、なかでも違和感をぬぐえないのが「最小不幸社会の実現」です。

 なにより「不幸」はどんなに最小にしてみても、「不幸は不幸」です。片や政治というものは理想をめざし、努力するものでなければならないはずのものではないでしょうか。あくまでも国民が「夢のある未来」をめざして、今を努力する。それが「国づくり」であり、「この国の形」を「この国たらしめる」ものだと信じます。

 憲法には「健康で文化的な生活を保障する」とあり、この憲法を実現するために日常普段の努力が欠かせないと明確にしています。

 それをないがしろにして、わざわざ「最小不幸社会」などというた概念を持ち出す必要はありません。政権交代の1丁目1番地は「国民生活が第1」ですから、これをどうすれば実現できるか、にしぼって知恵を働かせ、汗をかけばいいのです。ことは単純明瞭のはずです。

 菅さんには、言葉を大切にするという「素養」というか、「教養」が致命的に欠けているようです。言葉というものは、言葉そのものの中にこもっている「言霊」が命です。ところが、菅さんからは、言葉を単に使い捨てにするだけの行動原理しか見受けられません。

 そういえば、漢字も十分に読めないことが永田町で話題になっています。あの麻生太郎さんに勝るとも劣らない漢字音痴、いい勝負だそうです。しかし、マスメディアも、2代も漢字が読めない総理がいることが世界に明らかになるのはまずいと、今回は話題にせずに隠すことにしているのです。

 漢字が読めないだけでなく、深刻なのは、事柄の本質が把握できない”スッカラカンの菅”という実態です。「最小不幸社会」というテーマをいまだに得意げに掲げるところにも、政治の本質が理解できていないことは明瞭ですが、第1の理念の「TPP」(環太平洋経済連携協定)にしても、そうです。その本質が分かっていないにもかかわらず、ただ、国を開けば、「平成の坂本龍馬になれる」と思い込んでいる。

 連立を組んでいる国民新党の亀井静香代表は昨日の記者会見で、TPPに触れ「日本だけが丸裸になれない。『のぼせるな』と言いたい」と語気鋭く菅首相を批判しました。この発言、今朝の新聞は朝日も読売も1行も報じていません。朝日も読売も、アメリカに追随するTPP推進の立場ですから、それに対する異論は報じないのです。こうした点は、TPPに関連してこれからもしばしばあることですから、私たちはよほど「ニュースを読み解く力」、つまりマスメディア・リテラシーの力を鍛えていく必要を自覚しないわけにはいきません。

 それにしても、朝日も読売も、なぜ「最小不幸社会」というチンケなキャッチフレーズもどきにモノ申すことなく、そのまま活字にして平然としておられるのでしょう。多分、政治部記者も、菅さんと同様なのだからだなのでしょう。劣化するジャーナリズムがどこまで落ちぶれるのか、涙目をしながら興味津津です。