生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

生き生き箕面通信731 ・「有言先送り内閣に先はない」――哲学無き内閣持つ不幸

2010-12-07 06:24:32 | 日記
おはようございます。「総理には下下下の下賞贈りたい」(今朝のよみうり時事川柳より)
生き生き箕面通信731(101207)をお届けします。

・「有言先送り内閣に先はない」――哲学無き内閣を持つ不幸

 菅首相は6日夕、記者会見を開きましたが、冒頭発言ではいくつもの国際会議に出席して国益の増大を進めたとか、臨時国会であれも通したこれも通したと成果を強調して見せました。しかし、実態は国際会議では事実上失敗の評価が多く、国内外の重要案件はほとんど先送りになってしまいました。だから、「有言実行内閣」の看板は、「有言不実行内閣」に掛け替えなければならず、「最小不幸社会の実現」という公約も「日本の不幸」を拡大するような結果となり、しらけてしまいました。

 本日の朝刊は、朝日が「首相は会見の最後に『元気な日本を復活させるという、参院選で掲げたスローガンを実現するのが私の役目」と強調した。だが、マニフェストの修正で立て直しをはかろうとしても、消費増税の『封印』による財源枯渇で、身動きとれないのが実情だ」と書きました。

 読売は、社民党との連携強化を表明した点を大きく取り上げ、「武器輸出3原則協議へ」という見出しを立てました。これも年明けからの通常国会を控えて、衆院での3分の2確保という数合わせのためのすり寄りと見抜かれています。武器輸出3原則について確固とした哲学を持ち、それに基づいた政策を実行しようとするものではありませんから、すり寄られる社民党からもうさんくさく見られています。

 かつて「自主独立」という語が盛んに飛び交った時期がありました。いまはほとんど死語化しています。つまり、アメリカからの圧力に抗しきれない歴代政府の姿を見せつけられて、「結局、アメリカに従わざるを得ない」という対米従属路線が常態化し、あきらめムードにおおわれるようになっています。

 気がつけば、自国の安全保障政策すら自分では決められず、アメリカが日本の戦略を造るというのが実態です。これでは「日本のあるべき姿」について哲学を持つことも叶いません。政府の軸が定まりませんから、欲求不満が募ります。

 日本は地政学的には、アメリカと中国のはざまにあって、極めて特異な位置関係にあります。世界の平和をめざして、アメリカにも中国にも「モノ申す」ことが可能な立場です。この地政学上の有利な点を生かすことができないのは、ひとえにアメリカべったり路線をとっているからにほかならず、世界の中で果たすべき日本の役割についての戦略、あるいは哲学を欠いているからにほかなりません。

 これまでにも何回も主張してきましたが、「小沢一郎という大ナタを使う」ことが唯一残されたカードではないでしょうか。小沢一郎をリーダーにかつぎ出し、世界の中における日本の役割を実現するため、着実な歩みを進めたいものです。