生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

生き生き箕面通信732 ・踏みとどまれるか「武器輸出三原則」――「平和国家・日本」の国柄

2010-12-08 06:23:26 | 日記
おはようございます。
生き生き箕面通信732(101208)をお届けします。

・踏みとどまれるか「武器輸出三原則」――「平和国家・日本」の国柄

 久しぶりに昔の社会党の姿を見たような明るい印象を持ちました。昨日の福島瑞穂・社民党党首と菅首相との党首会談で、防衛大綱に盛り込まれる予定だった「武器輸出三原則の緩和」が見送られることになったからです。衆院でわずか6名にすぎないちっぽけな政党が、政権与党の「日本を死の商人へ」という重大な国柄変更を押しとどめる希望を持たせてくれました。

 しかし、実態はとても安心できる状況ではありません。というのも、内閣の実権を握っている仙谷官房長官は記者会見で早速、「防衛大綱改定とは別に(武器輸出三原則の)見直し議論は続ける」と表明したからです。これまでも、官房長官談話を発表する形で骨抜きをはかった経緯があります。具体的には、米国との弾道ミサイル防衛(BMD)をめぐる共同開発・共同生産では、官房長官談話で三原則の例外化を図ったという実績があります。

 「武器輸出三原則」を緩和したい人たちは、他国とも武器の共同開発・共同生産をすることが技術水準を世界レベルに維持するために欠かせない、と強調しています。事実そうだと認めます。

 しかし、それ以上に大切にしなければならないのは、「平和国家・日本」のイメージであり、ブランド力を磨くことではないでしょうか。

 「イメージでは飯は食えない」という反論があるのも承知しています。たしかにそうした側面もあります。

 それでも、大切にしなければならないことは、きりっとした日本の立ち姿だと思うのです。「苦しくても武器で稼ぐことはしない」という国際社会のなかでの振る舞い方が重要です。「死の商人」にはなり下がらない、という決意。「苦しくても『人殺し兵器』を飯のタネにはしない」とハラをくくりたいものです。昔の人はそれを冷やかし気味に「武士はくわねど高楊枝」といいました。何を言われようと、たとえ経済的な繁栄から遠ざかろうとも、「まっとうな道」「おてんとさまに顔向けできる生き方」をしたいものです。

 昔の社会党には、そんな気概がありました。たとえ、それが「書生っぽい」とそしられても、むしろいまこそその「書生っぽさ」が必要なのではないでしょうか。21世紀の地球は、「兵器をなくしていく努力」にこそ力を入れるべきだと思うのです。いまや「平和国家・日本」のイメージはボロボロにされつつあります。が、「ボロは着てても心は錦」で行きたいものです。