生き生き箕面通信

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生き生き箕面通信736 ・「日本の国家像」にかかわる「イラク戦争の検証」

2010-12-12 07:25:56 | 日記
おはようございます。「菅政権半年間ももったのか」(本日のよみうり時事川柳より)
生き生き箕面通信736(101212)をお届けします。

・「日本の国家像」にかかわる「イラク戦争の検証」

 大阪市内の北区民センターで昨日、「日本政府にイラク戦争検証委員会設置を求める集い」が開かれました。続いて本日は東京で、同じ趣旨の集いが開かれる段取りです。

 イラクというれっきとした一国を、アメリカが勝手に無茶苦茶にしてしまい、今も無茶苦茶にし続けているというのが、「イラク戦争」の本質です。アメリカが仕出かしたことは、ヒトラーが行った残虐行為に匹敵する暴虐さであり、それを今を続けているという現実があります。

 昨日の集いには、「イラク自由会議」(IFC)議長のサミール・アデイルさん、同青年学生局長のアハメド・フセインさん、「反戦イラク帰還兵の会」(IVAW)議長のギャレット・レパンヘーガンさんも駆けつけ、連帯のあいさつをし、活動の現状を報告しました。

 また、社民党衆院議員の服部良一さんが国会内の動きとして「検証委員会を設置を求める議員連盟を国会議員20名程度で立ち上げましたが、自民、公明の議員にも『あなた方にも反省する義務があるだろう』と呼びかけています。来春には100名程度の賛同を得て、第三者検証委員会の設置を実現したい」と、今後の方向を話しました。

 小泉政権時代に、国連の討議も待たずに、小泉独断で「アメリカを支持する」といの一番に表明、ブッシュのポチぶりを遺憾なく発揮しました。その後、自衛隊派遣の根拠法となる「イラク復興支援特措法」の2年延長に際しては、07年の衆院本会議で次のような検証委員会設置を義務付けた付帯決議をしました。「政府は開戦時にあるとされた大量破壊兵器が発見されなかったことを踏まえ、イラク戦争を支持した当時の政治判断について検証を行う」と。

 民主党は政権交代できたあとでも、この検証委員会設置の義務をさぼっています。岡田幹事長は「検証は将来の課題」と、アメリカに遠慮して委員会設置を先送りし、あわよくばチャラにしてしまおうとしています。

 イギリスでは、開戦当時のブレア首相を含む関係者を喚問して検証作業が進み、オランダでは検証委員会が今年1月に「イラク戦争は国際法違反であり、戦争を支持した政府の判断は誤りだった」と結論付けました。

 イラクでは、アメリカなどの攻撃で7年間に100万人を超える人々が命を奪われ、イラク政府は汚職と利権争いで世界最悪国のひとつにされてしまいました。アメリカは米軍・傭兵を合わせて12万人を残し、石油利権の分捕りに余念がない。

 人類史に汚点を残すイラク戦争を、日本は今も支持する立場です。さらにアメリカの要請に応じてアフガンにも自衛隊を派遣します。

 「日本の国柄をどうするのか」を考える場合、イラク戦争の検証作業、つまりアメリカ追随外交の総決算が欠かせません。