おはようございます。
生き生き箕面通信1330(120731)をお届けします。
・中国の自社への言論弾圧を”黙認”する朝日新聞
朝日新聞の記者が取材中に警察官から暴行を受けたけれど、朝日新
聞社自体は異様に静かにしており、これでは中国の言論弾圧を黙認す
る姿勢とひはんされても仕方がありません。なぜ、ここまで中国べったり
でなければならないのか。朝日新聞の首脳部には「長いモノにはまかれ
ろ」主義がはびこってきているようです。この暴行事件は、ネットでは
「J・CASTニュース」が取り上げています。
朝日の記者は、江蘇省南通市でのデモを取材していたところ、警官隊
15~20人に取り囲まれ、カメラを取り上がられたばかりでなく、身分を
明かすために見せた記者証も取り上げられた「報道弾圧事件」です。
朝日新聞社は、渡部勉・国際報道部長の名前で、「正当な取材活動
に対して加えられた極めて悪質な妨害であり、看過できません。中国
政府に対し、謝罪と、カメラと記者証の返還を求めています」というコメ
ントを出しました。
暴行を加えられたのは、上海支局長の奥寺淳・記者。王子製紙工場
の排水用パイプラインの建設に反対するデモを取材していました。奥
寺支局長は昨年、浙江省の温州で起きた高速鉄道の衝突事故で、当
局が事故車両を重機で壊して埋める様子をスクープしたことで知られ
るとともに、当局から目をつけられていたようです。奥寺氏は、この報
道で、国際理解に貢献したジャーナリストに贈られる「ボーン・上田記
念国際記者賞」を受賞しました。
この事故については、中国政府は今でも厳しい報道規制を敷き、事
件の風化を図っていることは先般伝えられたばかりです。そして、パイ
プライン建設反対のデモは、いつのまにか格差や政府の汚職批判に
すり替わって暴徒化し、王子製紙の現地事務所になだれ込んで放火
するなどに発展しました。
暴徒化したデモの様子は、各紙ともそれなりに伝えましたが、肝心の
朝日は自社の記者が暴行を受けた事実についてはひっそりとしか扱わ
ず、その後もコラムなどでおざなりに取り上げただけでした。朝日の紙
面からは、中国政府に配慮し、事を穏便に済ませようとする意図があり
ありと見えました。これは、中国政府の言論弾圧を「穏便に黙認する」
態度です。
これから、尖閣問題を中心に、対中国報道は緊迫する場面を伝えな
ければなりません。しかし、一方で、サンケイ新聞や読売新聞、さらに
週刊誌、月刊誌が「反中」を鮮明にしてきました。多くの人がその「反中」
に拍手を送るようになっています。そういう時期だからこそ、しっかりし
た軸を持つジャーナリズムが求められます。朝日新聞は、こんごどの
ような対中報道を行うでしょうか。おかしな報道姿勢には、きちんと批
判を浴びせる必要を感じます。
生き生き箕面通信1330(120731)をお届けします。
・中国の自社への言論弾圧を”黙認”する朝日新聞
朝日新聞の記者が取材中に警察官から暴行を受けたけれど、朝日新
聞社自体は異様に静かにしており、これでは中国の言論弾圧を黙認す
る姿勢とひはんされても仕方がありません。なぜ、ここまで中国べったり
でなければならないのか。朝日新聞の首脳部には「長いモノにはまかれ
ろ」主義がはびこってきているようです。この暴行事件は、ネットでは
「J・CASTニュース」が取り上げています。
朝日の記者は、江蘇省南通市でのデモを取材していたところ、警官隊
15~20人に取り囲まれ、カメラを取り上がられたばかりでなく、身分を
明かすために見せた記者証も取り上げられた「報道弾圧事件」です。
朝日新聞社は、渡部勉・国際報道部長の名前で、「正当な取材活動
に対して加えられた極めて悪質な妨害であり、看過できません。中国
政府に対し、謝罪と、カメラと記者証の返還を求めています」というコメ
ントを出しました。
暴行を加えられたのは、上海支局長の奥寺淳・記者。王子製紙工場
の排水用パイプラインの建設に反対するデモを取材していました。奥
寺支局長は昨年、浙江省の温州で起きた高速鉄道の衝突事故で、当
局が事故車両を重機で壊して埋める様子をスクープしたことで知られ
るとともに、当局から目をつけられていたようです。奥寺氏は、この報
道で、国際理解に貢献したジャーナリストに贈られる「ボーン・上田記
念国際記者賞」を受賞しました。
この事故については、中国政府は今でも厳しい報道規制を敷き、事
件の風化を図っていることは先般伝えられたばかりです。そして、パイ
プライン建設反対のデモは、いつのまにか格差や政府の汚職批判に
すり替わって暴徒化し、王子製紙の現地事務所になだれ込んで放火
するなどに発展しました。
暴徒化したデモの様子は、各紙ともそれなりに伝えましたが、肝心の
朝日は自社の記者が暴行を受けた事実についてはひっそりとしか扱わ
ず、その後もコラムなどでおざなりに取り上げただけでした。朝日の紙
面からは、中国政府に配慮し、事を穏便に済ませようとする意図があり
ありと見えました。これは、中国政府の言論弾圧を「穏便に黙認する」
態度です。
これから、尖閣問題を中心に、対中国報道は緊迫する場面を伝えな
ければなりません。しかし、一方で、サンケイ新聞や読売新聞、さらに
週刊誌、月刊誌が「反中」を鮮明にしてきました。多くの人がその「反中」
に拍手を送るようになっています。そういう時期だからこそ、しっかりし
た軸を持つジャーナリズムが求められます。朝日新聞は、こんごどの
ような対中報道を行うでしょうか。おかしな報道姿勢には、きちんと批
判を浴びせる必要を感じます。