生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

1330 ・中国の自社への言論弾圧を”黙認”する朝日新聞

2012-07-31 06:52:48 | 日記
おはようございます。

生き生き箕面通信1330(120731)をお届けします。



・中国の自社への言論弾圧を”黙認”する朝日新聞



 朝日新聞の記者が取材中に警察官から暴行を受けたけれど、朝日新

聞社自体は異様に静かにしており、これでは中国の言論弾圧を黙認す

る姿勢とひはんされても仕方がありません。なぜ、ここまで中国べったり

でなければならないのか。朝日新聞の首脳部には「長いモノにはまかれ

ろ」主義がはびこってきているようです。この暴行事件は、ネットでは

「J・CASTニュース」が取り上げています。



 朝日の記者は、江蘇省南通市でのデモを取材していたところ、警官隊

15~20人に取り囲まれ、カメラを取り上がられたばかりでなく、身分を

明かすために見せた記者証も取り上げられた「報道弾圧事件」です。



 朝日新聞社は、渡部勉・国際報道部長の名前で、「正当な取材活動

に対して加えられた極めて悪質な妨害であり、看過できません。中国

政府に対し、謝罪と、カメラと記者証の返還を求めています」というコメ

ントを出しました。



 暴行を加えられたのは、上海支局長の奥寺淳・記者。王子製紙工場

の排水用パイプラインの建設に反対するデモを取材していました。奥

寺支局長は昨年、浙江省の温州で起きた高速鉄道の衝突事故で、当

局が事故車両を重機で壊して埋める様子をスクープしたことで知られ

るとともに、当局から目をつけられていたようです。奥寺氏は、この報

道で、国際理解に貢献したジャーナリストに贈られる「ボーン・上田記

念国際記者賞」を受賞しました。



 この事故については、中国政府は今でも厳しい報道規制を敷き、事

件の風化を図っていることは先般伝えられたばかりです。そして、パイ

プライン建設反対のデモは、いつのまにか格差や政府の汚職批判に

すり替わって暴徒化し、王子製紙の現地事務所になだれ込んで放火

するなどに発展しました。



 暴徒化したデモの様子は、各紙ともそれなりに伝えましたが、肝心の

朝日は自社の記者が暴行を受けた事実についてはひっそりとしか扱わ

ず、その後もコラムなどでおざなりに取り上げただけでした。朝日の紙

面からは、中国政府に配慮し、事を穏便に済ませようとする意図があり

ありと見えました。これは、中国政府の言論弾圧を「穏便に黙認する」

態度です。



 これから、尖閣問題を中心に、対中国報道は緊迫する場面を伝えな

ければなりません。しかし、一方で、サンケイ新聞や読売新聞、さらに

週刊誌、月刊誌が「反中」を鮮明にしてきました。多くの人がその「反中」

に拍手を送るようになっています。そういう時期だからこそ、しっかりし

た軸を持つジャーナリズムが求められます。朝日新聞は、こんごどの

ような対中報道を行うでしょうか。おかしな報道姿勢には、きちんと批

判を浴びせる必要を感じます。


1329 ・山口県知事選で自公候補を”応援”した民主

2012-07-30 06:46:02 | 日記
おはようございます。

生き生き箕面通信1329(120730)をお届けします。



・山口県知事選で自公候補を"応援"した民主



 山口県知事選の結果は自公候補の山本繁太郎氏が初当選しました。

昨日7月29日の投開票の結果は、「脱原発」を明確に掲げた飯田哲也

氏は得票が18万票、ほぼ7万票のかなりの大差で敗れました。



 今回の選挙の特徴は、民主党が独自候補を立てずに自主投票とし、

結果的に自公候補が勝ち上がるパターンでした。地方の選挙でも、民主

と自公の暗黙の連立が機能し始めたことになります。



 当選した山本氏は元国交省交通審議官で、山口県の官僚天下り方式

は今回も引き継がれました。この県は、名だたる保守王国です。日本の

歴史をひもとけば、初代総理大臣の伊藤博文をはじめこれまでに全国

最多の8人の総理大臣を輩出しています。戦後だけでも、岸信介、佐藤

栄作、安倍晋三の3氏。県知事は中央の官僚出身がずらり。



 そうした特殊といえる地域では、飯田氏はよく健闘したといえそうです。

少なくとも終盤では急ピッチで追い上げ、楽勝と構えていた既成勢力の

心胆を寒からしめたのですから。それに、原発に対しても、山本候補は

「中立」を表明せざるを得ませんでした。原発維持、注目の中国電力・上

関原発の建設促進を打ち出せば不利と感じさせ、原発の争点化を消す

戦術に出ざるを得ませんでした。



 昨夕は、脱原発を求める人々のキャンドルの炎が国会を包囲しました。

その数、主催者発表で延べ20万人。それでも野田首相は、人々の声に

耳を傾けようとしません。野田首相が聞くのは、財界の声と、アメリカさ

まの声だけです。「決める政治」を声高にさけぶ野田ドジョウが決めるの

は、増税と原発維持・推進、TPP推進です。国民が求める雇用の改善、

脱原発、TPP反対には実に冷たい。野田政権は、第2自民党政権と正し

い名称を使用すべきでしょう。



 本来、大衆の側についているはずの労働組合も、「連合」となると、既

得権益側でのうのうとしています。さすがに見かねた初代委員長の山

岸章さんは、「社会的に価値のある運動をしなければ、組合員も集まら

ず、世間からも評価されない。原発問題で『もっとリーダーシップを発揮

せい』と言いたい」(朝日新聞本日30日朝刊2面)と、苦言を呈しています。



 横道にそれましたが、脱原発の空気は、保守王国の山口県にまでも

確実に広がりつつあります。



 次の大きな闘いの場は、半年以内とみられる衆議院総選挙。自民党

化した野田、岡田、仙谷、前原氏らのA級戦犯は、なんとしても叩き落

としたいものです。








1328 ・原発比率の結論は先送り――原発の是非で国民投票を

2012-07-29 07:03:11 | 日記
おはようございます。

生き生き箕面通信1328(120729)をお届けします。



・原発比率の結論は先送り――原発の是非で国民投票を



 首相官邸前の脱原発集会がひとまず成果を上げました。8月中に結

論を出すと息巻いていた古川・国家戦略相が昨日7月28日、テレビ番

組で「延期」という白旗をかかげたのです。



 野田政権は、2030年の原発比率を定める新エネルギー政策の策定

をもくろんでいました。3案を示して、国民的議論と称するインチキ討論

会にかけました。落とし所を「15%」とする狙いだったのは、ご承知の通

りです。



 ところが、野田政権が最も大事にする財界奥の院の経団連からは「選

択肢の3案とも問題が多い」という意見書が出され、「こりゃ、まずいな」と

なりました。他方、毎週金曜日に首相官邸を取り囲む反原発の人々のう

ねりは、大きくなるばかり。結局、国民的な合意をめざすはすが、逆に国

民の間の溝を深くしてしまいました。政府がもくろんだ「3案を論議させれ

ば、真ん中に落ち着く」という思惑は、あさはかな猿の浅知恵でした。そし

て、後に残ったのが、「エネルギーに関する国民の間の亀裂」というとん

でもない混乱です。



 今回は、とりあえず先送りさせましたが、安心は禁物です。いずれ近

いうちに、新エネルギー政策は策定しなければなりません。原発をどう

位置づけるのか、という問題は厳然として残っています。それも8月中

にも決める段取りは変わっていません。



 ということは、また猿知恵を出してくるはずです。しょうこりもなく浅はか

な猿芝居を繰り返すのでしょう。なにしろ野田どじょうの頭の中は、「自民

党とつるめば、できないことはない」という一念で占められています。なん

とかして「大政翼賛政治」へ踏み出そうと猿知恵を働かせています。



 しかし、野田ドジョウの小さな頭では、いまだに気がついていないこと

があります。そうこうしているうちにも、国民には「原発とは何か」というこ

とが分かってきていることです。「原発がなくてもいけるじゃん」という、脱

原発の必然性がさらに浸透しつつあります。



 この箕面通信でも4日前の1324号で、「原発ゼロをめざすのでなけれ

ば、国民的議論は無意味」と主張しました。



 私たちにいま必要なことは、この流れをさらに確実にすることです。そ

の先に見えはじめた、「原発ゼロ社会」目指して力を結集し、2012年、

「脱原発」の一歩を大きく踏み出したいものです。必要なことは、イタリ

アでも実施したように、原発是か非か、の国民投票を政府に迫ること

だと思います。

1327 ・本日、「緑の党」が結成総会

2012-07-28 06:32:22 | 日記
おはようございます。ロンドン・オリンピックの開会式が中継され、エリザ

ベス女王が満場の拍手のなかロイヤル・ボックスに現れ、イギリス国歌

を障害児らが主導して斉唱しました。民主主義の国での君主と国歌の

あり方を、世界に見せる演出です。

生き生き箕面通信1327(120728)をお届けします。



・本日、「緑の党」が結成総会



 脱原発社会の実現をめざす政治団体「緑の党」の結成総会が本日7月

28日(土)午前11時から、東京・千代田区のYMCAアジア青少年センター

で開かれます。



 3号議案は、「私たちがめざす新しい社会ビジョン」。ここではまず、

「私たちは、石油と原子力に象徴されるエネルギー大量消費型の文

明に、踊り、躍らされてきました。かけがえのない太陽と地球の贈り

物によってこそ”いのち”が育ち、輝くことを忘れ去り、おカネで計れる

ものだけを尊ぶような勘違いを続けてきました」と、自分たち自身を

含めた時代を総括しました。



 そして、「私たちは多くのものを失って、やっと気づきはじめました。

経済成長神話こそが破滅への道であり、経済成長を優先する政治・

行政・福祉・医療・教育などすべてのシステムが破たんしていることを。

プロの政治家・官僚・専門家に重要な決定を預けてしまう『おまかせ

民主主義』が、最悪の事態を招いていることを」と、”気づき”に触れま

した。



 その気づきに立って、「いま、私たちは、経済成長優先主義から抜け

出し、”いのち”を重んじ自然と共生する循環型の経済を創りだします。

『おまかせ民主主義』にサヨナラし、市民が自ら決定し行動する民主主

義、討議し政治に参加する民主主義を実践します。そして、原発のない

社会、エコロジカルで持続可能な、公正で平等な、多様性のある社会、

平和な政界をめざします」と宣言しています。



 めざす社会のキーワードは、「持続可能なエネルギー」「豊かな自然

の恵みあふれる日本を子どもたちの手に!」「地産・地消」「スロー・ス

モール・シンプルで豊かに生きる」「公正な負担で、すべての人の生存

権を保障」「参加民主主義」「非暴力手段で平和なアジア・太平洋を創

り、世界の平和と安定に向けてイニシアティブを」など。



 *ロンドン・オリンピックの開会式中継で、ギリシャを先頭に選手団の

入場が始まりました。「平和の祭典」というお祭りです。しかし、世界には

あちらこちらで紛争が続いています。人類は、紛争を解決できるほどの

知恵をいまだに持ち合わせていません。



 *日本では、「おまかせ民主主義」からすら、サヨナラができません。

でも、努力するしかないようです。エンドレスの努力を。



 


1326 ・いよいよ恐怖の「共通番号」導入へ急加速

2012-07-27 06:52:47 | 日記
おはようございます。

生き生き箕面通信1326(120727)をお届けします。



・いよいよ恐怖の「共通番号」導入へ急加速



 「マイナンバー」というそうです。共通番号というより、ちょっとカッコいい。

世界に一つ、自分だけのナンバー。これが実施されると、その番号がつ

いた人を「一元管理」できますから、税金逃れなどのごまかしがきかなく

なり、公正な社会ができる、と政府は宣伝しています。年金などの追跡も

十分にできるので、年金にからむさまざまなトラブルも未然に防げるそう

です。なんだかいいことづくめのように聞こえます。



 果たしてそうでしょうか。結論からいえば、ノーです。ぼくは「ご免こうむ

る」という立場で、今後もモノ申していくつもりです。



 「共通番号制度」法案は、早ければ8月上旬にも審議入りする見通し

になった、と本日7月27日の朝日新聞朝刊(3面)が伝えています。民

主、自民両党がこっそりとウラで協議し、大筋合意に達したのです。法

案が成立すると、3年後の2015年1月から始まります。



 これまで歴代の政府が何度も成立を期して挑戦してきましたが、その

都度はね返されたのは、ひとえに「不正に、あるいは不都合に」使われ

るという懸念が払しょくされなかったからです。政府に信頼がなければ、

こうした最も大事な個人情報は一元管理させてはならない、という本能

的な忌避がありました。なにしろ、財産状況や健康という個人の最も大

切な情報が、政府にすみずみまで管理されるようになるのです。



 政府が国民を管理しようと思えば、どうにでもできるようになります。罪

をかぶせて葬ろうとすれば、極めてちいさなゴミをほじくり出して、「(微罪

でも)逮捕」できます。「逮捕」をマスコミが大々的に報じれば、それだけ

で社会から葬れるのです。それは村木さんの事件や、鈴木宗男氏の逮

捕、あるいは小沢一郎氏に対する検察の動きをみれば、一目瞭然です。



 つまり、ジョージ・オーウェルが「1989年」で描いた監視社会です。「社

会保障番号」を徴税などに使っているアメリカはすでに監視社会になっ

ています。しかも、一方で本人への「なりすまし」まで多発し、大きな問題

になっています。いったん「なりすまし」の対象になると、やりたい放題に

されてしまい、なんとか対策をとっても「後の祭り」が実態です。



 日本でも、個人情報の漏えいは、枚挙にいとまがありません。情報管

理がしっかりしているはずの社会的信用度が高い企業をはじめ、政府

機関からも個人情報の漏えいは引きも切らずです。高度なハッカーに狙

われたら、ほぼお手上げ。



 日本ではなにより、政府に信頼がありません。公僕のはずの官僚も、

モラルは地に落ちています。こんな低能力の政府や官僚に、こんな大

切な情報管理を任せるわけにはいきません。それにしても、民主党政

権の落ちぶれ度の酷さは目にあまります。そしてこうした動きの後ろに

は、必ず仙谷由人(わると)の影があります。仙谷わるとという男は、政

府権力に巣食っている、人間の皮をかぶったガン・ウイルスです。



 総合的に判断すると、徴税能率が上がるなどのメリットより、国民を縛

る監視社会のデメリットの方が、比較にならないほど大きいと思います。

徴税能力が上がれば、それを避ける富裕層は海外へ、タックスヘイブン

へ逃げ出すだけです。大した効果は期待できません。「マイナンバー制」

には、絶対に反対です。しかし、民主・自民の部分連立が動き出していま

す。今後この両党は、何でもできる「オールマイティー(万能)政府」に脱

皮するかもしれません。それを占うのが、マイナンバー制度の導入です。