埼玉のおじいちゃん社長不動産コンサル奮闘記

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財務省支配の裏側

2012-06-11 10:51:34 | Weblog

3ヶ月位前に社員が買った中野雅至(ナカノマサシ)著「財務省支配の裏側・・政官20年戦争と消費税増税」というタイトルの朝日新聞出版の本を借りて読む機会を得ました。著者は1964年奈良県生まれ、 旧労働省に入省、ミシガン大学院留学、新潟県庁課長、厚生労働省課長補佐を経て、公募に応じ、兵庫県立大学大学院教授。安倍内閣で「県民人材交流センターの制度設計に関する懇談会」委員も努め公務員改革に深く関わったという経歴の持ち主です。本の主な中身は、

*かっての大蔵省は、大蔵省を中心とした霞ヶ関が統治のシナリオを書きそのシナリオに基づいて自民党が振る舞った時代があった。しかし90年代にバブルが崩壊した後、大蔵省は様々な不祥事、例えばノーパンしゃぶしゃぶ事件に代表されるような過剰接待が90年代後半以降次々と明るみに出て大蔵省の威信を大きく傷つけた。不良債権処理の失敗などが重なってバッシングをうけ大蔵省から金融機能が分離されると共に、大蔵省という由緒ある名称の変更まで余儀なくされた。

*一口に言って、今でも日本の官僚の中で財務省だけが、飛び抜けて優位で、与党経験のない民主党などは脱官僚をマニフェストに掲げて出発したものの、予算編成などでは、

官僚組織に依存せざるを得ないし、閣僚等の中にも官僚出身者がいないため官僚機構に依存せざるを得ないと言う現実がある。

*事業仕分けに見られるように財源捻出の為には財務省の力を借りなければいけなかった。どこに無駄が有るかを熟知しているのが主計局の主査・主計官なのだからだ。

*更に財務省は財務大臣に大蔵省OBの藤井裕久氏が就任するなど政治家に恵まれたことや民主党政権の政治不信が原因で財務省への依存度を増してしまった。

*民主党が掲げたマニフェストが実現出来なかった事、2011年末の八ッ場ダム建設の

再開でマニフェストは総崩れと言われる始末になったこと。普天間基地移転問題の不手際。東日本大震災に対しての対応のまずさ。閣内不一致と言われる統治機構に関する弱点。衆参のネジレ。支持率の低下、等で民主党政治は失敗。そして民主党政権の没落が霞ヶ関の復活となった。

*財務省が野田政権を支配できたのは、圧倒的な情報量と卓越した情報収集能力のおかげ。

先ず有用な手足となりじわじわと切り崩す巧みな迂回作戦。財務省が他省庁よりも抜きんでて官邸への影響力を強め、財務省主導で消費税増税を持ちかけ首相や政治家を洗脳して、財政赤字を政治的にも利用するのが財務官僚。

*時には族議員にたいしては徴税権もチラつかせ、他省庁に対しては予算編成の査定権で対抗する財務官僚。

*消費税倒産もあり得ると、悲鳴を上げている中小企業をしりめに増税路線をひたはしり、健全財政の構築に努力したのだと思い込む財務官僚。

*現在の国民生活と財務省の現状を対比するとき、自ら身を切る事なく増税を持ち出すとは身勝手過ぎるし、もはやエリートであるという点で優遇される時代は過ぎ去っているのにその認識がない等々。

*一読すれば官僚を退官した元官僚の内部告発の本で、最近の野田内閣が消費税値上げ一本で走っている時に、違った角度から現政権を見直すための参考になる本の一つだと思いました。

 

(株)市川不動産


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1 コメント

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http://kunimatu.seesaa.net/article/274498855.html (ドクター国松)
2012-06-11 14:33:10
日本のGDP成長率が世界でこんなにダントツに低いと
知っていましたか?
この10年で先進国でも30%以上成長していますが
日本はマイナス成長です。
今増税すると、これがさらに10年続きます。
声を大にして消費増税に反対しましょう。
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