カノウおにいさんの気象・地震再発見

気象や地震についての目からうろこが出る話全集です。
講演依頼等連絡先は、tenki@air.ocn.ne.jpへどうぞ

寒気流入前に、必ず 有難くないセレモニーが・・・・・

2014-11-02 13:48:08 | 日記
①11月2日9時の天気図 気象庁HPより引用


②11月2日9時の日本付近雲画像図(水蒸気画像で拡大版)気象庁HPより引用・加工


日本海に前線を伴った低気圧が現れ、これから明日3日にかけて発達しながら北海道の北へと進む予想です。

発達する低気圧の寒冷前線の後ろ側では、強い寒気が入り込んでくることは定石ですが、
この寒気の流れ込む形状、実は、低気圧や周辺にお気圧配置などによって、さまざまな装いをするものです。

まず、今回の場合ですが、引用図①②より、
日本海にある低気圧から延びる寒冷前線の北西側、シベリア大陸には、水蒸気画像上で、画像が比較的鮮明に映る暗域がU字方に分布しておりますが、このU字型の暗行は、上空寒気の範囲を表します。

さらに、このU字型になった暗域の外縁部、特に、東側から南東側、南側にかけて、大きな帯状の白い画像域がありますが、この帯状白画像域、中層(上空およそ3000m周辺付近)の上昇流域を表現しているもの。つまり、流れ込んでくる寒気の外縁部の大気の状態は、
中層では、隣接する暖気と激しいせめぎあいをしている状態をしていることの証左
なのです。

私自身の調べでは、この寒気の外縁部の帯状白画像域が顕著になり、そして、より、その数が多くなるほど、流れ込んで切る寒気と隣接する暖気とのせめぎあいがより強まっている状態(寒気の暖気の温度差が、より大きくなっている状態)
を示しているといえますね。

ところで、この、水蒸気画像上での、帯状白画像域、中層の上昇流域であるわけですが、これまで述べたことより

気の外縁部は、

:中層の上昇流域を伴っている。つまり、中層では、気流が乱れており、対流性の雲を発生・発達させやすい場でもある。

:寒気と、その前側の暖気との勢力関係で、双方の温度差が増大するほど、寒気の外縁部の中層上昇流域はより顕著となり、
  帯状に幾重にも分布するようになる。

以上のことがわかりますね。

寒気の流入する前には、手痛い洗礼(急な強い雨、落雷や突風、竜巻。航空機では乱気流といった)を受けることを、しっかり認識したいものですね。






最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。