①5月19日9時の天気図です。気象庁HPより引用
②5月19日9時の日本付近レーダーアメダス解析雨量図。気象庁HPより引用。
③5月19日6時の天気図。気象庁HPより引用
5月19日は、日本海から北日本を、上空に寒気を伴なった低気圧が東進しました。
このため、本州の所々で、一時的な強い雨や雷となりましたし、ひょうを観測した箇所もありました。
引用図①より、青森県沖に低気圧がありますが、引用図②の降水分布より、この低気圧から、前線(寒冷前線でしょうか)が延びているように見えます、そして、次の、引用図④より、当該低気圧の中心から、関東付近を通り、中部地方にかけて、等温度線の混んだ部分(引用図③の下側の注目!、この部分が前線を表現するものです。)がありますね。また、引用図③の上側より、U時型の網掛け線部分(この図は上空5500メートル付近の気流の状態を表現し、このU字型を正渦度といいます。この部分が移動してくる前面では、雲が発生・発達しやすくなります。)があるのがわかります。
なお、参考までに。引用図①の関東地方の低気圧は、新たに関東地方付近で発生したもの。引用図③では、能登半島西方沖に低気圧がありますが、この低気圧がそのまま関東地方へ進んできた と言うことではありません。(本ブログ本年4月16日の記事をも参照ください。)
よって、前記より、この青森県沖の低気圧から前線(寒冷前線)が関東付近を通り、中部地方にかけて延びている(前線は、以前も書きましたように、純然たる線ではなく、帯状のものとして捉えてください。本ブログ昨年11月の記事を参照。)と考えるのが妥当です。
そして、この、前線(帯)がかかっていた所へ、19日午後、前記引用図③での正渦度が通過したことにより、当該前線(帯)で、再び雨雲(雷雲ですが)が発達し、関東地方や東北地方南部で、所々、雷を伴なった強い雨が降りました。
この様子を、引用図④5月19日15時の天気図 引用図⑤5月19日15時の日本付近レーダーアメダス解析雨量図 引用図⑥5月19日18時の日本付近レーダーアメダス解析雨量図でご覧ください。
④5月19日15時の天気図
⑤5月19日15時の日本付近レーダーアメダス解析雨量図
⑥5月19日18時の日本付近レーダーアメダス解析雨量図
本記事で取り上げた現象は、本ブログ本年3月11日記事内の現象と酷似しています。
まさに、前線は、線としてではなく、帯として捉えるべき と言うことです。