カノウおにいさんの気象・地震再発見

気象や地震についての目からうろこが出る話全集です。
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台風2号が本州南海上を北上中 明日13日に伊豆諸島近海へ 台風接近時は等圧線の混んでいる部分と相当温

2008-05-12 23:46:45 | インポート

①5月12日18時の天気図 気象庁HPより引用

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②5月12日9時のFXJP854図(上側左から12日21時,13日9時,13日21時,14日9時の日本付近上空1500m付近の風向風速と相当温位分布予想図) 日本気象予報士会HPより引用

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③5月13日9時の予想天気図 気象庁HPより引用

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台風2号が本州の南海上を北東へ進んでいます。

台風2号は、12日18時現在、中心気圧965hpa 最大風速は35mとなっており、北東へ50kmの速度で移動しています。※12日22時には、中心気圧970hpa 最大風速は35m 北東へ55kmで移動中です。

台風が日本列島へ接近すると、台風情報内に、風速25m以上の暴風域とか、風速15m以上の強風域という区分で、円形に表示がありますが、これは、台風の円形の回転している部分の風速であって、実際に陸上で吹く風速には、気圧配置による等圧線の分布具合や地形的要因、さらには、台風の移動速度(これは台風の回転部分に入る場合ですが)が加わります。

台風接近時には、天気図上で、高気圧が何処にあり、どういう張り出し方をしているかを見極めましょう。等圧線が混んで気圧傾度が大きくなっている箇所が風速が大きくなります。今回の5月12日から13日ですと、引用図①③より、台風の進行方向前面(北東側)で等圧線が大変混んでいますね。

事実、12日22時、台風の風速15mの強風域がかかり始めたと推定される、八丈島では、最大風速19・9m 最大瞬間風速34・1m(いずれも東北東の風)と、大人でも立っていられないほどの猛烈な風が吹いています。

次に、台風の雨域ですが、台風が通常、螺旋系に幾重にも帯状の雨雲を伴っています。特に相当温位が高い部分が帯状になっていたり、相当温位のコントラストが大きくなっている部分(前線)で発達した降水域があり、当該部分が陸地にかかる(気流が地形的に山の斜面にぶつかり強制的に上昇する場合がより一層)箇所で、強い雨が降るものです。

引用図②より、これから13日夜にかけてには、台風の進行方向前面(北東から北側)で、地表と風向が同一で、風速がおおむね50ノット以上(暴風警報クラスの風速が吹く目安となります。)と予想されます。また、13日午前中には相当温位の混んでいる部分が、伊豆諸島にかかりそうですね。

よって、これから13日夜にかけて、台風の進行方向前面に入る、伊豆諸島や関東地方東部沿岸部(千葉県や茨城県)を中心に、北東から東より風が強まり、暴風警報クラスの風速に達する箇所もありそうです。海上ではおおしけとなるでしょう。雨ですが、伊豆諸島では、13日午前中いっぱい強い雨の恐れがあります。

今後の気象情報には充分注意しましょう!


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