?6月3日15時の天気図 気象庁HPより引用
②6月3日15時の全国ウインドプロファイラー風向風速分布図 気象庁HPより引用
6月3日は、北海道東部や中部の内陸部中心に猛烈な暑さに見舞われました。
日中の最高気温は、北海道十勝地方駒場で37・8℃を観測したほか、北海道の網走北見紋別地域の美幌と北見で37・2℃、境野で37・0℃を観測、いずれも観測開始以来最高気温となりました。
他にも、北海道の中部や東部の内陸部を中心に最高気温35℃以上となる猛暑日となった観測地点が散見しております。
この北海道を中心とした猛烈な暑さの要因ですが、引用図②より、北海道付近上空3000mと2000mでは、北東風で、西日本の各地ではおおむね南東風であることから、北海道上空3000mと2000mあたりは、気流が高気圧性循環となっており、同時に下降気流で気温が上昇している様子が伺えられます。
一方、上空1000mでは、西寄り風となっています。北海道の中央部には、おおむね2000m程度の脊梁山脈が控えており、西寄り風が、この脊梁山脈を 山越えする際に、上空2000m付近の暖気を引きずりおろし、さらに、下降する過程で断熱昇温を引き起こしたもの(フェーンを引き起こした) と推測されます。
このような要因で今回の北海道 東部や中央部内陸部では猛烈な暑さとなったものの、前記した山越えの フェーンの効果が及ばない、北海道東部沿岸部の各地では、最高気温が20℃に届かない観測地点も多く、この点が、北海道のフェーン昇温時の特徴の一つですね。