カノウおにいさんの気象・地震再発見

気象や地震についての目からうろこが出る話全集です。
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12日は本州を低気圧が通過 通過後は西から強い寒気が流れ込む

2009-01-11 23:50:20 | インポート

①1月11日15時の天気図 気象庁HPより引用

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1月11日は、台風並みに発達した低気圧が東へ遠ざかり、上空の強い寒気も中心が本州の東海上へ抜けました。

北日本や日本海側の大雪も一旦峠は越えました。あくまで、一旦 です。

と言うのは、引用図①より、日本海に気圧の谷がやってきました。引用図にはありませんが、各種予想図より、この低気圧に対応する上空5500m付近の気圧の谷が今夜から明日12日にかけて本州上空を通過し、12日の本州付近上空では、上空3000m付近で上昇流(雲が発生・発達しやすい場です)が顕著となる予想です。

②1月11日23時の日本付近雲画像図(赤外画像で拡大版) 気象庁HPより引用

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11日23時現在、日本海北部には上空5500m付近の気圧の谷に伴う、白く輝く雲の集団がありますが、その南側の日本海中部にも、白く輝く渦を巻いた形の雲がありますね。その渦は、南~南西方向へひときわ白く輝く帯状の雲を伴っているのが解りますが、こういう帯状の雲は、上空3000m付近で上昇流が特に発達している箇所に対応します。

今後、前記した、日本海北部にある上空5500m付近の気圧の谷が本州付近へ接近するにつれて、本州付近では雲が発生・発達しやすい場(上空3000m付近の上昇流の場)に入り込んでくる見込みで、こうなると、既に雲が顕著に発生している箇所ほど、当該雲が更に発達するものです。

引用図②より、関東南岸から伊豆諸島近海、東海道沖にかけて雲の集団がありますが、今後、この雲の集団の動向に注目!です。今後、この雲の集団は更に発達し、12日朝には低気圧としてまとまるようになるでしょう。(引用図③を参照)

③1月12日9時の予想天気図 気象庁HPより引用

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引用図③での、東海道沖に発生が予想される低気圧は、12日日中、関東南岸を通過して、12日夜には本州東海上へ進みそうです。

この低気圧の接近・通過に伴い、東海地方や関東地方でも、所々で一時雪や雨となりそうです。上空には強い寒気も徐々に流れ込んできますので、こういう小さな低気圧でも油断は禁物!、所々で雷雲(積乱雲)を伴っているもので、一時的ですが、強い降りに見舞われる所もありそうですね。

さらに、前記した、上空5500m付近の気圧の谷が通過した後は、上空に強い寒気が再び流れ込んで来る予想です。日本海側では、西日本から次第に広範囲で大雪となる恐れがあります。