カノウおにいさんの気象・地震再発見

気象や地震についての目からうろこが出る話全集です。
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強い寒気本州上空へ 日本海側では広範囲でまとまった雪 関東平野部でも雪ちらつく 

2009-01-24 23:52:14 | インポート

①1月24日15時の天気図 気象庁HPより引用

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②1月24日15時の日本付近雲画像図(赤外画像で拡大版) 気象庁HPより引用

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③1月25日9時の予想天気図 気象庁HPより引用

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1月24日は、冬型気圧配置となり、本州付近の上空には強い寒気(今回も西日本上空からですが)が流れ込んできたため、日本海側の各地では軒並みまとまった雪となり、九州北部や西部の平野部でも雪が積もったところも多くなりました。

が、今回の冬型 少々変則的と言えそうですね。

引用図①より、日本海西部と関東東海上に等圧線の凹んだ(低圧部となった)部分があります。また、引用図②より、北海道東海上から関東付近にかけてと、本州に南海上から中国大陸南部には、雲の帯が見られます。

雲画像に詳しい方なら、もうお解かりかと思いますが、本州南海上から中国大陸に延々と延びる雲の帯は上空(10000m付近)のジェット気流に伴う(ジェット気流のすぐ南側に広がる)雲の帯ですが、北海道東海上から関東付近へ延びる雲の帯は、上空5500m付近の気圧の谷に伴う(当該谷の前面の)、上空3000m付近の上昇流が顕著になったため発生した、いわば雲が発生・発達しやすい場へ発生した雲の帯です。引用図①の関東東海上の低圧部は、前記した、上空3000m付近の上昇流と、東海道からの西より風と、関東平野に滞留する気流とが地形的に収束したこととが相乗効果となって発生したと言えます。

このため、24日は、関東平野の各地でもあちこちでちらつき、宇都宮市内では、一時、激しい降り方にもなりましたし、千葉や銚子では初雪を観測しました。

そして、今後は、引用図②の、日本海西部に見られる ⌒型の雲の集団の動向に注目です。この雲の集団は上空5500m付近の気圧の谷に伴うものですが、今後、低気圧としてさらにまとまる兆候のあるものですね。

さらに、引用図②で見られる、冬型気圧配置に伴う日本海の筋状雲の走向は、当該⌒型の雲の集団の南側では、西~東から南西~北東方向へ変化してきており、東北地方南部日本海側で、相異なる走行の筋状の雲が衝突してきています。

このように、冬型気圧配置に伴う筋状雲が衝突する箇所では、大雪となるものですね。

今後、前記した 引用図②での、日本海西部に⌒型の雲の集団は低気圧してまとまって東進し、引用図③より、25日9時には北海道の西に達して、低気圧の中心から延びる寒冷戦線が東北地方日本海沿岸に達する予想です。

これから、明日にかけて、東北地方南部の日本海側では、大雪に警戒!また、全国的に、朝は冷え込みが厳しくなりそうです。