カノウおにいさんの気象・地震再発見

気象や地震についての目からうろこが出る話全集です。
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冬の嵐次第に北へ広がる

2006-12-26 18:11:15 | インポート

06122615 引用図は、12月26日15時の天気図です。気象庁HPより引用。

低気圧が発達しながら本州の南海上を北東へ進んで、今夜半には関東南岸へ達する見込みです。

すでに、今日26日未明より、沿岸前線に伴う強い雨雲が伊豆諸島南部にかかり、三宅島阿古では、26日17時までの24時間に154・5ミリを観測したほか、26日17時現在、沿岸前線に伴う発達した雨雲に覆われた千葉県の館山では17時までの24時間に92ミリの降水を観測しております。

この雨雲に後続して、低気圧本体の発達した雨雲が、低気圧の北東への移動とともに、本州の太平洋側にかかってきます。

すでに、千葉県付近には、沿岸前線が発生しており、低気圧の接近に伴って、南からに暖気が当該沿岸前線に吹き込んできていますので、この沿岸前線は、その活動をさらに強めそうです。

その様子を ①左側が26日12時のアメダス関東周辺風向風速図と右側が26日12時のアメダス関東周辺気温分布図 と②左側が26日17時のアメダス関東周辺風向風速図と右側が26日12時のアメダス関東周辺気温分布図 でご覧いただきましょう。※引用図は気象庁HPより引用です。

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200612261200002 → ③20061226170000

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この千葉県の沿岸前線上で雨雲がまとまっています。気象庁HPより引用の、③26日12時の本州付近レーダーアメダス解析雨量図と ④26日17時の本州付近レーダーアメダス解析雨量図で比較してみましょう。

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→④200612261700

今後、この沿岸前線上に、低気圧が接近・通過しそうです。当該沿岸前線の活動はさらに活発になり、この沿岸前線上で特に雨量が多くなるばかりでなく、沿岸前線上を低気圧が接近・通過する際には、竜巻や突風が発生する懸念もありますね。

今後、明日明け方にかけて、紀伊半島や関東や東海の沿岸部(特に千葉県周辺)、伊豆諸島では大雨に警戒が必要です。

また、低気圧が発達しながら関東沿岸から東北地方太平洋岸へと進むため、関東地方沿岸(特に千葉県、茨城県の太平洋側)や東北地方では 暴風や海上の高波にも気をつけてください。

26日17時現在、千葉県北東部や、夷隅・安房地域には暴風警報が、茨城県から伊豆諸島までの広い範囲に波浪警報が出されています。

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引用図は、気象庁HPより引用の、27日9時の予想天気図です。

この引用図より、低気圧は、さらに発達して、明日27日朝には、東北地方太平洋岸に達する予想です。

この冬の嵐の区域は、北へと広がってきそうです。あすは、東北や北海道太平洋側で、大雨や強い風に要注意です!