引用図は、12月29日12時の天気図(左側)と、12月29日9時にのAXFE578図です。ともに気象庁HPより引用。
28日の記事で紹介したように、本州付近では冬型気圧配置が強まり、上空には強い寒気も流れ込んできたため、日本海側の各地では軒並み大雪となりました。29日丸1日で70cmを超す降雪となった箇所も続出しています。
本ブログ12月3日と12月24日の記事で紹介した通りに(特に12月24日の①で紹介したことですが) 、
1・引用図右側上側より、正渦度移流域のひとつが北陸西部上空から濃尾平野上空を通過していたこと
2・上空1500メートルから3000メートルの風向が北西から北北西で、地表まで風向はほぼ同一若狭湾から関が原を経て、伊勢湾岸までの地形的鞍部の方向と一致したこと
3・引用図にはありませんが500hpaの気温が北陸地方上空で-36℃以下となったこと
が重なり、強い雪雲が、日本海側ばかりでなく、若狭湾から関が原を経て、伊勢湾岸まで帯状に延びてきたため、名古屋を含む、伊勢湾岸の各地でも雪となり、積雪となった箇所も多かったですね。
この雪のため、中部国際空港では、29日、一時、積雪のため航空機の離着陸ができず、滑走路が閉鎖されたほどでした。
この様子を、12月29日12時の日本付近レーダーアメダス解析雨量図でご覧いただきましょう。
冬型気圧配置の降水雲の強弱分布については、本ブログ、12月3日と12月24日の記事を今一度参考されて、活用なさってください。