仕事しつつのラッパ吹き(ギターも弾くけど)としては
どう効率よく練習するかは、死活問題であります。
なかなか練習時間がとれないなか、
どうやったら実がある練習ができるのか。
そんなことをツラツラ考えていたところ、
良い記事を見つけましたのでご紹介します。
「頭を使え!」名門音楽大学教授による効率よく能力を高める練習法とは?
http://www.lifehacker.jp/2012/09/120925betterpractice.html
非常に良くできた記事で、内容も素晴らしいのですが、
やや分量が長いのです。
文章を読むのが苦手、というミュージシャン諸氏、
通勤時間にさらっと読みたいというサラリーマンミュージシャンの方のために
(というより自分自身のためにですが)効率よく読めるように、
そして忘れないようにメモというか、サマリングを作成しました。
こちらです。
筆者のNoa Kageyama氏はジュリアード音楽院で学んだバイオリニスト。現在はジュリアード音楽院の教授として、本番でベストパフォーマンスを引き出す方法を指導。
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「1日何時間練習したら十分なのか」
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1.音楽家の回答
・ルービンシュタインはインタビューの中で「誰でも1日4時間以上練習する必要はない」。
それ以上の練習時間が必要なら、それは練習方法に問題があると言った。
・アウアーは「頭を使って練習するなら1時間半だけでいい」と答えた。
・「バイオリニストの王」と呼ばれたハイフェッツは、「過剰な練習は練習が足りないのと同じくらい悪いこと」と言った。彼は1日平均3時間程度しか練習しておらず、日曜日には全く練習しなかった。
■彼らを見るかぎり、1日4時間練習すれば十分であると言える。
2.心理学者の回答
心理学者のEricsson博士(世界的権威)。彼の研究はいわゆる「10000時間の法則」のベースとなった。
※10000時間の法則とは「どんな分野の能力でも、達人レベルまで高めるためには10年もしくは10000時間の計画的訓練が必要」という仮説。
(ちなみに、筆者は音楽家として国際的に評価を得られるレベルになるまでには15~25年の修練が必要だ主張)
■注目するべきポイントは「計画的訓練」という言葉。計画的訓練とは高度な技術の習得を目指すために頭を使う練習であり、それ以外の訓練(単なる繰り返し練習など)とは区別して考える必要がある。
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練習の種類
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・ほとんどの練習は3つに分けられる。
1.くり返し型
この練習は単純に同じことの繰り返し。熱心に練習しているように見えるが、大部分は何も考えずに同じ動作を繰り返すだけ。
2. 自動運転型
この練習は1セットの動作を自然にできるようになるまで繰り返す。
3. ハイブリッド型
上記2つを組み合わせたものがハイブリッド型。
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くり返し型の3つの問題。
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・時間の無駄になる可能性が高い。
ただ繰り返すだけの練習は「建設的な学び」にならない。悪い癖を覚える可能性がある
・自信を持つ妨げになる
完成イメージを持たずに練習すると自信が持てない
・練習が「やっつけ仕事」に
つまらない練習なので回数や時間を決めてやることになる。
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目指すべき練習とは「頭を使う練習」(計画的訓練)
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・頭を使う練習とは、科学的なアプローチを使った練習方法。
・問題の定義、仮説の組み立て、検証などの「科学的思考プロセス」を通して練習する。
・科学的なので「客観性」も重要な要素。
→自分のパフォーマンスを録画・録音して、継続的に改善点を探る。自分自身を鋭い目で観察し、どんなミスがあったのか、何が良かったのかなどを探す。大変だが抜け目なく自問していくのが理想的
・「何が問題なのかを把握し、なぜ起こったかを調べて、どう改善できるかを考える」
→簡単そうに聞こえるかもしれないが、この練習方法を理解するのに本欄著者は何年もかかった。
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効率的なスキル習得に必要な5つのアドバイス
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1. 集中力がすべて
→練習時間は自分が集中できる長さに収める。10~20分、長くても45から60分程度。
2. タイミングもすべて
→一日の中で最も元気な時間に練習。苦手な時間帯は仮眠を取る。
3. 記憶力をアテにしない
→練習計画を立てて、目標を書き込み、練習で発見したことを記録する練習ノートを作る。
・練習に集中するするコツは「練習する目的を常にハッキリさせておくこと」。
・練習から得たいものは何か
→どんな音が弾きたいとか、どんなフレーズや言い方を試してみたいか)など
・常に完成イメージを意識する。
→新しく気づいたことや、解決策を思い付いたときは、迷わず書き出していく。
4. がんばるのではなく、賢くなる
→物事がうまくいかないとき、思い切って方向転換をしないといけない場合もある。有望なアイデアが出てきたら実際に試して検証する。
5. 常に問題解決型思考で目標達成を目指す
→「繰り返し型練習」はとても簡単にできてしまうので注意が必要。
「6つの問題解決モデル」を活用して、常に頭を使って練習するようにする。
※6つの問題解決モデル
1. 問題を定義する(結果はどうだったか、それをどう変えたいか)
2. 問題を分析する(何がその結果を引き起こしているか)
3. 解決案を出す(何をしたら、結果を改善できるか)
4. 解決案を検証して、効果のある案を選ぶ(どれが最も効果があるか)
5. 選ばれた解決策を実行する(練習して変化が持続するようにする)
6. 効果の確認をする(望んだ結果が得られ続けているか)
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時間は貴重なもの
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この方法は音楽だけでなく、他のどんな分野のスキルアップにも使える。
人生は短く、時間は貴重なもの。練習は正しい方法で効率的に。
プロではないので一日4時間の練習時間を取るのは大変ですが、
トッププロでも4時間で十分のはず、というのは少し勇気づけられます。
学ぶべきは
●「頭を使う練習」(計画的訓練)
●集中が全て
●記憶力をアテにしない→練習ノートを作って記録
●問題解決型思考で目標達成を目指す→「6つの問題解決モデル」を活用
というあたりではないか、と自分では思っています。
それではみなさん、時間を工面しつつ、練習に励みましょう!
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特にこれ、 ”ただ繰り返すだけの練習は「建設的な学び」にならない。悪い癖を覚える可能性がある。”
管楽器でのロングトーンって、けっこう悪い癖を固める練習になりがちですから。
とにかく、リラックス!リップに出来るだけ負担をかけずに音が出せればよい音が出せますよ!