ほぼ週刊イケヤ新聞ブログ版

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原朋直ジャズトランペットコース講義録-ツクシ君への手紙「曲を覚えるのは凄い大事だなと思っています。」

2013年05月21日 08時59分46秒 | 原朋直トランペットレッスン講義ノート

 

原朋直レッスンのジャズトランペットコース講義録です。

最近は不定期掲載になってます。
ヤマハ銀座アネックスで開講されている原朋直レッスンのジャズトランペットコースに通い始めて、
気がつけば、すでに何年目か分かりません。

7年か8年じゃないかな。


時々ですが、レッスンの時に話していただける、非常に示唆深いお話をお裾分けしています。

 
ここのところ、タイトルを変えて、
「原朋直ジャズトランペットコース講義録--ツクシ君への手紙」としています。
昨年ニューヨークのニュースクールでジャズの勉強を終えて帰国し
アーティスト活動をはじめているツクシ君への
励ましと報告を兼ねたコンテンツにしたいと思います。

つくし君のブログはこちら。

つくしブログ

http://tsukushikanemura.blog135.fc2.com/

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原朋直先生のレッスンで
「曲をよく知ることが大事」というお話に
非常に感銘を受けたので、テープ起こしします。
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以下、原朋直先生のお話。

最近思っているのは、いろんなコード進行とか、
仕組みだとか、あとフレーズに研究をしたり
コードの勉強をしたり、アドリブの勉強をしたり
スキルアップのトレーニングと、
音楽をやったり、アドリブをやったり、作曲をやったり
脳みそを使うところは全く違うなと思っていて。

どんなに頑張っていろんなチェンジが吹けるようになっても、
何ができるかというと、初見でコードを見て
「ここはこのフレーズが使えるな」とか
「このスケールが使えるな」と。それで曲が演奏できます。
僕もできますけど。

でも、それと曲をすごくよく知っていて、
そして歌をうたうように作っている時と、
結局同じようかもしれないけれど、
音楽的な出来が全然違うと思うんですよ。

それで音楽力を伸ばすために。何が大事なのか、というと、
「曲をたくさん知っていること」が凄く重要だと思うんです。

ぶっちゃけ僕が知っている曲。
知っているというのは五線譜を渡されて、
ゆっくりでもいいのでメロディとコードが書ける曲って
ぶっちゃけ250曲ぐらいです。
これが多いのかどうなのか、わかりません。
ま、250曲書ける人はあまりたくさんはいないと思いますが。

でもぼくのアルバムでも弾いているベースのデュエイン・バーノという人は
間違いなく1500曲ぐらい知っています。
あと、彼は歌詞も知っているし、
作曲者と作詞者の名前も知っています。
あとケニー・ワシントンとか。ドラムの。

まちがいなくスキルじゃなくて。
つまりいろんな面白いフレーズができる、ということではなくて。
音楽的に能力の差を感じる、僕より20歳年下の
マーカス・ギルモアとか、ギラッド・ヘクセルマンとか。
まだ28歳位だと思いますけど、
すごく音楽の差を感じるんです。
自分より50年ぐらい先に行ってる感じ。
それは音楽を知っている量が僕の何倍もあるからです。

だから曲を覚えるのは凄い大事だなと思っています。
だだ、まぁ、ま、曲をいっぱい覚えることをしています。

(原先生が曲を知っている理由)
18~20歳代でなぜ僕がそういうチャンスがあったのは
(学生時代に演奏をしていた)名古屋でどんどん声をかけられて、
どんどこどんどこ曲を覚えざるを得なかった。
あと、横で先輩が必死にスケールとか覚えているんだけど
演奏がぜんぜん音楽ができなかったりして、
そういうのを見てあれは意味がなさそうだって、
勝手に思い込んだりして。
それでやたら一生懸命曲を覚えたんです。
というか、覚えないと殺されるっていうか。

先に理論ではなく曲を覚えていったことは、
それが今考えると、音楽をやるときにいろんなアイディアが浮かんだり
発想が勇気を持ってできたというか。良かったなと思っているんです。
ただ最初僕はそれだけで行ってしまったので、壁が来ました。
スキルがないっていう壁が30の時にきましたけど。
その後、30歳ぐらいから理論の勉強を始めたんです。

それで今僕は250曲だともの凄く足りないな、と思っていて。
覚えているんですけど。

昔尊敬する先輩が言っていたのは、
好きでもない曲を覚えるのは大変だから、
歌を聞け、って凄く言われました。
ボーカル。

なるほどって、今だったら分かりますね。

スターンダード、聴いたこともないモノって、いきなり好きになれないですからね。

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Vol. One
ユキ・アリマサ&原朋直
Yuki Arimasa & Tomonao Hara


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