私の知り合いであるミスター・ピーノさんは 海外滞在が長く、
物凄い量のものを 見る、読む、聴く。
私も見習いたいと思っております。
ご本人の承諾を得てこのブログに転載しているものであります。
ピーノさんからいただいているメールマガジンを
ご本人の承諾を得てこのブログに転載しているものであります。
読者の皆様、感想等ございましたら
私が責任を持ってお伝えしますので
ぜひコメント欄にお願いします。
◇毎月一度テーマを決めて行われる「ふじのくにの“旬”を食べ尽くす会」の
7月の例会に参加しました。 『富士桜マス(大型ニジマス)を食べつくせ』が
テーマで、白糸の滝養鱒場(富士宮市)で育った富士桜マスを刺身や焼物
(塩麹・照り焼き)、東寺揚げで上村農園(磐田市)産アスパラガスを巻いて
出すなど、かなり手の込んだ懐石料理でした。富士高砂酒蔵提供の地酒も
用意され、今回は募集人員が殺到したため、開催日を2回に分けての会食
になり、第1回は合計47名(女18、男29)出席。食いしん坊の集まりでした。
◇久しぶりに横浜のみなとみらいに行ってきました。 東横線沿線に住んで
いたころは、たまに週末中華街に中華料理を食べに行きましたが、「みなと
みらい線」が開通して便利になってからは、2年に一度開催する「楽器フェア
:パシフィコ横浜」に行くくらいでご無沙汰でした。ランドマークタワー周辺は、
赤レンガ倉庫や山下公園・中華街エリアとも違い、ミニ新宿副都心のような
印象が強く、平日は完全にビジネスと観光が混在した空間なんでしょうね。
ランドマーク内のトロピカル調のお店で食べたワッフルがすごいボリューム。
◇先週行った神島で印象的だったのは港からすぐの路地に石の台があり、
大きな時計が置かれていたことでした。その時計の前の家に住むお年寄り
の話では、薬売りの行商が島の家々を回るようになり、当時島には時計が
なく彼らが寄贈したのが発端で、今の時計は3代目なんだそうです。現在も
薬売りのひとが各家庭を訪問して薬を補充していることにも驚きますが、単
に利ざやを稼ぐだけではなく、島民がよく通る狭い路地に時計を置き、社会
的貢献(CSR)を行っていることは、昔から島民の生活に密着した結果です。
http://www.kirari1000.com/www.kirari1000.com.base_data.base_data.phpQkirari_cd=03714.html
【展覧会】
■奈良美智 「君や 僕に ちょっと似ている」(横浜美術館、★★★★☆)
2001年に開催された個展から実に11年ぶりで横浜に里帰り。 ここ1、2年
の新作(2011~12年制作)ばかり。最初の展示ルームに、ブロンズや白銅
でできた大きな少女の頭がドカンと置かれ、まるでメキシコのオルメカ文明。
カンヴァスや板にアクリルで描いた絵と、紙に鉛筆や色鉛筆でラフスケッチ
をしたデッサンなど計108点。 前回の多様な表現方法:犬や皿や人形等と
異なり、とことん少女の顔と表情にこだわり、以前に比べ、目の形と色使い
が温和なレインボーカラーで、『春少女』や未完の『Cosmic Eyes』が強烈。
http://www.nara2012-13.org/
【演劇】
■ハイバイ 「ポンポンお前の自意識に小刻みに振りたくなるんだ ポンポン」
(こまばアゴラ劇場、12/07/21 ★★★★) 劇団を主宰する岩井秀人の作・
演出で、荒川良々(大人計画)と安藤聖が息子と母親役で共演。 子どもの
テレビゲームの話題から、母親はフリーライターとして友人が参加する劇団
のエチュード(コンビニ客と店員の即興劇)を取材。 気弱な引っ込み思案の
男の子(荒川)と強気な母親(安藤)に、独善的な劇団代表・演出(岩井)の
三者を通して、決して明るい話ではないのに、時々笑ってしまう要素を含み、
つい10数年前に見られた過去の日常生活の断片を思い出させる舞台です。
http://hi-bye.net/2012/06/08/2219
■「千に砕け散る空の星」(シアタートラム、12/07/21 ★★★☆)
英国の3人の劇作家による共作の脚本を、文学座所属の上村聡史が演出。
世界があと三週間で終焉を迎える状況下での物語。 映画『メランコリア』の
設定に似てます。5人兄弟と年老いた母親の確執を中心に、病気で最期を
迎える長男(中嶋しゅう)、娘(安藤サクラ)と孫(碓井将大)を故郷に連れて
帰ろうとする次男(大滝寛)、人生の成功者と自負する三男に距離をおく妻、
放浪する四男など、第一部が少し冗長過ぎ、第二部が緊迫する展開となり
ラストの白光までがアッという間で、地球最期の日を家族で迎えたら幸せ?
http://setagaya-pt.jp/theater_info/2012/07/post_283.html
【映画】
■おおかみこどもの雨と雪 (★★★★)
細田守監督が原作・脚本の新作アニメ。 絶滅種である「ニホンオオカミ」の
末裔である“おおかみおとこ”と恋に落ち、2人の子どもの母親となった女子
大生の子育て奮闘記。 夫を亡くし、東京から田舎(富山)に移住してからが
抜群に面白く、自然と人間が共存して、素人農業の苦労や雪の草原を走る
母と子どもたち、豪雨のなかの山林風景、村人たちとの交流や学校の授業
を通して、それぞれが力強く成長していく姿が生き生きと描かれます。 父の
写真を出すことで家族の絆を確認し、子どもが母から離れていくときを描写。
公式HP ⇒ http://www.ookamikodomo.jp/index.html
【Book】
■小田嶋隆 「小田嶋隆のコラム道」(ミシマ社、12/06/03 ★★★★)
日経ビジネスONLINEで毎週金曜に掲載される彼の「ア・ピース・オブ・警句」
は、多分今一番面白い連載コラムですが、毎回取り上げる題材とその説明
の仕方が独特なんです。この本は、5年がかりで完成させたコラムに関する
定義、書き出し、文体、推敲までを具体的な事例をあげて書き、第二部では
追記する形で要約、裏読み、長さなどを補足しています。 巻末の特別対談
では、「シティロード」(情報誌)時代からの小田嶋ファンを自認する内田樹氏
をゲストに迎え、二人の文章に対する取組み方が語られ、思わず笑う内容。
http://www.mishimasha.com/books/odajima.htm
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小田嶋隆のコラム道 |
小田嶋 隆 | |
ミシマ社 |
■西原理恵子 「生きる悪知恵」(文春新書、12/07/20 ★★★☆)
60名+5名(プロの作家・漫画家)からの人生相談に単刀直入、即回答して、
結論を一言。「ウソをうまく使えばいい」「正しいだけでは生きていけないこと
もある」と考える著者の今までの豊富な人生経験にもとづくアドバイスです。
なにしろ英語嫌いを克服する結論は一言「フィリピン・パブに行け!!」(笑)で、
年下女性への愛の告白は「さっさと当たって砕けましょう。 ただしシラフで」
副題『正しくないけど役に立つ60のヒント』そのまんま。 彼女の絵が少ない
のが残念ですが、この表紙の黄色を背景にした自画像はインパクト100%。
http://www.bunshun.co.jp/cgi-bin/book_db/book_detail.cgi?isbn=9784166608683
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生きる悪知恵 正しくないけど役に立つ60のヒント (文春新書 868) |
西原 理恵子 | |
文藝春秋 |
【オマケ、今週の気になった言葉】
■本日は先週に続き、官邸前デモ(再稼働反対)に参加してきまぁ~す。
(友人Mのメールより)
高1の同級生だったMと近況報告のメールのやり取りしていたときの最後の
何気ない言葉。(ご当人には無断で転用させていただきます) 東京在住か
地方在住か、普段はほとんど意識していないことが、あるときフッと、「アッ、
そっか。今は東京にいないんだ」と思う瞬間があります。週末、荻窪の実家
や下北沢や三茶周辺で演劇を見ているときには全く感じない、地方在住者
の感覚なのかもしれません。 毎週金曜日に首相官邸前でデモが行なわれ
始めたのはツイッターによるつぶやきからで、それが東京新聞や朝日新聞
で取り上げられ、地方のテレビニュースでも放映され、実際に起こっている
ことと頭では認識してますが、今まで今ひとつ“距離感”があったんですね。
それが、年に数回会うか会わないかの旧友のひと言で一気にその距離が
縮まり、“傍観者”ではあるけれど、身近な出来事になってしまう不思議さ。
小田嶋隆さんが「ア・ピース・オブ・警句」で、官邸前のデモに参加する前の
感想を書いていますが、「でも(デモ)じゃないよ だからだよ」に成る程です。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20120719/234639/?rt=nocnt
では。