西穂の頂で30分近くも休憩をとってしまったが、ここから先は今までのような難所らしき難所は無い(はず・・・)。
先ずは「ピラミッドピーク」へ向けて出発した。
目指す方向はガスが発生している。
天候の大きな崩れはないが、あと約2時間の縦走の間だけでも晴れ間が欲しいのが本音だ。
まだ小さなアップダウンが続く。
ポイントによってはナイフリッジのような所もあり気は抜けない。
冬季でも西穂山荘から独標までであれば割とスムーズに縦走できるのだが、独標から西穂高岳までとなるとルートの状況は急変する。
今が将にそのルート上にいるとういことだ。
自分の力量では、おそらくそれは無理だろうと思う。
トライしてみたい気持ちはあるが、独標止まりだろう。
ピラミッドピークに着いた。
ここは写真を撮っただけで即通過。
次の休憩予定地である独標まではこのままで行こう!
少し進むとガスが取れてきた。
独標と思われるポイントの杭が見えた。
そしてその先には西穂山荘の赤い屋根が見えた。
「やっとここまで来たか・・・」「ついにここまで来たか」「腹へった」
いろいろな思いが脳裏を掠めて行く。
だが、それと同時に無意識のうちに緊張の糸がプツリと切れてしまったようだ。
いつもながらの自分の悪い癖だ。
それまでは気が張っていたこともあり、右膝のことなどほとんど忘れていたのだが、ここに来て急に膝の裏側の痛みに気付いた。
しかも鼓動と同時に「ズキンズキン」と鈍痛が走る。
キネシオテープとサポーターでガッシリと固めてはあるものの、昨日と今日のアクロバティックなロング縦走では最後までもたなかった。
ここまで来た嬉しさと膝の痛さとを抱えたまま残り1時間となった。
実を言えば、この独標には約80名の中学生が来ていた。
今夜の宿である西穂山荘から来たことは間違いないだろう。
一か月ほど前のことだった。
西穂山荘に予約の電話を入れたとき、その日は100名近い中学生と一緒になりますと言われたが、別に気にするほどのことでもなく予約を済ませた。
独標はその中学生と引率教員の団体で賑わっている。
先生が話しかけてきた。
「どこから来られたのですか?」
「今日は奥穂の小屋からです」
そんな会話だったが、この時間帯にここにいるということだけで、どこから来たかなど聞くまでもあるまい。
逆算すれば自ずと答えは一つに絞られる。
とは言え、あまり山を知らない人にしてみれば分かるはずもないか・・・。
ワイワイガヤガヤとした独標での喧騒を後にして小屋へと下った。
ところが、ここからの下りが厳しかった。
ルートの状況から言えば、今日一日の中で最も楽な状況であるはずなのだが、僅かな段差でも右足を着地させる度に「ズッキ~ン!」と膝に響いた。
はっきり言ってしまえば、右足を引きずるようにしながらの最後の縦走となってしまっていた。
「情けなぁ・・・。やっぱり気が張っている時とでは違うのかなぁ・・・」
そんな思いでひたすら段差を下る。
少しずつではあるが、赤い屋根が近づいてくる。
・・・はずなのだが、こんな時ほどその距離はなかなか縮まらない気がする。
確実に縮まってはいるのだろうが、いらつくほど「まだか・・・」と思う。
最後の100mくらいが一番長く感じただろうか。
しかも大きな岩の段差のおまけつきだった。
「ヒト・ゴー・ヨン・フタ時」(15時42分)西穂山荘に到着。
所要時間約9時間。
休憩と寄り道の時間を除けば約7時間の縦走だった。
本日のすべての状況(縦走)終了!
先ずは「ピラミッドピーク」へ向けて出発した。
目指す方向はガスが発生している。
天候の大きな崩れはないが、あと約2時間の縦走の間だけでも晴れ間が欲しいのが本音だ。
まだ小さなアップダウンが続く。
ポイントによってはナイフリッジのような所もあり気は抜けない。
冬季でも西穂山荘から独標までであれば割とスムーズに縦走できるのだが、独標から西穂高岳までとなるとルートの状況は急変する。
今が将にそのルート上にいるとういことだ。
自分の力量では、おそらくそれは無理だろうと思う。
トライしてみたい気持ちはあるが、独標止まりだろう。
ピラミッドピークに着いた。
ここは写真を撮っただけで即通過。
次の休憩予定地である独標まではこのままで行こう!
少し進むとガスが取れてきた。
独標と思われるポイントの杭が見えた。
そしてその先には西穂山荘の赤い屋根が見えた。
「やっとここまで来たか・・・」「ついにここまで来たか」「腹へった」
いろいろな思いが脳裏を掠めて行く。
だが、それと同時に無意識のうちに緊張の糸がプツリと切れてしまったようだ。
いつもながらの自分の悪い癖だ。
それまでは気が張っていたこともあり、右膝のことなどほとんど忘れていたのだが、ここに来て急に膝の裏側の痛みに気付いた。
しかも鼓動と同時に「ズキンズキン」と鈍痛が走る。
キネシオテープとサポーターでガッシリと固めてはあるものの、昨日と今日のアクロバティックなロング縦走では最後までもたなかった。
ここまで来た嬉しさと膝の痛さとを抱えたまま残り1時間となった。
実を言えば、この独標には約80名の中学生が来ていた。
今夜の宿である西穂山荘から来たことは間違いないだろう。
一か月ほど前のことだった。
西穂山荘に予約の電話を入れたとき、その日は100名近い中学生と一緒になりますと言われたが、別に気にするほどのことでもなく予約を済ませた。
独標はその中学生と引率教員の団体で賑わっている。
先生が話しかけてきた。
「どこから来られたのですか?」
「今日は奥穂の小屋からです」
そんな会話だったが、この時間帯にここにいるということだけで、どこから来たかなど聞くまでもあるまい。
逆算すれば自ずと答えは一つに絞られる。
とは言え、あまり山を知らない人にしてみれば分かるはずもないか・・・。
ワイワイガヤガヤとした独標での喧騒を後にして小屋へと下った。
ところが、ここからの下りが厳しかった。
ルートの状況から言えば、今日一日の中で最も楽な状況であるはずなのだが、僅かな段差でも右足を着地させる度に「ズッキ~ン!」と膝に響いた。
はっきり言ってしまえば、右足を引きずるようにしながらの最後の縦走となってしまっていた。
「情けなぁ・・・。やっぱり気が張っている時とでは違うのかなぁ・・・」
そんな思いでひたすら段差を下る。
少しずつではあるが、赤い屋根が近づいてくる。
・・・はずなのだが、こんな時ほどその距離はなかなか縮まらない気がする。
確実に縮まってはいるのだろうが、いらつくほど「まだか・・・」と思う。
最後の100mくらいが一番長く感じただろうか。
しかも大きな岩の段差のおまけつきだった。
「ヒト・ゴー・ヨン・フタ時」(15時42分)西穂山荘に到着。
所要時間約9時間。
休憩と寄り道の時間を除けば約7時間の縦走だった。
本日のすべての状況(縦走)終了!
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