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為因寺


写真は、本堂(右)と境内

為因寺(いいんじ)は高雄に向かう途中の周山街道沿いにあり、重文の宝篋印塔があります。

アクセス
仁和寺の前を通過しきぬかけの道を西へ進み、福王子の交差点を右折して周山街道(国道162号線)を北上します。
平岡八幡宮も通過し、しばらく進むと高雄中学校が左手に現れます。
高雄中学校の正門を背に道を挟んで左手前方に細い階段があります。
この階段を下りとすぐ左手下に為因寺が見えます。
階段を下りて左折した左手に表門があります。

元々は善妙寺という高山寺の別院があったらしいです。
善妙寺は鎌倉時代、承久の乱で敗北した公卿の妻が明恵上人を頼って逃れてきたのを救済収容した尼寺だったそうです。
その後廃寺になったのですが、安土・桃山時代に浄土宗の為因寺が再興されたそうです。
1868年頃、善妙寺の阿難塔(現在の宝篋印塔)は神仏分離令後の廃仏毀釈の波を逃れるべく、境内(現在の高雄小学校)に埋められたそうです。
それが1956年、小学校の建設工事に伴い、土中より発見され為因寺に遷されたそうです。

石段を登って表門を入ると右手に本堂、正面奥にお墓や小さな石塔などが並んでいます。
参道周辺は苔と台杉がきれいです。

表門を入って右手奥に重文の宝篋印塔があります。
元々は釈迦の十大弟子の一人阿難尊者をお祀りした善妙寺の阿難塔です。
左隣に説明の駒札もあるので、見落とすことはないでしょう。

2019年10/13の10:00~11:00まで、浄土宗特別大公開で本堂が公開されました。
正面から入ると、内陣中央に本尊の阿弥陀如来像がお祀りされています。
阿弥陀如来像の左右には、小さな法然上人像と善導大師像もお祀りされていました。
右の脇壇には阿弥陀如来像が、j左の脇壇には地蔵菩薩像などがお祀りされていました。

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コメント ( 1 ) | Trackback ( )
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コメント
 
 
 
男寺の高山寺 女寺の為因寺 (sazanami)
2015-05-18 12:28:51
明恵上人ゆかりの寺なのにあまり知られていませんね。
数年前に神護寺、高山寺で寺の関係者に為因寺のことを
聞いたところ、いずれも「?」でした。

宝篋印塔は高山寺の明恵の墳墓にあるそれと形が似ています。
どちらも呉越国の銭弘俶塔(せんこうしゅくとう)の面影を残しています。
善妙とは新羅国の女性、唐時代の長者の娘。
高山寺には気品ある木造彩色の善妙神立像が残されています。
入唐渡天を熱望した明恵。「栂尾」の文字が示す母への追慕の
心など、明恵の生きざまの掘り起こしにも興味があります。

清滝の神秘性、濃密な不思議。京都は本当に奥深いですね。
 
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