▲<さっそく、「講談社α文庫」になった「パナソニック人事抗争史」」を買って読んだ>
単行本(2015年㋃)が、2016年4月20日に「講談社α文庫」になったと、日経新聞に書籍広告が出た。
沖縄は、週刊誌が一週間くらい遅れるので、少したってから「ジュンク堂」に、買いに行ったが本が無い。
連休明けに行っても、まだ無いので、待てなくなり、豊見城のアウトレットモール前の「戸田書店」で購入した。
読み始めたら、止まらない。映画のようで、2日間で一気に読んだ!(サラリーマン社会にいる。あるあるの面々が、続々出て来るので飽きない!)
松下電器~パナソニックの当時を知る、存命の関係者から克明な取材を行った上で、まとめているので、パナソニックの社内に居るような気がした。
6代目の中村社長を評価していたので、ショックもあった。
中村社長だけでなく、松下歴代の各社長すべてが少しずつ、タイミングが悪かったり、判断を間違った事が、世界の「パナソニック」を狂わせて行く・・・。
幸之助氏が発端である。存命中に、嫁婿で2代目社長正治氏を社長から下せず、3代目社長の山下社長に申し送りした。その事が、後に致命傷になって行く・・・。
▲<幸之助さんも、こんな事になるとは思っていなかったと思う>
22人抜きの山下氏も、社長在籍中に、幸之助氏からの申し送りをやらなかったので功罪ありだ・・・。
4代目の谷井社長の事業展開は凄かったが、会長の正治氏との抗争や5代目社長森下氏やナショナルリース社長任命で間違いを犯し、自分の退任に繋がるのは残念だ。
5代目の森下社長と6代目の中村社長の2代で、完全に「パナソニック」を壊した。
この本を読んで、「企業は頭から腐って行く」「権力を持つと人間は変わる」という事が良く実感出来る。
著者の岩瀬達哉氏は、パナソニックの八方ふさがりになっていた社内の空気を、ドラッカーの言葉を引用して以下のように表現している。
「何が正しいか」ではなく、「誰が正しいか」を重視する風潮が蔓延し、人事も「秀でた仕事をする可能性でなく」、「好きな人間は誰か」「好ましいか」によって決定する。ようになって行った・・・。
これは、パナソニックのような大企業だけでなく、どの規模の会社にも通ずる話である。
この本から、学ぶ点は多い。特に、経営者(経営陣)が、後継者を選ぶ時の重要性を痛感出来る「バイブル」です。