嫌われる勇気 (28)

2015年04月11日 00時05分00秒 | 沖縄の生活



アドラーの「嫌われる勇気」 岸見一郎+古賀史健著より 273~276P


第5章 「いま、ここ」を真剣に生きる

l.人生最大の嘘

真剣に生きるとは、大学に進みたいと思えば、毎日少しでもいいから、数式を解き単語を覚える。そうすると、そこには必ず「今日出来た事」があるはずです。今日という一日は、そのためにあったのです。

人生は、どこに到達したかを「線」で見るのではなく、どう生きたか、その刹那を見て行く事なのです。

遠い将来に目標を設定して、今はその準備期間だと考え、「本当は、これがしたいけど、やるべき時が来たらやろう」と考える。これは、人生を先延ばしする生き方。人生を先延ばしにしている限り、どこにも行けません。「今、ここ」は、準備期間で我慢の時期だと思っている訳ですから。

「今、ここ」は、遠い将来に向けての本番なのです。目標など無くてもいいのです。「今、ここ」を真剣に生きよ。

でも、深刻になってはいけない。真剣である事と、深刻である事を取り違えないで下さい。人生はいつもシンプルであり、深刻になるようなものではない。それぞれの刹那を真剣に生きていれば、深刻になる必要はない。

そして、もうひとつ、エネルゲイア的な視点に立った時、人生は常に完結しています。

20歳で終えた生も、90歳で終えた生も、いずれも完結した生であり、幸福な生なのです。

人生における最大の嘘。それは「今、ここ」を生きない事です(過去や未来を見て、人生全体にうすらぼんやりとした光を当てて、何か見えたつもりになっている事)。

ありもしない過去と未来ばかりに光を当てて、「今、ここ」から目を背ける(自分の人生に、嘘をつかない)。

人生の嘘に頼らず、この刹那を生き切る“勇気”を持て。

※人生は、どこに到達したかを「線」で見るのではなく、どう生きたか、その刹那を見る事が生きる事です。その内容は、人さまざまでいい。刹那を生き切る事が大切なのですね。