映画「人生、いろどり」

2013年01月12日 00時05分00秒 | 沖縄の生活

▲<モデルになった、おばあちゃん達が一番喜んだろう綺麗な女優さん達で創った映画>

数年前から、「四国徳島県の山里のおばあちゃん達が、木の葉っぱを集めてそれを売り商売にした」という話が有名になっていた。徳島の山奥限界集落のおばあちゃん達の快挙の話です。


▲<1976年の寒波で全滅したミカンの話から始まる>

それを成功させた仕掛け人(横石知二さん)の事も聞いていた。「料理のツマ」として使われる「葉っぱ」が、どのように使われているのか、料理人にとっては、どのような意図(ニーズ)があるのか・・・。関西の料亭を調査し過ぎて、お金を使い過ぎ、さらに身体を壊したとか(今回の映画では、おばあちゃん達にスポットが当たっていて、横石さんの苦労談は少ない)。


▲<横石さんも喜んだだろう爽やかな平岡佑太>

一昨年の夏頃に映画化が決まった事を聞き、楽しみに待っていたら、昨年の秋に全国公開された。ついに沖縄では、桜坂劇場で年明けから上映。

お婆さん役に、吉行和子、富司純子、中尾ミエが決定。仕掛け人の農協青年には、平岡佑太。


▲<地元料亭で「つま」が、どう使われているかを見学に行く>

全国のどの村でも真似が出来ると思いきや、たくさんの失敗や工夫に時間をかけて、ノウハウを溜めた上勝町の仕組みは、その後、真似されて成功した話は聞かない。映画では、その辺の詳しいノウハウをもっと紹介して欲しかった(たくさんの人が実際に現地を訪れ見学しているのだから、ココまでやっていたのか、というようなエピソードを映画の中にたくさん出して欲しかった。エンディングロールで、コンピュータ化した様子をお婆さん達が楽しそうに使っているている画像が少し出ていたが・・・)。



映画では、家族愛、老人の恋愛、夫の新規事業失敗、若者の恋愛等々・・・幅を広げ過ぎたきらいがあり、おばあちゃん達が元気になり、生きる希望が湧き上がるという物語が薄くなったように思う。

しかし、この映画は実話なので、全国の山間農業従事者や限界集落の人達、山村や漁村に住む若者に見て欲しい。観終わった後に元気の出る映画です。



※モデルになった徳島県勝浦郡上勝町で、1987年から高齢者でも取り組める事業として始まり、1999年には、第三セクター企業として法人化(株式会社いろどり)、昨年は、年商2.6億円以上を売り上げる企業に育っている。