那覇市壺屋にある、2002年12月指定の「国指定重要文化財新垣家登り窯」が、3月8日の夜崩壊した。
この登り窯は、「東ヌ窯(アガリヌカマ)」で、壺屋のシンボルとも言われる窯で関係者は大変残念がっている。
この窯では、人間国宝の「故金城次郎」さんや「故浜田庄司」らも作品を手がけた300年の伝統を誇る壺屋の共同窯です。
都市の中心にあり、煙害問題で1975年頃から使用されなくなり、以後、壁の亀裂や崩壊が少しずつ進行していたという。
▲<この石垣の奥に「東ヌ窯」があった>
▲<気になって見に行ったが、個人所有地なのでここまでしか入れない。右奥に崩壊した東ヌ窯がかすかに見える。>
新垣家入口側のシーサーのある石垣積みの作業小屋の壁も崩落が進んでいてこちらも心配だ。
また、県指定文化財の「南ヌ窯(フエーヌカマ)」があり、こちらの保存も課題だ。
▲<「南ヌ窯」>
まず、窯は内部を高熱にする事により焼き締められ堅固になる使用しないと自然に崩壊が進むらしいので、火を入れずに放置すれば崩壊するのは時間の問題だった。
修理費は、国が80%、県と市町村15%、所有者5%の割合で、今回の修復費用は約3億円らしい。
そうなると、所有者は1500万円の負担が発生する事になる。
こうなれば、個人で所有している次元をすでに超えている。
観光地としても、最近は敷地への立ち入りが禁止されていただけに、国指定重要文化財であれな、公的な収用という方法を採用出来ないだろうか?
そうして、入場料金と補助で管理・整備して行ければいいと思うが・・・。
▲<壺屋やちむん通り東端にある「東ヌカー」と通りにポツンとあるカラフルな井戸>